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2019年4月22日 (月)

インド行きました。2019.3 その6

最終日。

ブージから車で8時間、アーメダバードへ移動です。

これまた、遅れてやってきた運転手のおかげでせっかく急いで荷造りしてチェックアウトするも

ホテルの入り口で待つこと30分なり。

まぁ、私としてはアーメダバードに着きさえすれば良い一日なのでのんびり待つこととしよう。

(運転手がUターンで帰ることを考えて極力早い出発時間にしていたのでした。)

そこへ、受け取りそびれていた布をバイクで届けてくれるおっちゃんや

(おっちゃんには頼んでいなかったのだが)、

運転手の手配がどうもうまくいかなくて済まない、と、エージェントのおっちゃんまでやってくる。

出発を見送ってくれる人がいるなんて嬉しいじゃありませんか!

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なんだかんだで11時頃の出発。

通り道にあるアジュラクプリントの産地に立ち寄る。

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素晴らしい、暑さの中。

水仕事はちょっとばかり気持ちよさそうにも見えた。

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アジュラクは皆さまもご存知の通り、ブロックプリントの技法とバティックのような防染の版を用いた複雑な技法です。

洗っているのは、糊を落とす作業ではないかと思われます。

言葉があまり通じないのだけど、普通のブロックプリントだったら洗う行程ってあまりないと思います。

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干場は広大な地面。

日差しが強いからすぐに乾く。

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運んでいる生地は、相当な量。。

荷車に積み込む。

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インド茜の赤が美しい。

染めはすべて天然染めらしい。

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工房の中を見せてくださいました。

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木版を押す早業におどろく。

ゲージもない生地に直接。その割にまっすぐに整っている。

職人技です。

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一つの柄にたくさんの木版が使われる。

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媒染につかう鉄さびの液体。

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うわ、こんな風な廃材の鉄を集めてつくっているんですね。

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これは防染をするための糊。

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乾燥地帯にしがみつくように生えている灌木のひとつはゴムの木の一種だった。

その樹液(ラテックス)を固まらせたものはクリスタルのような透明感がある。

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アジュラクは男性用の布らしいけれど、今ではガーメント用が中心かもしれません。

職場は全部男性、とても質素なところでたくさんの人たちが黙々と作業していました。

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アジュラクの村を後にして、

その後は果てしなく広がるカッチの砂漠と塩田を左右に見ながらひたすら東へ。

8時間という道のりなので、この日が一番ハードだと思っていたら

インドで初めてのまっすぐな高速道路!(笑)

インドで高速道路といったら料金がかかるだけの工事中だらけの道だと思っていましたから~。

また、ホリー祭前日とあってトラックたちも少なくて

時速80キロをキープし順調に走行できる。

結果的に6時間ほどで町から町への移動が出来ました。

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遅い午後に立ち寄ったパーキングエリアで、遅いランチ。

文字だけのメニュー、何を注文したらよいのか。

これまでは決まって「ビリヤニ」で通してきたのだけど、

お腹すきすぎて車中でピーナツやビスケットを齧ってしまった関係で

そうだ、ここは、ドーサにしよう!

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ドーサ一丁、プリーズ!

すると、、

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こんな巨大なものが!!!

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その後の車中は眠気こらえきれずにウトウト。

気が付くとそこは、もう街でした。

(アーメダバードは大きな町なのでここから先がまた長かったけれども)

道端では、ホーリー祭のためのいろいろなモノが売られていて活気がある。

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日が暮れる前に、アーメダバードの快適なホテルに到着。

その後は、ホテルに届いていた別送の荷物を受け取っただけ。

もうそのまま、寝る~~~~。

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翌日、にわかに楽しみにしていた色粉かけ祭りを、寝過ごす自分に驚く。

いや、行かなくて正解だったかも。

今回はまだこの先にシンガポールでの予定があるし。

静まり返った遅い午後に、空港へ発つ前に、通りへ出てみると。

色粉の残骸がありました。

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暴れ具合が、わかる気がする。(笑)

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インドのお話し、これにて終了です。

長々と勝手気ままなブログをお読みくださり、ありがとうございました。

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2019年4月21日 (日)

インド行きました。2019.3 その5

ブージ2日目。

あさイチで向かったのは「ジェットエアウェイズ」のオフィスatブージ。

ここで行っておかないと、殆どもうクレームの機会がなさそうなので

たった2日間の貴重なブージ時間を割く。

オフィスがあるのは空港で、フライト時刻の関係から朝8時から11時までしかやっていない。

これまた遅れてやってくる運転手(約束は10時半)をせかして、

の~んびりしたブージの通りをちょいと飛ばしてもらう。

ブージ空港が軍関係の空港だという事もあるせいか「ジェットエアウェイズ」のオフィスも

防弾ガラス張りで、中の職員はエアコンの入った室内からこちらにマイクを使って話す。

お客のこちらは外気35度越えで椅子もない(これもインドの一つの断面ですね)。

私の前に待っている人、数名。

皆、同じ件です。つまり、「チケット代返して!」

しかしここはもう、逃げ場がないというか、応じないでは済まないと見えて

さっさと返金処理をしてくれました。

はい、これ、返金額ですよ、と提示された数字が達筆すぎて読めなかったワタシ。

それなりに急いでいたので、OK、と言ってしまったのが間違えでした。

クレジットカードを渡してピンを入力したのち受け取った控えには、「1500円」。

担当職員が言うに「あなたがコルカタからムンバイまで乗ってきた分が高かったからですよ」、だって!

エアインディアに4万円払ったんですよって、ちょっと大袈裟に言い返してみる。

職員は慣れているのか全く動じなかったけれど、周りにいた同件のお客らがびっくりしていた。

トータルで17000円だったコルカタ-ムンバイ-ブージ、もともとムンバイ-ブージがとても高い設定だったので最低でも1万円くらいは戻ってくると思っていたし、本当なら振替便代全額を保証してもらいたいところなのに。

結局1500円で済まされるのって腑に落ちなかったから、払い戻し処理自体をまたキャンセル処理に。

後で聞いたところによると、この眉唾航空会社は負債が嵩みニュースにも上がっている。

再建のためにさらなる借り入れをしたばかりだと。

いずれにしても、もう乗らない。それだけです。

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前置きが長くなってしましましたが

本日メインの訪問先は「デシウール」と呼ばれるカッチ独特のウール織工房。

この日の訪問先はとても素敵で、日が暮れる時間まで長居しました。

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デシウール。

カッチで取れるウールです。

実はこれが見たくて、ここまでやってきた。

羊、ラクダ、ヤギを連れ歩き遊牧していたラバリ族の伝統ウールは、靭皮繊維のような硬さがあるのが特徴。

ブージのウール織、実際にはデシウールのほかオーストラリアからの輸入羊毛も使いながら

ラバリ伝統のボーダー柄や「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような織柄、ミラーワークを使っているものなど

手仕事が豊富な手織りでした。

織手も染めも男性ばかり。

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よく手入れされた機。丁寧な仕事ぶり。

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掘り下げられた染織用のかまど。

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昼時の通りには人はいない。水牛がウロウロ。

外気は相当な暑さだけど、この時はまだ気温が上がり始めたばかりの季節。

1週間後に来たメッセージで「ついに40度越えになった~」、と。

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「カッチ」と呼ばれるジャムダニのような模様織。

インドネシアだったらビンタン(=星)と呼ばれそうな。

(なんで時々写真が小さくなるのか、、不鮮明でごめんなさい!)

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ショールームを物色していたら、工房のお母さんがラバリの衣装を着て出てきてくれました。

女性はここでは完全に主婦。ちょっと羨ましくもある。(笑)

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ご自宅でお昼ご飯にお呼ばれ。

丁寧に作られた家庭料理が、これまた丁寧にもてなされる。

ステンレスの食器が床にたくさん並べられて、どことなく移動生活の名残なのかなと思ったり。

奥の方が先ほどのお母さん。お料理を配膳しているのがお嫁さん。右の方は娘さん。

よく見ると3人の服装が違いますね。

(お嫁さんはサリーだし、娘さんはパンジャビ!)

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荒涼とした大地の中でこんな豊かなお料理が。

私はここに行く前に「行くよ」、と言ってあったっけ? いや、確か、連絡はしたけどつながらなかった。

だとすると、いつも誰が来てもいいように支度されているのでしょうか???

ここにも移動の民の文化を感じてしまったり。(勝手に想像。)

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午後、別の工房へ移動。

やはり、このかまどがありました!

こちらでは薪や牛糞を使っています。

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天然染めされた糸が軒下にたくさん。

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前日見たカラコットンの織と同じく、経糸を支柱とロープで引っ張りながら織る。

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ここは、自立した、アイデンティティある仕事場。

聞けば、バリのUBUDから定期的に来る人さえいるそうで、

小さな村の一見のどかなウール織のセンスと品質が素晴らしいのは

なるほど、と、頷けるのでした。

それにしても暑さ厳しい砂漠の中に、こんな場所があるなんて。

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庭先で。

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ウールの敷物をかじっている子がいたので

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話しかけてみると、なかなか、話が通じます。(笑)

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お母さんは食事に忙しく。(笑)

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やっと日が傾いてきた。

影がくっきりし過ぎてはいまいか。

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デシウール。ここではざっくりとしかご紹介できませんが、詳しくはウールの季節にまた!

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ブージ滞在でお世話になったエージェントの人が

夜ごはん食べに行こうよ、と誘ってくれたので日が暮れてからお仕事場へ。

親戚の親子が合流。

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2日後に迫ったホーリーで大暴れする予定の彼。

色粉を入れて発砲するガンを買ってもらってワクワク。試しに発砲したら、

結構本格的な音量にてドキドキしている。(笑)

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昼も夜もお呼ばれという。なかなか無い経験をしました。(笑)

しかも、ブージにしてはゴージャスなレストランで!

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食事の後もまだまだ布!(我ながらすごい・笑)

親戚の人たちがコレクションしているラバリの手仕事を見せてもらう。

やはりカッチと言えばミラーワーク。

決め手はこのミラーワークの細やかさにあると思われます。

彼らの祭りの日はどれほど艶やかなことだろう。

着飾ることの楽しみ。その隣にあるのは、こうしたパーツを集めて

祭りで着る服を自分でこしらえる楽しみ。

ここに、カッチの染織の原点があるのかもしれません。

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部族ごとに決まっているモティーフのスカート。

もはや化繊との混合だけれども、デザインが楽しいものばかり。

ここにあるのは過去の遺産ではなくて、現行のものなのです。

酔う。これはもう、底なし沼。

裾のうんと端っこまで、盛りに盛られた手仕事感覚がすごい。

世界全体が「面倒くさい」「省く」「簡略化」「ミニマリズム」などなどへ向かっている現在、

この楽しさ感覚と言ったら!

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ところで、この日は時間を忘れてエンドレスな一日でしたが

さすがに翌朝までにパッキングしてホテルを出るという予定もあり時計を見ると

もう翌日に近い!

バイクでホテルまで送ってもらったのでしたが、

その寒さ加減に驚く。

ウールがこの土地で織られている理由をしっかり噛み締めたのでした。

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きょうも長くてすみません。

もう1回だけ、続きます♪

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2019年4月15日 (月)

インド行きました。2019.3 その4

ずっと行きたかったけれど、なかなか行けなかったブージ。そのため、

今回はデリーを外してコルカタとブージだけ、という異例のコースなんです。

いきなり行って手に入るものがあるのかは不明でしたけれど

(あるいは、ほんのちょっと手前で行きそびれたかもしれなかったし)(ジェットエアウェイズの件で・笑)

まぁ、何とも、素晴らしいところでした。

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ほとんど寝てないけど、布探し。の続きです。

カッチ地方のコットンは、カラコットンと呼ばれる原種綿だそうで

ワタの実が小ぶり。繊維長が短いタイプと思われ、そのせいか

糸の撚りが強い傾向がある。

洗うと楊柳のようなしわが入る布もあって

独特の風合いです。

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カッチの手仕事を奨励し女性たちの現金収入の助けになるよう運営されているNGOの工房に行くと、

ラバリ族の女性グループが見学に来ていました。

いやー、それにしてもすごい日差し。

3月下旬には40度以上の酷暑気に入るとのことで、その直前でしたが

乾燥しているとはいえ35度越え。

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この木製のチャルカはウール用?

カッチではウールの手織りも盛ん。

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初めて見ました。こんな経糸の引っ張り方。ねじって、ねじって、引っ張っています。

右側のロープを、織り機の横から引っ張りながら張りを保っている。

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織機はこんなふうにコンクリを掘り下げて。

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左下のロープが経糸を引っ張っているものです。

いろいろな工夫があるものですね。

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午後は別の工房に行ってみました。

こちらはウール織を多くやっている。

ブログサイトがリニューアルされて画像が時々こんな風に小さくなってしまうので

重ねてみました。w

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経糸を長ーく庭に引っ張りながら。ということは、雨はほとんど降らないのでしょうか?

聞いてみると、もう5年くらいまともに降ってない、とかおっしゃる。

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おじいちゃんの機に一緒に座るおかっぱちゃん。

この家族はラバリ族。という事は、昔は遊牧生活をしていた、と思われます。

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この天井からつるされたかごのようなリクライニングは、このお母さんがつくったものらしい。

このお家は60年ほど前のものをリフォームされたそうですが、

床だけは当時のまま。

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砂漠です。カッチ。

こんな気候の場所に来たのは久しぶり。

夕方の光はあっという間に影を長く伸ばす。

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左右の景色は、どこまでもほぼ同じ。

ここから北へ行くと塩の砂漠で知られるカッチ湿地。砂漠は今のような乾季しか見れないとか。

雨季は湖に覆われてしまう、という。(やはり雨季には雨は降るのでしょう。)

こんな荒涼とした自然の中で暮らしている人たちの織物は

思いのほか丁寧で洗練されています。

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まだまだ日は暮れない。

夕日の中、ブージへ戻ってマーケットに。

狭い通りにバイクやら牛やらいろんな人々が向かっている。

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とても賑やか!

2日後に迫るホーリー祭のせいかもしれません。

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2001年に大地震があったせいか、古い建物はほとんどない。

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観光客も少し見かけました。

こうした雑貨品を売る店よりも圧倒的に多いのが刺繍糸や飾りテープを売る店でした。

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あっ、これ。ホーリー祭で使うもの!

「その日外に出ると色粉掛けられるから注意!」、って郁子さんから言われてます。

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あっ、黒装束ラバリ族の人もいました!

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と言っても、普通のサリーを着ている人たちの多くもラバリらしい。

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骨董屋に入ってみると、郁子さんのお友達でした(笑)。

日本からこのマーケットの近くに通うように来る女子は少なくないらしい。

確かに、とても遠いけれどほかにはない魅力があります。

けど、本当に、、、遠い!

日本人女子、すごい。

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続く。

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2019年4月12日 (金)

インド行きました。2019.3 その3

実は今回、結構スリリングな経験をしてしまった。

きょうはそのお話しです。

話題がスリリングなため結構長くなりますけど、

たぶん、面白いですから読んでみてください。(笑)

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コルカタの空港近くにある会社で用事を済ませて、さて。

これから乗り継ぎ地ムンバイへ

翌日早朝にブージへのフライトです。

バリを発つ10日ほど前に、このブージ行きのフライトがキャンセルになったというメールが来たので

航空会社のコールセンターに電話するも、

自動音声のコマーシャルを15分以上受話器から聞きながらオペレーターの応答を待つこと2回。

だけど、「申し訳ありません、もう少々お待ちください。」が繰り返されるだけ。

国際電話だから、そんな悠長にいつまでも待っていられない。仕方なく

「お問い合わせメール」にメールでフライト変更の依頼を入れると

1分もしないうちに

「お客様からのメールは受け取りました。72時間以内に担当者からの返信がない場合は下記へご連絡ください。」

で、

72時間以上たっても返信などかけらも来ないので

別のメアドへ同じ件をメールして、同じ「72時間以内に」云々の自動返信が来る。

でもって、またも返信は来なく。

もうかれこれ出発間際。

ダメ押しで、その航空会社のメアド全部にコピペを送ってみるワタシ。

それと同時に、たまたまその時期に目的地ブージに滞在していた京都のマブダチ、郁子さんにラインで愚痴ると

動いてくれました。

ブージの旅行会社の人が私の予約を航空会社に直接交渉してくれて、予約変更してもらえた!!!

何て頼もしいことか。持つべきものはトモ💛

(航空会社からの返信は1通だけ来て、「ご依頼の件は直接コールセンターへお問い合わせください」、だと!!!)

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コルカタの某社からの裏窓からの景色が結構好き。

この中途半端なコンクリと、天然池がぽつんと残る裏庭地帯。

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コルカタからムンバイへのフライトは定刻出発。

だが、、、

その前日もそうだったのだけど、夕刻に近づくと急に押し寄せる雷雲がまたも。

コルカタを飛び立って間もなく

乱気流に巻き込まれる。

こんな時、軍隊仕込みのインド人パイロットは結構チャレンジしてしまう。

機内がシンとするくらい(インド人全員が!)上に下にガタガタと揺れて

そんな時頭に浮かぶはインドの地図。

「コルカタからムンバイだから、窓の外は見えなくても下は陸地だなぁ」。

・・・・・・・・・・・・

しばし生きた心地がしなかったけれど、ムンバイに着いたっ!

しかも所要時間3時間10分のところ40分も早く到着。

機長は相当無理をしたに違いない。

ともあれ地上に足を付けることが再びできて、ありがたい。

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揺れたせいもあるかもしれないけど、着陸直後に一斉に席を立つみんな。

まだ動いてるけど?

機内アナウンスでも「そのまま席でお待ちください」って言ってるけど??

 

・・・・・・・・・・・・・

 

ムンバイ着いたんだけど、荷物も無事に受け取って生きた心地に浸っているんだけど、

何か空港が立派すぎる。

国内線なのに、こんなに壮大なんですか???

 

 

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出口を出ても、なんとなーーーく調べてきたロケーションと違う気がして

空港職員らしき人に確認するも、「そう、ここはドメスティック」、だと。

そぉ??

別の職員にもう一回聞いてみるも、「うん、ここドメスティックよ」、って。

そぉぉぉぉ???

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しばらく、ぐるぐる彷徨った。

泊まる予定のトランジットホテルは国内線ターミナルから徒歩4分となっていたため

ホテルに電話をしてみた。

「どこのフライト?あー、ジェットエアウェイズね。それ、国際線ターミナルだから。うちから遠いからタクシーで来て」、だと。

乗ったフライト国内線。だけど、着いたら国際線ターミナルだったわけです。

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タクシー乗り場へ行くと、配車ブースで

「エアコン付き?無し?」、と聞かれ、「無し」を選ぶと

乗り場がとぉぉ~~~~~い。

やっと見つけた予約番号の車は、

トランクがない。

私のラゲッジは、屋根に乗せられた。

運ちゃんはマハトマ・ガンジー似でした。

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やれ、着きました。

予約ホテル。

その名は、「エアポートインターナショナル」。

(しつこいようですが、タクシー乗った場所がインターナショナル、到着したここはドメスティック。)

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まぁ、細かいことは抜きにして明日早朝のブージ行きに乗れさえすれば!

・・・・・・・・・・・・・・

部屋に入って、ほっと一息。

フェースブックにこのすったもんだした騒動を投稿して

半日ぶりにメールをチェック。

 

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ブージ行きのフライトが、またもキャンセルになったと。

えらいこっちゃ!!!!

念のため予約の再確認をするも、

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「ご予約が見つかりません。」、って。

は????

ムンバイに用事が全くないことは明白だし、さてどうするか。

仕切り直して、部屋を出てレセプションに相談してみるのだけれど

この状況に慣れているのか、存外のんびりとした口調で

「うーん、航空会社に直接行ってみたら?」、だって。

もう22時を回っていたけれども、

ブージの旅行会社(前回の予約変更をしてくれた頼もしい人)にメッセージを送ってみると

すぐに返事が来て

「確かめてみたけどやはりフライトキャンセルになってる」

「そ、そんな~~~」

「ほぼ同じ時刻にエアインディアのフライトもあるけどすごく高いよ」

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「1日1便しかない空港に同じ時刻にもう1便あるって本当??」

「翌朝のエアインディアはこれの1時間遅れで飛ぶ予定になってるよ」

「どうやって変更するの?」

「ジェットエアウェイズにまずクレームに行ってみて。空港内のオフィスはまだ開いてると思うから!」

、、、という訳で、

まずはドメスティックのターミナルにあるオフィスへ行ってみて

全然話にならなくて、

そこからまたタクシーに乗って

(たかだか5分の距離なのだがとても料金が高い)

国際線ターミナルのオフィスに行って、

掛け合ってみるのだけど

面倒くさそうに後回しにされっぱなし(30分くらいそのまま)だったから

いい加減12時を回るころにカウンター職員の写真をスマホでパシャ、と撮ってみた。

あ、ますかった?

いや。それでよかったみたい。

その途端急に私に番が回ってきて、ターミナルの外にあるエアインディアのオフィスへ案内された。

つまり、まずはもうあと5時間後くらいのフライトだから、別会社のチケットを買うべきということでした。

ジェットエアウェイズへのクレームは後日やり直すことにして。

その航空券、4万円。(わーーー。なんじゃこりゃ!)

ちなみにコルカタ発ムンバイ経由ブージの料金は17000円。

・・・・・・・・・・・・・

3時間くらい寝て、ホテルを出て。

朝6時、数日ぶりのカプチーノにじわじわとした幸福感。

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搭乗券に記入された搭乗口で待っていると、

携帯に電話がかかってくる。

「搭乗最終案内してますが、どこにいるんですか?」

って。

「A3ですけど?」

「ゲート変更になってます、A6に大至急来てください」

って。

行くと、

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最終バスがエンジン掛けて待機中。

まだ出発時刻の30分以上前だというのに。

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ターミナルバスは、走り出すと、一体どこまで行くのだろうと不安になるくらい遠くまで走った。

ムンバイの空港はとても広い。

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そのうち、塀越しにバラックが見えてきちゃったりして、、

あれ、どこに行くの?ワタシ?

忘れかけそうになった頃に、ちっこい機体が。

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それまでのいろんな騒動が不思議なくらいなめらかな飛行で。

ほぼ予定通りのスケジュールでカッチ湿原が眼下に見えてきた。

 

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サバンナ、砂漠気候のカッチ。

着いた、着いた!!!

そして、お迎えの運転手、来てない。

けど、着いたので良いとする。(笑)


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徹夜並みのスケジュールだけど、

チェックインしたホテルの正面はこんなにのんびりとしているけれど、

早速布を見に行くのでした。

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・・・・・・・・・・・・

続く。

 

 

 

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2019年4月11日 (木)

インド行きました。2019.3 その2

12月にオーダーしたカディコットンのジャムダニ織(ブッディと呼ばれる単純柄)を

生産してもらっている地域は、コルカタから車で4~5時間の西ベンガル北部地方。

バングラデシュの国境にやや近い地域でした。

この地域は刺繍カンタの産地でもあります。

暮らしぶりにも他と違った豊かさが。

 

ここは紡がれて染められた糸が持ち込まれ、織りだけ専門のようなところ。

職人というより、誰もが織っている。

お父さん、お母さん、娘たち、息子たち。

おじいさん、おばあさん、も。

緯糸を巻き取るチャルカは、ガンジーさんの時代と同じ。

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手作りの道具が元気に使われている。

村人はきっとスマホでYouTubeも見てます。が、

世界でたぶん最も薄い手織りコットンを織っている場所です。

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マニスの注文、ここで織られていました。

(つまり、納期遅れなんですけれども、、)

なんと、16歳の女の子。

私が訪ねていくことを事前に聞いていたのでしょう、自分で織ったジャムダニのショールを身に着けていました。

バングラデシュで見たのと同じ、土間に足踏みスペースを掘り込んでいます。

経糸もカディ(手つむぎ)だと言うけれど、あまりに細くて均一なので手織り機だという事が不思議に思えてきたりする。

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薄い薄いブルーはインディゴでうっすら染めた糸。模様織部分には濃いインディゴ染の糸を。

実は、私、織りものは一度もやったことがありません。

難しそう、という印象があるからかもしれないけど、

その前に

経糸の本数の多さに自信を失うからかも。

緯糸の動きに反射神経が付いていけないからかも!

女の子が動かす機の快活でなめらかな音を聞きながら

なぜ苦手なのにこれほど好きなんだろう(織物が)、って不思議な思い。

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これは、その経糸をセットしているお宅なんですが。

まずは、カディの糸の細さに溜息。

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ものすごく細いそうめんにしか見えない。

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こういう動力機無しのドラムを手でゆっくり回しながら巻いていました。

細いから、しょっちゅう切れる。切れたところを手繰り寄せて結び、また回す。

何て丁寧な仕事なのでしょうか!

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ところで、この織物の村は、

とても有機的な暮らしぶり。

これ、かまどです。

薪と牛糞とサトウキビの搾りかすが燃料。

粘土細工のような手作りのキッチン。

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織物のスペースは家の1階にありまして、ドアを入ってすぐのところが多い。

隙間から差し込む日差しだけで十分明るいけど、

暑い時間帯は休むため、夜の仕事用に電灯を吊るしてあるところも多かった。

機は動かすと結構大きな音がするし、

夕暮れから寝静まる前までは何か考え事でもしながら機を動かして過ごすのでしょうか?

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住まいそのものも手作り感覚。

そして、案外清潔なんです。

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コンクリの家も多数あります。

いずこも、何やらおまじないがしてある玄関先。

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周囲はそれほど木がない地域だけれど、

いろいろな素材が集められている。

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  キノコ型の屋根多し。手前のキノコはヤギさんのお家。

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お昼寝時だったけど、訪ねていく家ごとにわらわらと人々が出てきて。

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吉祥の模様でしょうか、たくさん見かけたペインティング。

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大きな糸車で緯糸を巻いているお母さん。

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きれいに舗装されたカントリーロードにはほとんど車がいない。

こんな感じのトラクターが多い。

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西ベンガルで崇拝されている青い女神。

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周囲はひたすらネギ畑でした。

・・・・・・・・・・・・・

続く。

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