まめしんぶん 2019春夏 3 カラコットン
5月17日に京都に着きました。
きょうは、もう東京へ送る荷物の梱包作業中。
早いもので、作品展はもう今週です。
週末はお天気もまずまずでちょっとまた気温が上がって来そうな予報ですね。
初夏のための爽やかなコレクションが映えるといいな、と
楽しみでなりません!
まめしんぶん3回目は、
「Khadimanis」のシリーズをご紹介します。
カーディマニスは、薄ピンクのネームラベルをつけています。
天然素材、天然染めのベーシックな服を中心にしているのですが
シーズンによってあったりなかったり。比較的影が薄いのですが、
今回は薄ピンクラベルが充実です。
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カルナタカのカディ
カダールと呼ばれるカディ、手つむぎによる本来のカディ。
地図で探すと、南インドのバンガロールに近い地域です。
カディコットンと言うと今や半分機械のような動力で大量生産もされている中で
ここでは有機染料(天然染め)だけを使い
ガンジー思想のポリシーを尊重した織物をつくっているそうです。
今回はカディコットン探しに没頭しているうちにここの生産者と巡り合い、
インディゴを使ったストライプを取り寄せてみました。
ふわっと綿毛が時折飛び出してくるようなナチュラル感。
これまで扱ってきたどのカディより、コットンらしさが感じられます。
(DMのコラージュ写真にこの布のアップの写真を入れています。)
柔らかいので、弱りそうな力がかかる部分にステッチワークを入れました。
カッチのインディゴ・カラコットン
砂漠地域グジャラート州・カッチ地方から直接担いできた布を
高温多湿のバリで洗うと、ちょっとしんなり。湿気のせいかどうかは分かりませんが。
カッチでは、カラコットンと呼ばれる綿毛の実が小さい品種を栽培しているそうで、
それが糸車で紡がれている。
繊維が短いタイプのコットンは太く分厚くされがちですが、
こちらはガーゼのように薄い生地。
カッチのセンスはなかなかです。
濃いインディゴ染のカラコットンで、ノースリーブ重ね着タイプのカシュクールと
脇にパネルを入れすっきりしたフォームのブラウスを。
一見ボソッとした表情ですが、薄いガーゼ調のせいか、いい雰囲気。
ブラウスは2サイズ。
チューブスリーブTOPと名付けられていて、
スッキリしたシルエット。
ほんの一部に白糸ステッチを効かせて。
(ボタンループの脇ですが見えるでしょうか?)
カッチのカラコットン・ストライプ
カラコットンの中でダントツかわいいのがストライプです。
まずはメビウスTOPというデザインで
インディゴ染料を使ったブルー系の爽やかなストライプを使いました。
緯糸の撚りが強く、洗い立ては楊柳のように縮みます。
裾、端にシルクオーガンジーのパイピングワークを取り入れて
しっかり仕立て。
さらりと羽織りやすい夏のアウター。
同じ工房のやや太めのストライプ。
こちらはロングチュニックを作りました。
紐にはストライプに似せたステッチワークを入れて。
カラコットンのサリー
デリーのギャラリーで買ったサリー。1枚からブラウス2点、スカート1点を。
写真の柄は完売していますが、こんな風に紐の先端にパーツを付けて。
袖口と裾にシルクオーガンジーを付け足して、
ブラウスそのものが2枚重ねのようにも見えそうな一枚仕立てです。
サリーのTOP部分からスカートを。
ストライプのグラデーションがおしゃれ。
ポンポンが付いているのは片面だけです。
中地にタッサーシルクのオーガンジーを使った贅沢仕立て。
別のサリーは、グレーの天然染めとルビー色のコンビネーション。
下のはサリーではなく
カッチで買った服地用。
このようなジャムダニのような織模様の事も、カッチと呼んでいるようです。
ベンガルのに比べて柄が大きくはっきりしているのが面白いです。
東西パキスタンがあったように、グジャラートと西ベンガルは共通していることが時々あるように思います。
(キルト=カンタはベンガルとパキスタンにあるし、自分の祖先はカッチから来たというベンガル人もいます。。)
生成にトリコロールがおしゃれですね。
下は、カッチの工房作のデュパタ(ショール)を使った
「カシュクールエテ」、
夏のオーバードレスです。
1枚1着だと不足なので、パーツがコンビになっているものもあります。
端のタッセルをそのまま裾に使っています。
最後は、カラコットン・ボーダーです。
ビーチタオルのような太いボーダーが薄手の織にいい雰囲気。
風合いは上のストライプと似ていますが、楊柳のように縮まないタイプ。
ボタンとボタンの間にコメ印ステッチを入れて、ポイントに。
カッチのコットンは、この生成色の雰囲気がいいですね。
真っ白、オフ白のストライプと比べてこの地色であること、
短繊維のコットンながらカジュアル過ぎない粗野な感じがしない。
薄さ加減も服地にバランスよくて。
色合いを保つためにも洗剤ではなく石鹸系のもの、ソープナッツなどで洗ってくださいね。
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それでは、
今から荷物発送します。
神楽坂でぜひお目にかかりましょう。
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