インド行きました。2019.3 その2
12月にオーダーしたカディコットンのジャムダニ織(ブッディと呼ばれる単純柄)を
生産してもらっている地域は、コルカタから車で4~5時間の西ベンガル北部地方。
バングラデシュの国境にやや近い地域でした。
この地域は刺繍カンタの産地でもあります。
暮らしぶりにも他と違った豊かさが。
ここは紡がれて染められた糸が持ち込まれ、織りだけ専門のようなところ。
職人というより、誰もが織っている。
お父さん、お母さん、娘たち、息子たち。
おじいさん、おばあさん、も。
緯糸を巻き取るチャルカは、ガンジーさんの時代と同じ。
手作りの道具が元気に使われている。
村人はきっとスマホでYouTubeも見てます。が、
世界でたぶん最も薄い手織りコットンを織っている場所です。
マニスの注文、ここで織られていました。
(つまり、納期遅れなんですけれども、、)
なんと、16歳の女の子。
私が訪ねていくことを事前に聞いていたのでしょう、自分で織ったジャムダニのショールを身に着けていました。
バングラデシュで見たのと同じ、土間に足踏みスペースを掘り込んでいます。
経糸もカディ(手つむぎ)だと言うけれど、あまりに細くて均一なので手織り機だという事が不思議に思えてきたりする。
薄い薄いブルーはインディゴでうっすら染めた糸。模様織部分には濃いインディゴ染の糸を。
実は、私、織りものは一度もやったことがありません。
難しそう、という印象があるからかもしれないけど、
その前に
経糸の本数の多さに自信を失うからかも。
緯糸の動きに反射神経が付いていけないからかも!
女の子が動かす機の快活でなめらかな音を聞きながら
なぜ苦手なのにこれほど好きなんだろう(織物が)、って不思議な思い。
これは、その経糸をセットしているお宅なんですが。
まずは、カディの糸の細さに溜息。
ものすごく細いそうめんにしか見えない。
こういう動力機無しのドラムを手でゆっくり回しながら巻いていました。
細いから、しょっちゅう切れる。切れたところを手繰り寄せて結び、また回す。
何て丁寧な仕事なのでしょうか!
ところで、この織物の村は、
とても有機的な暮らしぶり。
これ、かまどです。
薪と牛糞とサトウキビの搾りかすが燃料。
粘土細工のような手作りのキッチン。
織物のスペースは家の1階にありまして、ドアを入ってすぐのところが多い。
隙間から差し込む日差しだけで十分明るいけど、
暑い時間帯は休むため、夜の仕事用に電灯を吊るしてあるところも多かった。
機は動かすと結構大きな音がするし、
夕暮れから寝静まる前までは何か考え事でもしながら機を動かして過ごすのでしょうか?
住まいそのものも手作り感覚。
そして、案外清潔なんです。
コンクリの家も多数あります。
いずこも、何やらおまじないがしてある玄関先。
周囲はそれほど木がない地域だけれど、
いろいろな素材が集められている。
キノコ型の屋根多し。手前のキノコはヤギさんのお家。
お昼寝時だったけど、訪ねていく家ごとにわらわらと人々が出てきて。
吉祥の模様でしょうか、たくさん見かけたペインティング。
大きな糸車で緯糸を巻いているお母さん。
きれいに舗装されたカントリーロードにはほとんど車がいない。
こんな感じのトラクターが多い。
西ベンガルで崇拝されている青い女神。
周囲はひたすらネギ畑でした。
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続く。
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