ナシチャンプルを食べながら・作品展情報
最近のタイトルが食べながらなので、
きょうも。
この前ランチで伺ったピテカントロプスというバティック製品ブランドの旗艦店「マサマサ」の
おすすめランチでスタートしてみましょう。
バリ風とはだいぶ違うニョニャ風ナシチャンプルです。
ニョニャとはジャワでは外国人マダムとか混血女子みたいな意味でしょうか
私も「イブ」ではなく「ニョニャ」と呼ばれることがたまにあります。
そしてニョニャ料理というとマレー系華僑のプラナカン料理を差します。
バリにはまだ少ないニョニャ料理を、マサマサで食べる事が出来ます。
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その母体、ピテカントロプスの名前を聞いたことはありますか?
ビンハウスに比べカジュアルで、ヴィンテージバティックのおしゃれなものを完コピしてプリントし
それを使った服や小物のお土産物屋系ブランド、と言えばよいのでしょうか、
とにかくいい柄がたくさんなのだけどほとんどがレプリカで、その分価格も安い。
そのブランドが最近バリ島に、スマトラ島からの200年前の伝統建築を移築し
マサマサをオープン。
2階スペースで秘蔵バティックのコレクションを期間展示しています。
今回は第2弾で2023年9月末までの展示でした。
前回の展示も非常に素晴らしかったのだけど、今回のものもすごかったです。
ミュージアムの展示と違って、個人の審美眼で集められたものなので、
ある意味すごく偏りがあります。
今回のものはプラナカン風のセンスが濃厚で、そして配色がワントーン落ち着いていてまるで秋の世界。
建物も展示も素晴らしいのだけど、見学者がとても少ないのは
どうなんでしょうね。
ビンハウスのミュージアムが道半ばで閉鎖になってしまったようなバリなので、
これはもう、絶対頑張ってほしいです。
展示は残念ながら今回は終了してしまいましたが、またの機会を楽しみに。
【お知らせ その1】
さて、イントロダクションが長くなってしまいましたが
今月はアトリエマニス作品展を開催します。
ATELIER MANIS 作品展
Vol.77at TOKYO
Include used textile from Indonesia
ユーズド含むインドネシアからの冬支度
ヴィンテージユーズドバティックを裏地にした服を中心に、
インディゴ染めによるカパス手織りを使ったアルティザンな仕立ての服
着込んで穴があいたマンガライ・ソンケットのリメイク服
コットンツイル、コーデュロイを使ったバティック服
などなど。
日本の薄手ウールを使ったシンプルなリバーシブル服もおすすめです。
ユーズドバティックはボロブドゥール在住の加藤まみさんから譲っていただいたもの。
着込まれて滑りが良く強度的にもリバーシブル服にぴったりです。
今回もご試着をたっぷりお楽しみください!
2023年10月27日(金)11:00~19:00
28日(土)12:00~18:00
29日(日)12:00~17:00
作品の詳細はhttps://ateliermanis.base.shop/にて順次ご紹介中です。
今回のその他いろいろ
◆つくば市のシンゴスターリビングのカフェCoxさんからオリジナルコーヒーとクッキーを送っていただく予定です。
マニス東京時代から大ファンのコーヒー。ワインにも合うオトナのクッキーもお楽しみに♡
◆バリ島からのプチマルシェは天然香油の石鹸、ハンドクリーム、バームをお持ちする予定です。
今回はクサンバの塩もお持ちします。
◆初日18:30より19:30まで77記念の会を行います。参加費1000円。
おいしいおつまみ、ワインをご用意して皆さまのご参加をお待ちしております。
予約不要、当日お時間があればお気軽にご参加ください。
会場の都合でご試着の受付は18時半までとさせていただきます。
◆お直しご希望の方は写真または実物をお持ちください。
混雑する時間帯にはお待たせする場合がありますので時間に余裕をもってお越しください。
今回は久しぶりにお直しの受付をさせていただきます。バリスタジオでのお直しも可能です。
◆クレジットカードご利用可能ですがなるべくお現金のご用意をお願いしております。
今回も運営サポーターの皆さんと共にフラスコさんで
皆さまのお越しをお待ちしております!
【お知らせ その2】
11月12日から1週間ほど
アトリエマニス初めてのミニツアーto BALIを予定しています。
あと1~2名様ほどご参加可能ですので
ご興味がある方はお問い合わせください。
滞在先はUBUD中心地の便利なホテルで個室、1泊5000円ほどです。
滞在中2~3日間のみとなりますが、
たかはしがバリ島内でお世話になっている布のお店、産地やワークショップをご案内します。
現地での参加費は車代、食事代などの実費のみ。
その他の滞在期間の過ごし方はご希望に沿ってご提案しますのでご安心ください。
スパ、ショッピング、ミュージアム、芸能鑑賞、たくさんありますよ!
美味しいレストランやローカルの市場などもご一緒に楽しみましょう!
航空券やホテルの手配はお客様個々でお願いしておりますが、お手伝いさせていただきます。
【今回の服について】
今回2023年秋冬には
諸事情もあってインドネシア国内の布を再度見直し
新しい切り口での服をつくりたいと頑張ってきた半年でした。
諸事情とは、今年初めからの輸入生地規制で
実質上生地として荷物で送ってバリで受け取ることが出来なくなってしまった事です。
これまでインドと日本のお気に入り素材を自由に輸入して服作りをしてきた私にとっては
大きな潮目となりましたが、
インドネシア国内の布を探すうち、今回出会ったのは何と「BORO」でした。
ユーズド、着古し、リサイクルです。
そのひとつはバティックです。
ボロブドゥールの近くで布のギャラリーを運営している加藤まみさんのコレクションを
今回は大量に譲り受け、
秋冬服の裏地として使っています。
まみさんが丁寧に穴や破れをチェックしてマークを貼ってくれているので
裏面から薄い芯地を貼って補修。
腰巻サロンなのでお尻やウエストなど力がかかってきた部分の破損以外は
比較的コンディションがよく、
弱っている部分や破れた部分をはずして服地として再利用するのは理にかなっています。
それにヴィンテージのものは滑りがよく裏地として着心地も良い。
リバーシブル仕立てのバティックは、重ね着の季節に楽しめると思います。
服のラインナップはインスタに先に投稿していますので
ご覧ください。
https://www.instagram.com/ateliermanis/
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こちらは写真が縮小されてしまっていますが
やはり「BORO」で、フローレス島中央山地のマンガライ族のソンケットです。
ヌサテンガラ地域は世界で有数のイカット産地、という印象がありますが
その中で恐らくマンガライだけがソンケットを織っています。
色彩も黒地にカラフルな模様織、というセンスが山岳民族のヤオ族やラオスのシンと共通しているように思えます。
今回は6枚の腰巻ソンケットを大がかりに補修して
ジャケットとパンツを作っています。
織り密度が甘く何度も洗って弱っているので、アップリケがたくさん入りました。
ジャケットは模様の少ない部分を、織りが密集しているクパラの部分は
裏から芯地を貼って安定させパンツに仕立てています。
新品のソンケットを使う方が価格的にも安く簡単だったかもしれませんが
再利用の試みとして是非ご覧いただければと思います。
そして、今回はなかなか出来てこなかったパッチワークのハギハギが
数日前にやっと来ました。
これもバティックです。見覚えのある方も多いと思いますが。(笑)
ウールのジャケットの裏地に、と思っていたのですが
仕上がりの雰囲気からベンガルパンツを作ることに。
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下の写真、横向きのまま入ってしまいましたが
コーデュロイを使ったバティックです。
今回はジャワの山の中で自作バティックを中心にやっているSriさんという女性に
このお仕事を依頼しています。
版を送ったのが6月なのだけど試作がやっとできたのが9月で
広げて見ると色が濃いのと薄いのがバラバラだったので
再度染めをお願いしているところなのですが
帰国間近なきょうになってもまだ届かないのです。
むむむ。
柄はジャワで見つけたサロンの柄を真似して版を作ってもらったもので
気に入っているのですが。
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最後の写真はダイヤ型のヘリンボーン。
ローカルコットンのカパスを使ってインディゴとマホニーの天然染めした糸で手織りされたものです。
春夏に同じ布で黒xインディゴを使ってジャケットを作りましたが、今回は裏付きジャケットとパンツに。
手織っぽさ、粗野な雰囲気がなくソリッドな感覚の布なので
普段に合わせやすいのではないでしょうか。
目立たない布ながら飽きずに長く着ていただけそうでもあります。
さて、今日のところはこの辺で。
まだショッピングサイトの更新が進んでおりませんが徐々にアップデートしていく予定です。
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最後にこちら。
先日行ったポテトヘッド(ジャガイモアタマ)というビーチクラブです。
ビーチクラブってただ浜辺でクラブミュージックがガンガンかかってて、そこで何か飲んだり食べたりしながら
過ごす場所みたいなんですが(笑)、
おもしろい建物と、プラスチックごみの再利用に力を入れているので知られています。
このトップルーフバーの長椅子は600キロのプラごみから作られたものだとか。
外装には廃棄された窓枠が大量に使われています。
この床面も再生プラ。
バリ島ではこうしたゴミ再生アートがカルチャーシーンの中心になりつつあります。
11月のツアーで、ご希望があればご案内します!
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もうひとつ、こちらは
サヌールにある故マデ・ウィジャヤ氏のもと設計事務所跡を再利用している
宿泊施設です。
ウィジャヤさん亡き後、地主さんが取り壊さずに
そのまま宿泊できるようにされたそうで、
これはもうバリ島のモダンインテリアの歴史を知るうえで非常に重要な物件です。
シンプルなお部屋の中に廃材や骨とう品、パロディ要素が取り込まれ
生活を豊かなものにしてくれています。
こちらはvillaのキッチンです。
利用者はそのまま使う事が出来ます。
ウィジャヤさんに叱咤激励されながら作った25年前の本。
ツアーではこちらのvillaもご案内できたらと思っています。
なかなか終わらない、はいこの辺で。
(笑)