2023年2月 3日 (金)

ジョグジャ行きました③ ルリックに初めまして

縞柄って、いつしか限られたものしか使わなくなっていました。

 

理由としては、

和っぽくなるから。

和が好きな方々もおられるのですが私の勝手な趣味として和っぽくなる縞は何となく△で。

それなのに、今回は縞をたくさん注文してきてしまいました。

これです。 ↓
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天然染料をつかったマルチボーダー風の縞。

丁寧な仕事でしっかりしたテンションで。

こんなおしゃれな縞なら着てみたい!

 

ジョグジャに着いた最初の日、2日目と2回もそこへ行ったのに。

5時で閉店のお店。
(5時からはモスクでお祈りがあるからでしょう。)
しかも夕方は大渋滞に巻き込まれながらの。

そんなわけで、
最終日の3日目の朝は、
7時半から行動開始。
ついに見る事が出来た3度目の正直、ルリックです。

まずは朝に戻って、こちらの写真。

年末のせいか泊まろうとしていたホテルが満室だったので
近くの別のところに泊まって、朝食だけそのホテルへ食べに行く。

私以外全員インドネシア人って感じです。

 

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普通にブッフェ式ですが、3日ぶりに野菜も食べました。

外国人がまだ全然少ないのに、

ボロブドゥール遺跡の入場制限が加わっているというのに。
ホテル満室って。
インドネシアの好景気ぶりが伺えます。


話しを戻します。

ルリックの存在すら知らなかったし、2回も行って閉まっていたから

ほぼ縁がなさそうな気がしながらも
朝からのちゃんとした朝食からの仕切り直しで
ホテルから数十分、歩いて行ってみました。

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グーグルGPSを使う面白さ、これです。
車は通れないから別ルートになるも、徒歩を選択するとこのような細い路地を案内される。
殆ど、人の家の庭を横断しているような感覚。

こんな感じの垣根の無さがインドネシアのいいところ。(反面ももちろんありますが。)

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路地の迷路を抜けて、

ルリックのお店に行くと、今度はまだ開いたばかり。(笑)

9時オープンなんですけども。(笑笑)



WEBサイトのリニューアルと共にまだ本ブログ投稿がうまいとこ入らず。

写真があと1個しか入らないのは、
これまた5時閉店の感覚に近いですな~。

最初の写真、マルチボーダーの縞柄を

織っている場所はお店のすぐそば。
案内してもらって、
小さな場所で上手に清潔に
染めから織りまで数人の職人さんたちが
楽しそうに音楽掛けながらやってました。

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ルリックについて調べてみるとwikiに以下のように掲載されていました。

とても古くから認められている縞模様のようですが、
実際のクオリティと、
元気いっぱいに手作業で行われているこの布づくりに「いいね」をたくさん押したい気分です。

「ルリック」

ウィキペディアからの引用

 

インドネシア国立百科事典(1997) によると、lurik はJavaの農村地域に由来すると考えられています。当時のルリックはスカーフの形で作られていました。その機能は、女性の胸(ケンベン)を覆うことと、それを体に結び付けて何かを運ぶための道具です. その後、lurik の使用が発展しました。人々が所有するだけでなく、宮殿環境でも使用されます。[1] [2]

ボロブドゥール寺院でルリク布の姿を見ることができます。レリーフの 1 つ に、担ぎ機で 織 っ て い る 人物 が 描か れ て い る1033 年に東ジャワから来たアーランガの碑文には、ルリック布の名前の 1 つとしてトゥルフ ワトゥ布が言及されています。[1] [2]

マジャパヒト王国時代の人々の間でルリック織りの作品が流行ったと言われています。これは、持参金として持ち運び用の織機を持って王女にプロポーズする 騎士を描いたワヤン・ベベルの物語から見ることができます.

ルリック、来月の仕上がりにワクワクしています。

急遽インドへ行けなくなった関係で、
また2月もジャワへ行こうと思います。

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ジョグジャ行きました② カパスについて

ボロブドゥール遺跡に近いまみさんの息子さんのお宿

SAKA Home Stayから9時半に出発。

この日の目的地は、ソロ方面にあるクラテンという地域です。
これまた
私の頓珍漢で

クラテンはボロブドゥール方面なのかと思いきや
ジョグジャを跨いで逆方面であり、

30分くらいで着くのかと思ったら
2時間弱かかってしまう。

年末の忙しい時期なのに、まみさんも一緒に来ちゃって!と
無理矢理同行いただく。
10時半の約束だったのが11時半過ぎの到着、とほ。
しかし工房の人たちのお昼休み前にお仕事場を見せていただく事が出来ました。
こちらの布はコロナ中に一度お取り寄せして使ってみたところ
「輸入綿糸ではなくカパス(産地の糸)ではないか」という印象があったので
コロナが終わったら行ってみよ、と思っていたのでした。

(そして、こういう事には行動が早い私です。笑)

 

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おお、やっぱり。テヌン(手つむぎ)ではないですか!!
…てことはカパスですね。

わたを紡いでいるところは見られなかったので分かりませんが、
工房の人によると、わたは同じクラテンで栽培しているという。

カパスの産地は概ねトゥバンだけかと思っていたし
トゥバンのものは先日コロナ明けに一度送ってもらったのだけど
以前よりも織りムラが多くて頓挫。

同じジャワに別の産地があると分かってとても嬉しい。

 

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上の写真:染めは天然染めが中心で、こちらはマホニー(木の皮)と生成の絣状の糸を緯糸につかったもの。

おそらく何度か本ブログで書いておりますが
カパスがUSコットンとは違う品種かどうかを以前から確かめようとしていて
まだ確証が取れていません。

インド・カッチ地方のカラコットンやメイソールコットンのような
原種綿であるといいのですが。なぜなら
大量生産品種ではないことで土地に負担を掛けずに長く作ることができるからです。
一般的にオーガニックコットンと言われているものは
オーガニックコットンの表示を付けた繊維製品であり、

農薬や化学肥料を3年間使用しない土地で栽培された遺伝子組み換えでないコットンの事を指すようですが
その種子は大量生産向けのUSコットンだと思われます。

(ちなみに綿花を製品にする工程で何度か洗浄されるので
一般のコットンとオーガニックコットンとは大差がないという説もあるそう。)
いずれにしても大量生産型の品種ではないのかな、と、勝手な推測です。
そんなわけで
インドネシア国内で原種綿の優良な織物が作れるなら
是非どんどん使っていきたいと常々思っていたのです。

 

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上の写真:糸棚には美しいインディゴ染の糸が。

この糸でアトリエマニスの春の服地を織ってもらう事に。

 



これも以前と重複しますがもう少し書きます。

カパスにこだわるもう一つの理由は、
インドネシアのやっかいな関税です。

インドネシアではバティックという財産を守るため?なのか
とにかく昔からずっと繊維製品の輸入における関税が高く
またインドからの輸入はだいぶ前からもう実質的に出来なくなってしまっている為
アトリエマニスでは
インドで買ったり織ってもらったりしたものを一度京都事務所へ送り、それをまたバリ島へ送っています。

送料も関税も2倍かかりますが、
それでもインドの布を使う理由は、
ここインドネシアの手織り布の大半がレーヨンのような
洗うと固くなる類のインド産のコットン糸しかない事。
(この辺はあくまでも主観ですので、もし詳細をご存知の方がいらっしゃいましたら
是非コメント欄でご指摘ください!)

バリ島の無地シャンブレーを筆頭にエンデックやソンケット、
あのフローレスのイカットですら同じ糸が使われていて
つまりどれだけ手間がかかった布でもレーヨンみたいな光沢があるように見受けられるからです。
なぜ民間の繊維輸入に高額な関税を課して
国内の工芸的な織物を同じ安価な糸しか使えないような事にしているのか
常々まったく疑問です。



余談が長くなりました。

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そんなわけで
インドネシア国内で上質で雰囲気の良い布が安定して作られているなら
それを使えばもっと販売価格も安くできるので
以前からずっとカパスに注目していながら
なかなか巡り合えなかった。
クラテンのコットン織物は
久しぶりにちょっと楽しみな新種になりそうです。

     IMG_8391.JPG 

早速服地用の布をあれこれ見せてもらいながら春の服向けに注文をしています。
当面は織り密度や堅牢度などのバランスもあるので
試行錯誤になるかもしれませんが。
折しも、
2023年が始まったばかりだというのに
インドからのみならず
日本からの生地の輸入さえも
税関で差し留めになる新年の幕開けです。

なんと、これまで通り日本から送った生地が
書類不備で返送または廃棄されるという通達が来ました。
めっちゃ難解な手続きのようで頭を抱えております。


昨年末にリニューアルしたホームページに紐づけされるようブログの投稿の仕方が変わったのですが

こちらのブログサイトからだと閲覧できなくなっておりましたので

コピペして再投稿しました。

では、また近いうちに
続きを書きます。
お読みくださりありがとうございました!

 

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2023年1月 5日 (木)

ジョグジャ行きました① 2022.12

あけましておめでとうございます。

バリ島は大風と豪雨が断続的に続いていますが

大晦日の晩は何とか降らずに

たくさんの花火が上がりました。

2023年は元旦のすぐあと4日がガルンガンで

わたしたちは元旦に大掃除をして2日から連休に入りました。

また、

前回も書きましたので重複しますが

年末には追い込みで

数年来凍結したままだったホームページを全面的にリニューアルしました。

URLは以前と同じです。→ https://ateliermanis.com/

このブログも間もなくHPからご覧いただけるよう

作業をすすめていきますので

今年もどうぞ宜しくお付き合いくださいますよう。

12月のクリスマス直前に

思いついてジャワ中部地域へ久しぶりに行ってきました。

インドネシア政府の社会的活動制限が大分緩んできたので

まだフライト便数は限られ、チケット代金も以前より大分高いのですが

滞在許可の再申請で2か月間パスポートが手元にない時期となることもあり

思い立って2022年の最後にふらりと出かけてみることに。

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インドネシア国内線は、かなり眉唾なので(以前2回も乗りそびれてチケットがパーになったことがあり)

搭乗口付近で慎重に待機するも

別のフライトのボーディングがどんどん先に進み

結果的に2.5時間も遅れてのスタート。

理由は不明ながら

機内はやや酸素が足りなくてマスクは外して乗り越える。

あぁ、だからきっとアレですね。機体不調。無事なら万事オッケーです。

今回は

35年来の友人由利ちゃんのお姉さん、まみさんがジョグジャ在住とのことで

初めてご縁がつながったのですが

たまさか空港ピックアップからの同行をお願いしていたため

ものすごぉぉくお待たせしてしまいました。

しかも。

空港が市内から1時間半という僻地に移転していたことを知らずにいたため、、

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ジョグジャの街に着いたらもう暗い!!

ささっと夕ご飯してもうとっぷり夜なんだけど

そこからさらに1時間のボロブドゥール遺跡の近くにあるまみさんのご自宅まで行き

夜更けにかけてバティックを見せていただくという。

あぁ、まみさん、ほんとに布人なんですね。

同じ国にいながらどうして今まで交流が無かったのかが不思議すぎる。

その日は息子さんが経営するお宿に泊まり

「宿の中にギャラリーもあるから。明日7時半にまた来るね」って。

深夜に別れました。

しちじはん、、マジ??

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ところが朝に弱い自分、この日に限って6時45分にガバっと起きるではないですか。

そういえば、バリとは1時間の時差がある。

7時にキンコン、ラインメッセージ。

「今からシャワーして行くね!」

「はい!!」

猛然気合入っちゃいながらもまずは

中部ジャワ原産のコーヒーとナシゴレンをいただいてから

ギャラリーを拝見したのですが。

結果からしてコーヒー飲んでた時間が悔やまれる。

なんで7時半なのかが後から分かった。

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私が撮ったスマホの写真がひどくて残念なのですが

下のような感じの100年以上前の古渡インド更紗をはじめ

金箔のソンケットや

ジャワ産の極上バティックがさりげなく積まれていて

(そこらへんから安く集めたものではなく様々なコレクターさんを経て手に入れたもの多し)

…圧巻でした。

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響いたのは、

それらが価値だけに基づいて集められているのではなく

直観的な美しさ、一人の目線によってえらばれたものだからかもしれない。

9時出発の次への予定先にこれまた大幅に遅れてしまう。

出直し決定な朝でした。

続きます!

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2019年4月21日 (日)

インド行きました。2019.3 その5

ブージ2日目。

あさイチで向かったのは「ジェットエアウェイズ」のオフィスatブージ。

ここで行っておかないと、殆どもうクレームの機会がなさそうなので

たった2日間の貴重なブージ時間を割く。

オフィスがあるのは空港で、フライト時刻の関係から朝8時から11時までしかやっていない。

これまた遅れてやってくる運転手(約束は10時半)をせかして、

の~んびりしたブージの通りをちょいと飛ばしてもらう。

ブージ空港が軍関係の空港だという事もあるせいか「ジェットエアウェイズ」のオフィスも

防弾ガラス張りで、中の職員はエアコンの入った室内からこちらにマイクを使って話す。

お客のこちらは外気35度越えで椅子もない(これもインドの一つの断面ですね)。

私の前に待っている人、数名。

皆、同じ件です。つまり、「チケット代返して!」

しかしここはもう、逃げ場がないというか、応じないでは済まないと見えて

さっさと返金処理をしてくれました。

はい、これ、返金額ですよ、と提示された数字が達筆すぎて読めなかったワタシ。

それなりに急いでいたので、OK、と言ってしまったのが間違えでした。

クレジットカードを渡してピンを入力したのち受け取った控えには、「1500円」。

担当職員が言うに「あなたがコルカタからムンバイまで乗ってきた分が高かったからですよ」、だって!

エアインディアに4万円払ったんですよって、ちょっと大袈裟に言い返してみる。

職員は慣れているのか全く動じなかったけれど、周りにいた同件のお客らがびっくりしていた。

トータルで17000円だったコルカタ-ムンバイ-ブージ、もともとムンバイ-ブージがとても高い設定だったので最低でも1万円くらいは戻ってくると思っていたし、本当なら振替便代全額を保証してもらいたいところなのに。

結局1500円で済まされるのって腑に落ちなかったから、払い戻し処理自体をまたキャンセル処理に。

後で聞いたところによると、この眉唾航空会社は負債が嵩みニュースにも上がっている。

再建のためにさらなる借り入れをしたばかりだと。

いずれにしても、もう乗らない。それだけです。

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前置きが長くなってしましましたが

本日メインの訪問先は「デシウール」と呼ばれるカッチ独特のウール織工房。

この日の訪問先はとても素敵で、日が暮れる時間まで長居しました。

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デシウール。

カッチで取れるウールです。

実はこれが見たくて、ここまでやってきた。

羊、ラクダ、ヤギを連れ歩き遊牧していたラバリ族の伝統ウールは、靭皮繊維のような硬さがあるのが特徴。

ブージのウール織、実際にはデシウールのほかオーストラリアからの輸入羊毛も使いながら

ラバリ伝統のボーダー柄や「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような織柄、ミラーワークを使っているものなど

手仕事が豊富な手織りでした。

織手も染めも男性ばかり。

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よく手入れされた機。丁寧な仕事ぶり。

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掘り下げられた染織用のかまど。

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昼時の通りには人はいない。水牛がウロウロ。

外気は相当な暑さだけど、この時はまだ気温が上がり始めたばかりの季節。

1週間後に来たメッセージで「ついに40度越えになった~」、と。

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「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような模様織。

インドネシアだったらビンタン(=星)と呼ばれそうな。

(なんで時々写真が小さくなるのか、、不鮮明でごめんなさい!)

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ショールームを物色していたら、工房のお母さんがラバリの衣装を着て出てきてくれました。

女性はここでは完全に主婦。ちょっと羨ましくもある。(笑)

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ご自宅でお昼ご飯にお呼ばれ。

丁寧に作られた家庭料理が、これまた丁寧にもてなされる。

ステンレスの食器が床にたくさん並べられて、どことなく移動生活の名残なのかなと思ったり。

奥の方が先ほどのお母さん。お料理を配膳しているのがお嫁さん。右の方は娘さん。

よく見ると3人の服装が違いますね。

(お嫁さんはサリーだし、娘さんはパンジャビ!)

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荒涼とした大地の中でこんな豊かなお料理が。

私はここに行く前に「行くよ」、と言ってあったっけ? いや、確か、連絡はしたけどつながらなかった。

だとすると、いつも誰が来てもいいように支度されているのでしょうか???

ここにも移動の民の文化を感じてしまったり。(勝手に想像。)

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午後、別の工房へ移動。

やはり、このかまどがありました!

こちらでは薪や牛糞を使っています。

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天然染めされた糸が軒下にたくさん。

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前日見たカラコットンの織と同じく、経糸を支柱とロープで引っ張りながら織る。

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ここは、自立した、アイデンティティある仕事場。

聞けば、バリのUBUDから定期的に来る人さえいるそうで、

小さな村の一見のどかなウール織のセンスと品質が素晴らしいのは

なるほど、と、頷けるのでした。

それにしても暑さ厳しい砂漠の中に、こんな場所があるなんて。

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庭先で。

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ウールの敷物をかじっている子がいたので

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話しかけてみると、なかなか、話が通じます。(笑)

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お母さんは食事に忙しく。(笑)

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やっと日が傾いてきた。

影がくっきりし過ぎてはいまいか。

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デシウール。ここではざっくりとしかご紹介できませんが、詳しくはウールの季節にまた!

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ブージ滞在でお世話になったエージェントの人が

夜ごはん食べに行こうよ、と誘ってくれたので日が暮れてからお仕事場へ。

親戚の親子が合流。

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2日後に迫ったホーリーで大暴れする予定の彼。

色粉を入れて発砲するガンを買ってもらってワクワク。試しに発砲したら、

結構本格的な音量にてドキドキしている。(笑)

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昼も夜もお呼ばれという。なかなか無い経験をしました。(笑)

しかも、ブージにしてはゴージャスなレストランで!

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食事の後もまだまだ布!(我ながらすごい・笑)

親戚の人たちがコレクションしているラバリの手仕事を見せてもらう。

やはりカッチと言えばミラーワーク。

決め手はこのミラーワークの細やかさにあると思われます。

彼らの祭りの日はどれほど艶やかなことだろう。

着飾ることの楽しみ。その隣にあるのは、こうしたパーツを集めて

祭りで着る服を自分でこしらえる楽しみ。

ここに、カッチの染織の原点があるのかもしれません。

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部族ごとに決まっているモティーフのスカート。

もはや化繊との混合だけれども、デザインが楽しいものばかり。

ここにあるのは過去の遺産ではなくて、現行のものなのです。

酔う。これはもう、底なし沼。

裾のうんと端っこまで、盛りに盛られた手仕事感覚がすごい。

世界全体が「面倒くさい」「省く」「簡略化」「ミニマリズム」などなどへ向かっている現在、

この楽しさ感覚と言ったら!

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ところで、この日は時間を忘れてエンドレスな一日でしたが

さすがに翌朝までにパッキングしてホテルを出るという予定もあり時計を見ると

もう翌日に近い!

バイクでホテルまで送ってもらったのでしたが、

その寒さ加減に驚く。

ウールがこの土地で織られている理由をしっかり噛み締めたのでした。

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きょうも長くてすみません。

もう1回だけ、続きます♪

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2019年4月15日 (月)

インド行きました。2019.3 その4

ずっと行きたかったけれど、なかなか行けなかったブージ。そのため、

今回はデリーを外してコルカタとブージだけ、という異例のコースなんです。

いきなり行って手に入るものがあるのかは不明でしたけれど

(あるいは、ほんのちょっと手前で行きそびれたかもしれなかったし)(ジェットエアウェイズの件で・笑)

まぁ、何とも、素晴らしいところでした。

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ほとんど寝てないけど、布探し。の続きです。

カッチ地方のコットンは、カラコットンと呼ばれる原種綿だそうで

ワタの実が小ぶり。繊維長が短いタイプと思われ、そのせいか

糸の撚りが強い傾向がある。

洗うと楊柳のようなしわが入る布もあって

独特の風合いです。

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カッチの手仕事を奨励し女性たちの現金収入の助けになるよう運営されているNGOの工房に行くと、

ラバリ族の女性グループが見学に来ていました。

いやー、それにしてもすごい日差し。

3月下旬には40度以上の酷暑気に入るとのことで、その直前でしたが

乾燥しているとはいえ35度越え。

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この木製のチャルカはウール用?

カッチではウールの手織りも盛ん。

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初めて見ました。こんな経糸の引っ張り方。ねじって、ねじって、引っ張っています。

右側のロープを、織り機の横から引っ張りながら張りを保っている。

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織機はこんなふうにコンクリを掘り下げて。

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左下のロープが経糸を引っ張っているものです。

いろいろな工夫があるものですね。

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午後は別の工房に行ってみました。

こちらはウール織を多くやっている。

ブログサイトがリニューアルされて画像が時々こんな風に小さくなってしまうので

重ねてみました。w

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経糸を長ーく庭に引っ張りながら。ということは、雨はほとんど降らないのでしょうか?

聞いてみると、もう5年くらいまともに降ってない、とかおっしゃる。

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おじいちゃんの機に一緒に座るおかっぱちゃん。

この家族はラバリ族。という事は、昔は遊牧生活をしていた、と思われます。

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この天井からつるされたかごのようなリクライニングは、このお母さんがつくったものらしい。

このお家は60年ほど前のものをリフォームされたそうですが、

床だけは当時のまま。

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砂漠です。カッチ。

こんな気候の場所に来たのは久しぶり。

夕方の光はあっという間に影を長く伸ばす。

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左右の景色は、どこまでもほぼ同じ。

ここから北へ行くと塩の砂漠で知られるカッチ湿地。砂漠は今のような乾季しか見れないとか。

雨季は湖に覆われてしまう、という。(やはり雨季には雨は降るのでしょう。)

こんな荒涼とした自然の中で暮らしている人たちの織物は

思いのほか丁寧で洗練されています。

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まだまだ日は暮れない。

夕日の中、ブージへ戻ってマーケットに。

狭い通りにバイクやら牛やらいろんな人々が向かっている。

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とても賑やか!

2日後に迫るホーリー祭のせいかもしれません。

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2001年に大地震があったせいか、古い建物はほとんどない。

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観光客も少し見かけました。

こうした雑貨品を売る店よりも圧倒的に多いのが刺繍糸や飾りテープを売る店でした。

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あっ、これ。ホーリー祭で使うもの!

「その日外に出ると色粉掛けられるから注意!」、って郁子さんから言われてます。

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あっ、黒装束ラバリ族の人もいました!

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と言っても、普通のサリーを着ている人たちの多くもラバリらしい。

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骨董屋に入ってみると、郁子さんのお友達でした(笑)。

日本からこのマーケットの近くに通うように来る女子は少なくないらしい。

確かに、とても遠いけれどほかにはない魅力があります。

けど、本当に、、、遠い!

日本人女子、すごい。

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続く。

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2017年10月30日 (月)

シドメンへ

「まめしんぶん」連投を一旦はずれて、

きょうはまめたび(布のはなし)の一日です。

10月になって間もなくのこと。

サンデーオーガニックに久しぶりに顔を出すと、

友人、さちこさんと意外な話に。

「アグン山地域の避難者ね、シドメン(=ソンケット織の産地)からもいるって」

「50年前の噴火の時には、シドメンからヌガラ県(バリ西部)まで

徒歩で疎開した人たちもいて、うちの主人の家系はその一部なの」

「なるほど、ヌガラにもソンケットがあるのは、そのせいかもね。実は、

機を持って避難先からうち(マニスのスタジオ)に来てもらって、

織物やってもらえないかと思ってたところ」

「避難の人たちの様子、知りたい。

親せきの一部がシドメンにいて、確かに織物をやっているよ」

「わお、じゃ、さっそく行こうよ!」

、ってことで、即決まったシドメン行き。

さちこさんの親せきの人に案内をお願いして、山奥の村を訪ねました。

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避難勧告が出て以来、不思議と見えなくなっていたアグン山。

いつもは晴れていれば私たちの村からもくっきり見える霊峰です。

火山性微震の回数は減ってきたものの、山が見えない不透明さは

ひとつの心配の種でした。

避難の人たちが気になった事がきっかけになったけれど、

バリの織物のメッカ、シドメンにはかれこれ10年行っていなかったのです。

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画家のウォルター・シュピースが暮らしていた地域。

今もバリの原風景が残る田園地帯。

下の写真は、その中の一軒のお宅です。

これ、何か分かりますか?

ヤシの樹液を採取して、おいしいものをつくっているところ。

この地域の名産でもあります。w


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シドメン地域は日本の山陰のように山、また山。その合間に小さな集落。

色彩の少ない、素材の色だけの民家が多い。


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バリは今やすっかり都市化された思いきや、

昔から変わらない暮らしと時間を送っている地域がこうして。

貧しいのではないのです。

必要なものが少ない暮らしだから、自然の中に根ざした暮らしだから、不安がない。

きっと。そのようなシンプルライフなんじゃないかと思います。

家の一角には、機織り場。

これはソンケットの技法で、

儀式用のサロンの裾に縫い付ける織テープを織っているところ。

聞けば、この糸材料とパターン(模様織りにするため縦糸に織り柄をセットする作業)は

自分でおこなわず、リテーラーからセットにしたものを渡されるのだそう。


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そうですよね、模様織りは、織の作業も複雑ですが、

機に糸をセットするところがかなりの技術だから、一般の人にはなかなか難しい。


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では、どのように「セット」をしているのかを見せてもらいに

車でさらに30分ほどの山奥に。

食堂すら一軒もないような山間の集落で、この複雑な仕事をしていることには

正直驚きました。

こちらは、経糸をセットしているお宅です。

一家の何人かのお嫁さんたちが共同してやっているらしい。

経糸は1300本くらい掛けるらしい。

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竹ひごに色糸で描かれた図案のサンプル(写真のもの)をもとに、

実際の経糸の綜絖に図案が描かれるようにセットをしている家。

難しい技術なので、この地域では二人しかできる人がいないそう。


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この人の頭の中には、

得意の音楽を奏でるように

柄が次にどう進むかが入り込んでいるかのよう。

一見簡単そうに見えますが、そうですね、

確かにガムラン音楽のような、複雑ながら、なめらかな一面を感じます。

山奥でこの技術。

聞いてみると、この地域は50年前のアグン山噴火の際には被害を受けず、

昔からソンケットを織っているのだそう。


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インドなら貴族のお抱え職人のような立場でしょうけれど、

なんてのんびりとして見えるのでしょうか。

お訪ねすると、裸族のおばあちゃんが、今マンディ(川での洗濯)に行ってるから、

ちょっと呼んでくるね、って。

バリ人のすごいところのひとつは、これです。

高度な技術が、比較的ふつうに、もったいをつけずに存在している。

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街から糸を仕入れ、柄や配色を決め、それぞれの分業を手配するリテーラーさんの家。

昨年マニスがスカートに使ったソンケットの写真を見せると、

ひとつずつの柄に名前がついているようで、

あぁ、これはもう10年くらい前によく作ったものだわ、とか、

これはうちでもやっている柄だよ、とか、

これはこれでまた奥深い。

ソンケットはともかく、分業というギルドで成り立っていることが一つの特徴だと思う。

以前聞いた話で、

西陣や京友禅が厳しいのは、糸屋、織屋、染屋、などなどの
分業が発達した結果だという(1軒がつぶれたら他も全部止まってしまう。)

金沢ではその分一軒ごとに全部の工程をするのが伝統なので、

一軒がつぶれても他は残る、という。

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この山間の村がどのくらい前からソンケットを織っていたのかは不明のままだけれど、

王室とのかかわりが深いことは確かだと思う。

シドメンの近くには昔栄えたクルンクンとゲルゲルの王家があり、

バリアガのダブルイカットを織る地域と近いにもかかわらず、

異国の影響、とくに華僑からの影響が感じられる城塞都市も残っているので

群島国家インドネシアの中であまり多くは見られないソンケットが

ここにあるのも、きっと歴史のなかにしっかり脈絡があるはずです。

金糸銀糸を多用するソンケット、今はカラフルな化学染めが主流のせいか、

こんなに派手なのです。(写真は生地の裏面ですが)


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ハデハデだとマニスでは使えないのですが、布商の一部には

このような私たち好みの配色のものもあります。


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今年もほとんど裁断しないこちらの「イカットスカート」をつくりました。




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最後にキュウリの、写真。

シドメンの近くの市場でなぜか買うはめにあったオマケでした。

無理やり買わされたけど、みずみずしくて美味しかった!


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飛行機に乗らず、両替もせず、

私たちのバリにある布の神秘にワクワクする今。

作品展で、ご覧ください!

さて、振り出しに戻りますが

火山活動による避難の方々は、シドメン地域からはいないようで、

逆にシドメンの集会所に避難している人々が大勢でした。

1日でも早くおうちへ帰りたい人々の願いとともに、

ここまで危機感を、持ちながら

本格的な噴火を免れている山の意思にまずは

深く感謝いたします。

山はたくさんの人々の祈りに応えて、

一生懸命に莫大なエネルギーをほかに分散しているかのようで。

ひと月以上続いた警戒レベル4、昨日避難区域が火口から7.5キロまで、

レベル3に引き下げられたそうです。

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2017年10月16日 (月)

Tubanへ再び

9月のはじめ。

またもトゥバンへ行きました。

前回注文していたものを直接見て受け取れたらなぁ、と思いながら

ちょうどいいタイミングで日本から来た布系のお友達と一緒に行こうよ!ってことになり。

まさかの、あの、「飛行機乗りそびれで再び」だった、

スラバヤのバスターミナルにひと月後に再び!w

あまりの暑さに驚く同行人を励ましながら、

巨大な扇風機の前に避難してトゥバン行きのバスを待つ。

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さすがに学習も積んだし、騙されることもないはずの

バスは、相変わらずすごかった。

物売り、ミュージシャンの嵐、

容赦ない日照り、

エアコン完備といいながら次から次へと乗り込んでくるローカルの皆さんの

汗ばむ体がグイグイこちらに押し付けられれば、

もう、逃げ場のない暑さに同行人が干からびないかと心配するも、

身動きの取れない姿勢で後ろも振り向けず!

バスはでこぼこ道の路肩、微妙な隙間を暴走する。

時々片側のタイヤがふわっと宙に浮いたりして、

終始気の置けない運転に驚愕すること再び。

そして、GPSを屈指して降車ポイントを狙ったというのに、

まるでパリテキサスみたいな荒涼とした道端で下される我ら。……

2度目でひと月後だというのに。

なぜか最初からやり直しさせられたかのような、アドベンチャー感覚とともに

無事トゥバンに到着できたことには、喜びひとしお。

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しょっぱなからの強行軍にもめげず、間髪おかずに

夕暮れ時の時間にトゥバン市内のバティック工房に無理やり滑り込む我々。

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こんな木像が布の棚の隅っこに。
何だこののんびりした感じは~~~w?
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というわけで、またも始まりました。
ツアー@トゥバン♪
同行人はパサールクマンマンの金澤さんとてっちゃん、UBUD在住のNさん。
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この下の写真は、UBUDのスレッド・オブ・ライフさんで拝見したものですが、
インドネシアでカパスと呼ばれているものは特有品種ではなく、
やはり普通の綿花のようでした。
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予期していたものの、ランチはお預けだった。
みな、腹ペコで汗まみれである。
そんな日没後の車窓から見えたフルーツ屋。
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あの、ちょっとでも早く先に進もうとするバスの無理やり感

(実際に事故は多いらしく)、と、
この、灼熱の時間帯が去った後の
じんわりと夜風に漂うフルーツ屋台の香りと。

その、どっちもが、ジャワなんですな。
私の流儀では、良い方の思い出だけを持ち帰る。
それに尽きる。
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翌日も元気にゴー!

トゥバン郊外の工房を数件回りました。
前回と同じ店に1か月ぶりにまた来て
店のイブ(おばちゃん)も、何だか「近所のあの人」みたいに思えてくる。
別れ際のあいさつは、
「じゃ、また来月ね!」、なーんて。w
インドだったら1月ベースでなんてありえない、けれども、
てっちゃんは、この旅のイメージが
ジャイプールの田舎町と重なるようで。
そうですね、確かに、この町は、どこか懐かしいものに満ち溢れていますから。

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あ、このチェック地は、むかーしマニスでも使いましたっけ。
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染め工房の職人さんたちがすすめてくれたおやつは、
魚味のクルプック。
海の街、トゥバンらしいおやつ!

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染め工房の一角に積み上げられた、手紡ぎのテヌンが美しい。
天然染めのショールを注文してみました。

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この昔ながらの風景が残る美しい田園地域の近くには
まるで不釣り合いも甚だしいほどの巨大なセメントのコンビナートがある。
日本でいえば、国立公園の近距離に突然あらわれる原子力発電所みたいな印象の。
東日本震災の教訓が深い私には、シュールを通り超えて
ほぼ祈るような気持ちにすらなる。
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トゥバンからスラバヤの帰路、今回はタクシーを使ってみましたら、

快適そのもの!
空調も利いてスムーズで安心感のある新車は、
渋滞に巻き込まれることもほぼなく

スラバヤの市街地へ。


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コロニアル建築が多数残る、美しい街並み。

布がたっぷり詰まったカバンにはさまれながら。
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前回と同じマジャパヒトホテルでゆっくり朝食を楽しんだ翌朝、

Nさんが調べてくれていた骨董屋へ。

移民都市スラバヤのひとこま。

ここは中国系のお店。やはり、清、明のものが多い。

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前回膨大な在庫の中から
今回はこの辺りをえら選んでみる。

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価格交渉も無事成立!

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そのあと、やはりNさんの案内で訪れたサンポルナ・タバコ博物館。
博物館ではあるけれど、実際の工場に併設されていて、
作業風景が見学できる。

この今でも同じパッケージの両切りたばこは、何と現在でも

人力で、ものすごい速さで紙巻している。
たまげました!
まるで、モダンタイムス。

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この工場の撮影は禁止されていたので、
展示されていた昔の写真を撮ってみた。
が、今もこれと同じ風景。
何百という女工さんが、タバコを巻いている!
何という事か。
インドネシア、まだまだ知らないことだらけ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回はまさかの乗り遅れだったガルーダの同じ便に、
今回は渋滞もなくスムーズに、

真新しいスラバヤ空港のターミナルで搭乗前に

ナシ・ペチェルも食べることができたし、

スタッフにいい感じのおみやげを買うこともできたし、

余裕たっぷりの帰路。

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前回と15分も違わないホテルからの出発だったのに。
思えば、あの乗り遅れはまるで妖精のいたずらみたいな気すらしてきます。

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2017年9月29日 (金)

Tubanへ・その2

Tuban2日目。

南半球の乾期ながら、じりじりとした本格的な暑さの一日は

まさに初めから終わりまで布ざんまい。

久しぶりに大量の布選びに酔いしれる。w

どれだけたくさん見ても布であれば(骨董品、美術もそうだが)、もうこれで十分という事はない。どれだけでも見続けられる。

これはもう、特技かもしれない。

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カラカラに乾燥したTubanの郊外。

ネットで探せたのは地域の名前だけ。

ここに、一軒のバティック工房が。

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お訪ねすると、ほぼ全体が手描き。中にはチャップ(スタンプ)もあるようですが、
手描きの方が圧倒的に盛んな様子。

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染め場は天然染め半分、化学染料染め半分くらいの配分。
そして、この工房では基本的につくっていないような感じでしたが、手紡ぎ・手織りのテヌンの工程を見せてもらいました。
綿は、日本の綿花と同じ種類かと。カパスと呼ばれています。
種を取り綿を長く伸ばしながら、撚りをかけてつないでいく。
機はこちらでは腰機でしたが、高速の高機もこの後別の場所で見ました。
織りあがったテヌンの美しいこと!
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こちらは、茶綿。
綿自体が最初から茶色い天然色。
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同じ地域を少し回ってみると、
ちょっと立派な門構えの工房に行きあたる。
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お昼休みでたまたま戸がしまっていたようでしたが、
聞いてみるとすぐに中に通してもらえました。
職人たちがお昼寝しているそばをすすっと通り抜け、奥の染め場を真っ先に案内してくれたおかみさん。
藍のプールにたくさんの布が沈んでいるのを、ゴム手袋をささっとつけて持ち上げて見せてくれた。
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こちらはカユ・マホニー。赤茶色の染料。
その下は、茶綿の綿。普通の白い綿より小さい。
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テヌンの織り糸。上が普通の綿。下が茶綿。
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織りあがったテヌンにすべて天然染め、手描きで伝統柄のバティックを。
海に近いトゥバンは、その伝統から肩掛けにして物を(魚を?)運びやすいような幅と長さにテヌンを織っているらしい。(と、何かのサイトに書いてあった気がする。)
15年ほど前に訪れたトゥバンでは、キジンミリンという織り糸にバティックを施した紬のような細かく地味なタイプが多かったけれど、(たぶんそれがトゥバンのオリジナルなのだろうけれど)
今の染織の方が、生き生きとしたものが多い気がする。
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行ってみたい方は、こちらの写真をヒントにどうぞ。w
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沿道で綿つむぎをしていた。
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種を外すのが結構手間のようで、ここからまず織物までにどれだけの時間と手間がかかることか。
こうした作業が今も盛んにおこなわれていることに、嬉しくてテンションますます上がります。w
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別の工房にて。
若い女の子たちがチャンティンをやっているのも、嬉しい!

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このかわいいおかみさん、大好き!
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腰機でこの幅を織っているのがすごい。
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周辺は一面のトウモロコシ畑でした。
空が高い!
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布をめぐる旅先で出会うのはいつも女の人たち。
商売にしっかり者のおかみさんもいれば、シャイで口数の少ないおかみさんもいる。
しかし共通しているのは、出会うほとんど全部の女の人たちが布の魔法にかかっていることだ。
魔法ではなくて、DNAみたいなものかもしれないけれど、人種や宗教を問わず、お金持ちでも質素な家でも、
まっすぐでやさしい、大いなるお母さんを感じるのです。

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2017年9月28日 (木)

Tubanへ・その1

もうじき10月になる。

ってことは、もうバリに戻って早4か月!

いつも「まめ日記」をチェックしてくださっている皆さま、ほんとうにごめんなさい。

スケジュール帳に毎週のように「ブログ更新」のメモ書きがあるのに対し、

これまで更新できなかったのって、何だったのか。我ながら驚く9月の末。(+_+)

6月から先、前代未聞の来客多数。(ありがとうございます。)

そして、ジャワへ2回行きました。(冒険でした。)

絹糸の糸紡ぎをお手伝いしました。(経験しました。)

スタッフの子供が2回入院しました。(慌てました。)

コンサートで合唱しました。(w)

ハハ来ました。(これまた6年ぶりにw)

その他は日常のあれこれに尽きるのですが、こんなに長いブランクになってしまって、時の流れはますます加速しているようにしか思えない!(思い過ごしでしょうけれどもw)

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気を取り直し、

まずはジャワの旅、書いていきます。

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まだ夏の日のこと、7月下旬。

10年ぶりにスラバヤ拠点の織物産地、トゥバンへ行きました。

インドの布おろか、最近は日本からの布さえも税関での手続きにひんぱんに呼び出されるようになってきて、考えました。

トゥバンにはカパスと呼ばれる綿を栽培し手紡ぎしている村があることを思い出し、ネットで検索を繰り返すも、あまり具体的な情報はない。

そんな折、夏休みが終わりかけた息子が、「友達みんなヨーロッパとかオーストラリアとか行ってるみたいだけどオレだけどこも行ってない」、って。

ヨーロッパもオーストラリアも無理だけど、ジャワとかどう?

うん、どこでもいいよ。

素直な息子。(笑)

ということで、情報があいまいなまま、3日後の飛行機を予約。

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フライトは1時間。

きれいな上空からの景色にワクワクするも、

スラバヤからトゥバンへの110キロほどの陸路はなかなか!!

バスターミナルから乗った長距離バスは10年前とぜーんぜん変わらず、ほらほら、

物売りがどしどし入ってくる。

ドリンク、果物とかピーナッツ、揚げ豆腐はじめ、電光キラキラのおもちゃやら文房具セット、靴下、帽子、櫛セット。

まぁ、気持ちは分かるがポーションがね。

大きすぎる!

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そんなにたくさん買う人いるんですかね、と不思議に思っていたら

やはり誰も買う人はいなかったりする不思議!!

それなのに、平然と真面目にやっている物売りスタッフさんたちも不思議~~

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旅のお供はカラオケビデオ、それもすんごく古いインドネシア歌謡曲w

(あぁ、もう、早速バリでは体験できないことだらけ、息子にとっては大変社会勉強になっているはず!)

家を朝7時に出発し、夕方に着きました。トゥバンの街!

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ホテルの部屋に早速ひきこもる同行人を残し、日没まで散歩なのだ。

久しぶりのジャワの地方都市、

当たり前のようにこだまする大音量のコーラン、アザーン(サラート?)。

ジャワ島は多くがイスラム教。

宮殿のような立派なモスクは、観光名所でも何でもない、町の中央でひたすら祈りの場所として成り立っている。

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モスクの近くにあったナイトマーケットに迷い込み。

運よく、おいしい、ベジタリアンメニューにありつきました。

ナシ・ペチェル。

ご飯の上にさまざまな茹で野菜、豆腐、テンペなどを乗せ、ピーナッツソースをかけて。

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わー、これで飲み物入れて100円よ!
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ジャワの物価は、まだまだ安い。
そのことよりも、
すごく遠くまで来た気がするのに、言葉が通じいつものお金(ルピア)がそのまま使えることに、私はワクワク、嬉しくなる。

文化や宗教が異なりつつも、ひとまとまりの秩序を持つ
アーキペラゴ、群島国家、インドネシア。

今ここで、いろいろあって、この国の広さと深さを大冒険。かも。
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2017年5月14日 (日)

今回の布風景

母の日、ということは5月14日。
、ということは、
あと4日。(いえいえ、独り言ですw)

今日は、今回の春夏服につかっている布のことを少し書きます。
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こちらの作業風景2点は、今回バティック制作をしてくださった植田有加さんが染色を依頼している工房のもの。(有加さん撮影)

大きなストライプと小さなストライプを組み合わせたデザインは有加さんのオリジナル。

コットンプリミシマを3mずつにカットして、こんな風におおらかな配置で描いてもらいました。

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バティックは蝋を落とす時に高温のお湯を使いますが、こんな風にドラム缶使っているんですね。

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そして、出来上がってきた3配色のストライプ。

染め上がりがそれぞれちょっとバラバラですが、バティックらしさが夏色のストライプに。

右側は深みどり。この色、なかなか素敵に出来上がりました。


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ストライプonストライプ、つくったのが下の写真左のパレオスカートです。

タイの部分は同じ色に染めてもらってみました。

プリミシマの無地染め、はじめてですが、なかなかです。

機械で染めた無地と比べ不均一で、それなりの味があります。
(ムラになっちゃっている部分は外して裁断、という手作業だからできるんですが。)
右のサックボトムは、その無地染めのもの。
オレンジ色は、下の「ピンギル」というシリーズの色のひとつなんです。

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DMの写真を撮るとき、スタジオ内はこんな風になっています。(笑)

私はカメラをまっすぐに固定しながら右だ左だ、上だ下だ、と。(笑)

あ、それで、オレンジ色の由来が左のスカートの色です。

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ピンギルのシリーズは、有加さんのもとの作品のそのままリピートしてもらいました。

「ピンギル」とはインドネシア語で「端」という意味。

普段はサロンやサリーの裾に来る端の部分に使う細長いチャップ(版)を、あえてメインの柄にしたものです。

上はブルーとオレンジ色のコントラストがまるで太陽と海、みたい。

とても鮮やかで印象的な作品です。
さて、この布で、どんな服を作るか、ですが、
一旦はやはり、布の大胆さを贅沢にたっぷり使って作品っぽいものを作りたくなるのですが、
やはり普段に少しでも着やすいものにしないと、タンスの中に仕舞われてしまいますから。

ごくシンプルなスカートとパンツにしました。


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ピンギルのもうひと作品は、こげ茶系黒と朱赤のひし形図。

今回は染色の具合から漆黒と真紅にて出来上がってきました。
これもまた、目が覚めるようなはっきりとした配色です。

有加さんの個性が素直に布に溶け込んでいて、素晴らしい布ワークだと思います。

しかし、切ります!w
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ありそうでない、「端っこ」の世界。

ストライプ3反、ピンギル1反。

ほか、今回も自分で切らなきゃの布がいっぱいで、2月から先は鋏を握りっぱなしの日々でした。
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こちらはチョックさんのペジェン・バティックの作品。

上はオーガニック・トゥバンコットンに染め上げたもの。

インディゴと白抜きが部分でオポジットになっています。こういう構図は服向けなんです。
つくったパンツは、左右の配色がオポジット。
1反からぎりぎり2点のパンツが取れました、めでたしめでたし!
(これが半端だとお値段がとても高くなってしまうんです。)

下は、同じ生地が終了してしまったとのことで、広幅のコットンキャンバス地にソガン(赤茶色)とインディゴです。
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服地として、ここまで大きな柄、これまであまり使ったことがなかったかもしれません。

でも有加さんのバティックと一緒だとなじんでしまう。(笑)
さぁ、これも切りました。
下のキャンバスはちょいとはぎ合わせが入りましたが、1クロスから3点のイカットスカートができました!
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ブルー系が相次ぐ今回ですが、

ブルーついでと言ってはなんですが、普通のチェックもあります。(笑)

ルンギです。

インドに旅に出たsinduさんが買ってきてくれました♡

嬉しい!大好きなルンギ!

インドの男性の腰巻布。なぜかブルー系が多い。
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大変色が出るので、洗濯機で3回ほど強く洗ってから仕立てます。

格子、チェックって、やはり庶民の布でしょうか。
カンボジアのクロマー、西ベンガルのガムチャ。イギリスのタータンチェックは少し違う趣ですが、アジアの格子、素朴さが愛らしくいつも大好きです。
布がこれほど素朴だというのに、こういう濃ゆいラベルが競い合うようにして貼ってあります。(笑)
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真ん中の赤いラベルの模様が何なのか。

ルンギで仕立てた服、各一枚ずつ模様いろいろ、作品展まで、お楽しみにです♪
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ほかにも、ベーシックなリネンで着やすいおすすめ服を

いろいろつくってみました。

さーて、もうそろそろ最後の検品が始まります。

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