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2019年4月21日 (日)

インド行きました。2019.3 その5

ブージ2日目。

あさイチで向かったのは「ジェットエアウェイズ」のオフィスatブージ。

ここで行っておかないと、殆どもうクレームの機会がなさそうなので

たった2日間の貴重なブージ時間を割く。

オフィスがあるのは空港で、フライト時刻の関係から朝8時から11時までしかやっていない。

これまた遅れてやってくる運転手(約束は10時半)をせかして、

の~んびりしたブージの通りをちょいと飛ばしてもらう。

ブージ空港が軍関係の空港だという事もあるせいか「ジェットエアウェイズ」のオフィスも

防弾ガラス張りで、中の職員はエアコンの入った室内からこちらにマイクを使って話す。

お客のこちらは外気35度越えで椅子もない(これもインドの一つの断面ですね)。

私の前に待っている人、数名。

皆、同じ件です。つまり、「チケット代返して!」

しかしここはもう、逃げ場がないというか、応じないでは済まないと見えて

さっさと返金処理をしてくれました。

はい、これ、返金額ですよ、と提示された数字が達筆すぎて読めなかったワタシ。

それなりに急いでいたので、OK、と言ってしまったのが間違えでした。

クレジットカードを渡してピンを入力したのち受け取った控えには、「1500円」。

担当職員が言うに「あなたがコルカタからムンバイまで乗ってきた分が高かったからですよ」、だって!

エアインディアに4万円払ったんですよって、ちょっと大袈裟に言い返してみる。

職員は慣れているのか全く動じなかったけれど、周りにいた同件のお客らがびっくりしていた。

トータルで17000円だったコルカタ-ムンバイ-ブージ、もともとムンバイ-ブージがとても高い設定だったので最低でも1万円くらいは戻ってくると思っていたし、本当なら振替便代全額を保証してもらいたいところなのに。

結局1500円で済まされるのって腑に落ちなかったから、払い戻し処理自体をまたキャンセル処理に。

後で聞いたところによると、この眉唾航空会社は負債が嵩みニュースにも上がっている。

再建のためにさらなる借り入れをしたばかりだと。

いずれにしても、もう乗らない。それだけです。

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前置きが長くなってしましましたが

本日メインの訪問先は「デシウール」と呼ばれるカッチ独特のウール織工房。

この日の訪問先はとても素敵で、日が暮れる時間まで長居しました。

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デシウール。

カッチで取れるウールです。

実はこれが見たくて、ここまでやってきた。

羊、ラクダ、ヤギを連れ歩き遊牧していたラバリ族の伝統ウールは、靭皮繊維のような硬さがあるのが特徴。

ブージのウール織、実際にはデシウールのほかオーストラリアからの輸入羊毛も使いながら

ラバリ伝統のボーダー柄や「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような織柄、ミラーワークを使っているものなど

手仕事が豊富な手織りでした。

織手も染めも男性ばかり。

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よく手入れされた機。丁寧な仕事ぶり。

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掘り下げられた染織用のかまど。

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昼時の通りには人はいない。水牛がウロウロ。

外気は相当な暑さだけど、この時はまだ気温が上がり始めたばかりの季節。

1週間後に来たメッセージで「ついに40度越えになった~」、と。

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「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような模様織。

インドネシアだったらビンタン(=星)と呼ばれそうな。

(なんで時々写真が小さくなるのか、、不鮮明でごめんなさい!)

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ショールームを物色していたら、工房のお母さんがラバリの衣装を着て出てきてくれました。

女性はここでは完全に主婦。ちょっと羨ましくもある。(笑)

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ご自宅でお昼ご飯にお呼ばれ。

丁寧に作られた家庭料理が、これまた丁寧にもてなされる。

ステンレスの食器が床にたくさん並べられて、どことなく移動生活の名残なのかなと思ったり。

奥の方が先ほどのお母さん。お料理を配膳しているのがお嫁さん。右の方は娘さん。

よく見ると3人の服装が違いますね。

(お嫁さんはサリーだし、娘さんはパンジャビ!)

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荒涼とした大地の中でこんな豊かなお料理が。

私はここに行く前に「行くよ」、と言ってあったっけ? いや、確か、連絡はしたけどつながらなかった。

だとすると、いつも誰が来てもいいように支度されているのでしょうか???

ここにも移動の民の文化を感じてしまったり。(勝手に想像。)

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午後、別の工房へ移動。

やはり、このかまどがありました!

こちらでは薪や牛糞を使っています。

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天然染めされた糸が軒下にたくさん。

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前日見たカラコットンの織と同じく、経糸を支柱とロープで引っ張りながら織る。

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ここは、自立した、アイデンティティある仕事場。

聞けば、バリのUBUDから定期的に来る人さえいるそうで、

小さな村の一見のどかなウール織のセンスと品質が素晴らしいのは

なるほど、と、頷けるのでした。

それにしても暑さ厳しい砂漠の中に、こんな場所があるなんて。

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庭先で。

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ウールの敷物をかじっている子がいたので

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話しかけてみると、なかなか、話が通じます。(笑)

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お母さんは食事に忙しく。(笑)

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やっと日が傾いてきた。

影がくっきりし過ぎてはいまいか。

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デシウール。ここではざっくりとしかご紹介できませんが、詳しくはウールの季節にまた!

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ブージ滞在でお世話になったエージェントの人が

夜ごはん食べに行こうよ、と誘ってくれたので日が暮れてからお仕事場へ。

親戚の親子が合流。

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2日後に迫ったホーリーで大暴れする予定の彼。

色粉を入れて発砲するガンを買ってもらってワクワク。試しに発砲したら、

結構本格的な音量にてドキドキしている。(笑)

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昼も夜もお呼ばれという。なかなか無い経験をしました。(笑)

しかも、ブージにしてはゴージャスなレストランで!

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食事の後もまだまだ布!(我ながらすごい・笑)

親戚の人たちがコレクションしているラバリの手仕事を見せてもらう。

やはりカッチと言えばミラーワーク。

決め手はこのミラーワークの細やかさにあると思われます。

彼らの祭りの日はどれほど艶やかなことだろう。

着飾ることの楽しみ。その隣にあるのは、こうしたパーツを集めて

祭りで着る服を自分でこしらえる楽しみ。

ここに、カッチの染織の原点があるのかもしれません。

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部族ごとに決まっているモティーフのスカート。

もはや化繊との混合だけれども、デザインが楽しいものばかり。

ここにあるのは過去の遺産ではなくて、現行のものなのです。

酔う。これはもう、底なし沼。

裾のうんと端っこまで、盛りに盛られた手仕事感覚がすごい。

世界全体が「面倒くさい」「省く」「簡略化」「ミニマリズム」などなどへ向かっている現在、

この楽しさ感覚と言ったら!

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ところで、この日は時間を忘れてエンドレスな一日でしたが

さすがに翌朝までにパッキングしてホテルを出るという予定もあり時計を見ると

もう翌日に近い!

バイクでホテルまで送ってもらったのでしたが、

その寒さ加減に驚く。

ウールがこの土地で織られている理由をしっかり噛み締めたのでした。

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きょうも長くてすみません。

もう1回だけ、続きます♪

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