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2023年4月23日 (日)

インドネシアのクラフト展へ 2023.3

今回は3月初旬に開催されたINNAcraftという展示会の様子をお伝えします。

ジャカルタの中心地にある

ジャカルタ・コンベンション・センター(JCC)が会場です。

コロナ期は確か開催されていなかったので久しぶりです。

このイベントはクラフトと言いつつ、バティックなどの布商が相当数参加しており

インドネシア国内の布を見るためには

なかなか充実した内容であります。

以前訪れたときには時間が全然足りなかったのを教訓に

今回は2日にまたがって見る予定に。

たまたま、日本留学中の息子が前日から帰省して

ワンコたちの留守番を手伝ってもらえる(はず)。

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前日空港に迎えに行き、今開発中のスランガン島に出来たばかりのスタバへ。

私は翌日また空港へ。

 




3月初め、まだまだ雨期のジャカルタです。

到着した初日夕方は地下鉄を出たら物凄い雷雨でした。

殆どの人が構内から出られないまま。

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30分くらい待って傘さして出るも、通りのバイクから思い切り水をはねられて

おまけにGoogleさんからのナビがすごく遠回りで

ぐしょぐしょ状態でたどり着く。

インフラが全然間に合ってないインドネシアです。




まずは何か食べよう!

服を多少でも乾かすためにも!(笑)

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飲食コーナーに行くと「バリ料理」となっている出店が。

ん、バリ人じゃないですね。この感じだとハラル(豚肉抜き)でしょうか、

なぜかここが混んでいる。

一番空いている店に滑り込みます。




午後6時半ごろからやっと展示会場へ。

一般客が多いせいか開催時間が長いのも特徴かもしれない。助かります。

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天気のせいか夕方のせいか、比較的空いています。

ご当地っぽい濃ゆい感じの出店が多い中、きらりと光る宝物があるINNAcraft。

↓ こちらのバティック風の手描きのティーセットは売り切れる前に買っておきました。

(今回のアワード受賞者でした。)

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9時閉場直前までゆっくり見て、しかしまだ相当数あるので残りは明日!

外に出たら雨はやんでいて、都会の光にホッとする。

(バリならこの時間だともう寝入っていて真っ暗。虫の声しかしないです。)

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世界一かも知れない渋滞問題に巻き込まれない為に、今回は地下鉄利用です。

その地下鉄はセキュリティが厳しい。駅には手荷物検査があり

構内、車内にも警備がいて撮影禁止です。




あさイチで行く熱心な私の前に並んでいた人がなかなかおしゃれ。

入場料は5万ルピア。

私の番になり年齢を聞かれる。

あ、そうか、60歳以上は無料。惜しい!!!(笑)

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今回はスラウェシ島が特集されていました。

エントランス中央にトラジャの民芸品や織物、レプリカの帆船が展示され

パフォーマンスタイムもあるらしい。

大きな島ながらハンディクラフトは品薄な印象です。

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今人気があるのはスンバ島のイカットです。

国内の人たちがこのヘビーな織物に関心を示すのが面白い。

日本で言ったらアイヌ刺繍みたいな存在でしょうか。

織物はもとよりスンバの服を着てみたいインドネシア人の感覚が素晴らしい。

ホンモノはかなり高価なため

もどきやデジタルプリントのスンバイカットも。

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これをジャカルタで着るのってなかなかですね。

リサイクルプラスティックのクラフトアート。

ロンボク島で浜辺のゴミから似たような制作をしているコミュニティがあり

同じ人たちなのか違うのか、アタ籠の編み方を応用したプラアート。

右の方々はこちらをお買い上げ。結構なお値段いたします。

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この手のバティック店が無数に出店しています。

人気店とその他一般の温度差が結構あります。

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ホンモノのスンバ!

空いていました、が、一番カッコ良かった。

もはや服地としては買えない価格。

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バタック族の織物を加工するのも流行っているように思えます。

こちらのバッグは仕立てのクオリティーも良く、都会的で洗練されたデザインですが

2~3万円もしてしまう。

けど海外でインドネシア人がこれ持っていたらすっごくいいですよね。

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さて、全展示ブースをマップで数えたら2000店ほどありました。

何とか全部見終えてバティックも少し買って、ミッションコンプリート。



最終日はフライトの前に知り合いから教えてもらった

服飾素材店へ。ジャカルタのオカダヤかユザワヤとでもいったところ、

にしてはすごかった。

在庫量と積み方が!

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慣れてない人だと酔いそうな密度。

ここでまた豪雨となり、店内を時間かけて見る。

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市場に隣接した場所だったので、ここから先の移動はオートで。

水たまりの中をスイスイと行く!

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当然のように渋滞にはまった割に丁度いい時間に到着。

クマン地区の自然食料品店で開催されていたお味噌料理のイベントに。

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私が伺ったのが2日間の最終回だったみたいで、にぎやかですごく楽しかったです!

主宰はスマトラ島のコーヒーを扱っている在住日本人Moryさん。

おいしいランチをありがとうございました。

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3月はこの先もいろいろ。

またご報告しますので

良かったらまた読んでください!

 

 

 

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2023年4月20日 (木)

ジョグジャへ再び 2023.2 おまけ編

ジョグジャ2回目訪問の第二話はおまけ編です。

週末をはさんで月曜日にならないと開かないお店の案件にて

最後の一日は一人で動く。

そのお店とは、ルリックというシマシマを織るところで

前回2022年12月に注文したものが一向に進んでいないのと

ワッツアップでやり取りしても全然のんびりしているので

どのように作業をすすめているのかを見せてもらおうと。

結果的に分ったのは、私が選んだデザインは全部草木染で糸染めに時間がかかる事と

織り手が地方に分散していて様子が時々しか分からなかったことでした。

もう一度直接お話ししたら、お互いにすごくスッキリと理解できて

今月までに全部の布が仕上がってきました。

ルリック、面白いです。シマシマの世界を広げてくれています。



さて。

今回滞在したジョグジャのホテルはプラウィロタマン通りというところにある

ギャラリーというホテルで、場所も価格も含め全体的にとても良かったです。

いいホテルって、紹介するには個人差がありますが。

近くにインディーズなタイプのお店や骨董店があって

探検気分に浸ります。

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いろんなご当地の手仕事を使っている雑貨たち。

一番下のはルリックですね。

ひとつ向こうの通り沿い。

ボリュームがあってバターたっぷりの焼き菓子が120円前後。

思わずアソートでいろいろ買ってしまう。

バリブダの焼き菓子にちょっと似ています。

隣りのレストランも有名らしい、Via Via Bakery。

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まみさんに教えてもらったTugu地区のインディゴ染めだけで作っているバティック店には

Grabのタクシーで。

ジョグジャのインドネシア語がやや分かりにくい自分、標準語もですが(笑)

おっ、日本人? 日本のおすすめの曲を入れて!って

乗ったらいきなりスマホの音楽アプリを渡されたので

えっと、藤井風とか選んでみた。(笑)

知らな~い、よね? 

※そんな折、風さんは今年7月にジャカルタでのコンサートが決まったみたいです!

バティック店がある敷地内には高い木があり木陰でお茶するスペースもあり、

今風のカフェでもあり、という組み合わせが新旧で不思議ながら

違和感なく長居してしまいました。カプチーノおいしかった!

母屋はコロニアル風のお屋敷です。

バティックは素敵なものがいくつもあって、結構高価ではありますが

買ってしまう&注文もしてしまう。

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古いお屋敷を利用したバティックギャラリー兼カフェスペース。

Mustokoweniという物件の中にあります。

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木陰になっている中庭のカフェスペース。

隣りに大きなホテルがあるせいかオアシス感覚。

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ヘリテージ風物件&インディゴ染めバティックギャラリー&木陰カフェの入り口はこちら。

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最後にもうひとつ。

こちらはまみさんが集めているユーズドのバティックを使った試作。

腰巻として着用されているので部分的に強く引っ張られ弱くなっていますが

繊細な手仕事のバティックが何度も洗われてこうした色合いになっている。

着古した感覚はあまり気にならず、このままが面白い布でもあります。

丁寧にダメージをチェックすると弱い部分も確かにあるので、

リバーシブルの裏に使うのが良いかも、と。

今後もいろんなフロムインドネシアを開拓させていただけるといいです!

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ではまた。

次回はジャカルタレポートになる予定です。

 

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2023年4月18日 (火)

ジョグジャへ再び 2023.2

もう4月も半ばですが

2か月前のジョグジャ訪問の記録を残そうと思います。

1月の投稿でも触れましたが、

わたしたちは今年に入って以来生地の輸入が出来ないままの平行線をたどっています。

それがきっかけとなりインドネシア国内での布探しが再開しています。

昨年末にカパスの事を調べたくて訪れたジャワで

いつか使おうとモノの試しで注文した生地は

結果的に即、今春の服になりました。

まだ連携プレーがうまく取れていなくて

ほぼ納期も内容も間違えだらけで(笑)

2月にまた様子見がてら訪れたのでした。

空港のアートがなかなかなんですよ、

コロナ中に移転したジョグジャ新空港。

市内からめちゃ遠くて驚きの。(都心から成田よりも遠いかも、、)

はい、もう。この前来たばかりだけど

ただいま!ジョグジャ!

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ターミナルを出るとマリオボロ通りが再現されたショッピングエリアがあります。

あ、これ、ルリック。

こんな風に着ているんですね。

袖が裁ち出しなところがポイントですね、参考になる~

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今回もフライト遅延しましたが、

昼過ぎに何とか到着。

まみさんと再びお目にかかって、

せっかくだから空港から市内の間にあるバティック工房を一つ見ていこうか、と。

私はいつも前のめりだから、たとえ30分でも、遠路はるばるでも、

布をやっているところなら見たいヒト。

お訪ねした先に到着した途端豪雨となり結局2時間近くの滞在に。

見せていただいた自作は、こんなに手の込んだ作風でした。

写真がピンボケで申し訳ないですが、パカロンガン風の濃淡のある草木染で

シックな配色の中に描かれているクプクプバロンみたいな大きな蝶が華やか。

バティックの世界って腰巻サロンをキャンバスにした芸術表現でもあり

伝統、地域色を崩さない中に流行もあるような

本当にすばらしいジャワの産物。

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雨が上がったタイミングでまみさんの友人宅へ移動。

また豪雨となり宅配で夕食をオーダー。

地元の若い芸術家の作品を敷地内で経営しているレストランで展示したりしている夫妻で

こんな雨の夕暮れ時に突如訪ねて行っても普通のおしゃべりが延々と続く。

その豪雨の中、暗がりからまた別の訪問者が来るという、不思議空間。

(↑展覧会の打ち合わせに来た若者たちでした)

宅配は小雨になってから、忘れた頃にやっと来た~。

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ここからがまだ長かった一日でした。

宿に行ってからの試着大会、ね。

ジョグジャって日暮れと共に寝ちゃうバリと全然違う! 

夜が長い感覚はむしろインド的、かも。



翌日は、まみさんが高評価している

琉球藍を栽培し染料を製造しているshibirufatのイプンさんをお訪ねする。

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琉球藍はこの中部ジャワの山麓に適していて

現在では60ヘクタールを超える栽培地域を契約しているという。

農薬も肥料も不要。

異物があると色に差し障るそう。

自然派志向のバティック作家はじめ

バリ島の藍染工房もこちらの染料を御用達にされているらしい。

お訪ねすると、

自作の藍染料を使ってさまざまな作家からの注文品を染めていました。

アトリエマニスからの注文品も実はすでに入っているのですが

しばし難航中。

無地染め、もしかしたら一番難しいのです。

たまさかイスラム教の休暇が重なり今期の服に間に合うかどうか微妙ですが

頑張っていい色合いに仕上げてくださるといいです。

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糸染め、布染め、製品染め、いろんな注文を受けながら

イメージを膨らませるイプンさんです。

なかなか良い出会いでありました。




午後また豪雨にて

イプンさんのところで藍の畑を見せていただくのは断念して

帰り道。

マゲランの街にあるスタバに寄ってもらいました。

スタバって飲み物はたぶん共通なんだけどスイーツやサンドイッチは結構地域色。

バリ島よりも安くて豊富なショーケースに興味津々!

そういえば昨日土器さんのインスタにアメリカではサンドイットが29ドルで売られている写真が出ていたけども。

私のはこの後、ジョグジャ市内で予約していた宿泊先へ。

たどり着いたのまたも夜9時半。

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3日目の記録。

クラテン。

雨が迫っている中、山あいのバティック工房へ。

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まみさんとの旅が続いています。

お互い目的は異なれど布にはそこそこ深いので、

道中良い刺激を受けています。

着いたらまた豪雨。

車で行くのがギリギリな感じの細くくねった道の途中で、

集落の人たちが集まって

手描きチャンティンをやっていました。

たたずまいがただひたすら美しい。

やっている人たちはたたずまいなんて全然気にも留めてないでしょうけれど。

奥には薪で染料を作っている作業場があり、母屋の中では小さな子供たちが元気に遊んでしました。

最高に素敵な集落だったけれど残念ながら服地に向く布が見つけられず

手ぶらでした。

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本当にジャワはバティック王国。

丁寧で時間がかかる手描きバティックがまだまだ昔ながらの手法で行われていて

外国からの生地輸入を差し留めにされるのが

この人たちの糧を邪魔するからという理由なのは納得できます。

でも、染に使う布がね、鎖国状態なんです。いったいいつ開くんだろう、早く黒船来て欲しい。




クラテンからの帰路は夕焼けバンザイ。

ジョグジャ近郊にある面白い物件に連れて行ってもらいました。

名称不明ですみません。

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畑地の中に、こんなものを作った人がいる。

インドネシアの好景気ぶりがよく分かります。

おやじっぽくない若い感覚の物件が増えていくという事。

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1階はモールみたいな店舗や雑貨店。

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2回はカフェレストラン。

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自然派なコンセプトで敷地の奥には園芸店もありました。

まぁ、こうしたところでアルアルなんですが、

空間はクリエイティブでモダンなのだけど扱っている商品や食事のクオリティーが

全然かけ離れてしまっているのがバリ島でも見受けられるローカル資本の物件です。





4日目。

日曜日はどこもお休みなので、

まみさんと朝のウォーキング at ボロブドゥール。

珍しく良く晴れました!

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犬がいない(ジャワ島は犬が少ないかも)歩きは久しぶりです。(笑)

タピオカでチップスをつくっているイブのところをお訪ねして

お茶をご馳走になりました。

まみさんはごく自然に人のところにあちこち立ち寄る。

アポなしで朝とか夜とかでも訪ねて行って、おやつつまみながら

ゆっくりおしゃべりできるっていうのが

私には驚きです。

「ここまで来たら顔見ないと」って感じらしいのですが、

ゆったりしていてもちゃんと経済が回っている。

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タピオカ屋さんでゆっくりお茶した後、朝ご飯に立ち寄ったリゾートホテル。

このバティック柄のようなセメントタイルがジョグジャ近郊では大流行りしているようで

ジャワ風と言えば確かにそうなんだけど、南仏っぽさも感じます。

ソレイヤード風というか。

昔最初の家のキッチンを作った時に入れたセメントタイルと比べて

色やデザインが格段に進歩しています。

輸出もされていそうですね。

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4日間のジャワ。

クラテン、ボロブドゥールなどなどを端折って記録しました。

旅先から直接Facebookに投稿しています。


もう少し続きます!

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