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2018年10月 8日 (月)

またもガベン

こちらの投稿、

写真だけ仮アップのまま

もうだいぶ前となってしまったので、手帳を確認したら

8月16日の事でした。

8月といえば

行事三昧の間、きっつぅぅーーーい歯槽膿漏が来ていて

クバヤサロンと歯医者の繰り返しというひと月だったような。

(↑バリの正装上下のことです。)

あぁ、こうして手帳をひもとくと連日なんだかんだやっていたことが分かります。(ほっ!)

地震もあった。(ロンボク島の)

余震なのか自分の眩暈なのか、揺れ続けました。

ヨカッタ、うかつにやり過ごしていたわけではなかった(フローレスの後、もうひとつのイカット産地へ行こうとしていたのに行けなかったので一体何をしていたんだ!と落ち込みそうになっていたのでした。)

余談ですが、歯槽膿漏の痛さはすごいものですね。なんと熱まで出ましたが

日本からお取り寄せした「ナスの黒焼き歯磨き」のおかげですっかり良くなりました。

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乾季のはずの8月ながら雨が多い。田んぼは蒼く空は低い。

気温が低い朝が多くて、家にいると冷えるのでスニーカー履いて犬の散歩。

(10月の現在は雨がほとんど降らない30度越えが続いています。)

Img_4639_2

そうそう、お客様から預かったすごい紬を切りました。

スーツ作りました。

あまりにもビシッとした紬、裁断するのがさすがに手ごわかった。

裏地を付けないで、着心地を楽しめるようにしてみました。

デザインお任せだったのでちょっと心配だったのですが、とても気に入っていただけて。
ヨカッタです!

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京都・静原在住のピンホール写真家、鈴鹿芳康さんの写真展がマスのビダダリ・ギャラリーで開催されました。
室内のギャラリーには、和紙にプリントされた自然景観のピンホール写真。

鈴鹿さんはお茶の名手でもあるそうで、ふと、杉本博司さんを思い浮かべる。
 
Img_4659
下の合掌の作品群は、天窓から光が差す円形のバレに展示されていて、圧巻でした。
日本、バリの高僧やキリスト教の宗教家の大写しの合掌が大パネルで8点余り。
天窓の下には、ジャワの古木から切り出されたという荘厳な柱。
ラッキーなことにビダダリのオーナー、日本語堪能なスディアナさんがいらして
ご案内いただきました。
日本の由緒あるお寺にも数々の作品を送られているビダダリギャラリーは今年大がかりなリニューアルをされ、ますます意欲的。

しかし、この合掌の写真に象徴されるように、祈りの心をとても大切にされています。

私は、この掌(てのひら)と掌にあるもの、その只者ではない空気について

想像を膨らませ見ていました。

祈るとき、なぜ手を合わせるのでしょう、って。
Img_4661
以上、前置きが長くて恐縮です。

えっ、そうなんですよ。ご存知ですよね、まめ日記。(笑)
お時間のある方はぜひ、本題の「またもガベン」(以下)もお読みくださいませ。
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バリの儀式連載・3本目は、
住まいのあるペジェンのドゥクグリヤ村でのガベン(合同葬儀)のこと。

7月には実家のパダンテガルでのガベンがありました。
その時は、UBUD中心地の裕福な村なので大層豪華でしたが
ドゥクグリヤのご葬儀は、また格別でした。

クバヤサロンでスタンバイし、仕事場でそのまま裁断しながら合図を待つ私。
合図、というかLINEで来る実況報告from村人であるスタッフDedut。

「まだまだ」、というのが写真入りで2,3回来たのち、

「今、スタートしました!」     キタキタ!

門から出て1分足らずの村の通りに出てみると、おおお!

いつもノンビリ、ダラダラとした通りにびっしりと村人。

それも、いつもの顔ばかりながらいつもじゃない。
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向こうからガムラン隊とともに、バデ(牛のはりぼて)が次々とやってくる。

今年のバデは、4~5体。

(先日のパダンテガルでは数十体でした。)
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白いテントの前の黒い傘の人たちの手前、写真には写っていませんが、

埋められていたご遺体が掘り起こされ、一度村に帰ったものがお神輿で運ばれてきてバデ=牛の乗り物に移し替えられているところです。

テントのようなお隠れになる最後の屋根の向こう側には、カップ麺やらスナックを売る仮設のワルンがあったりして、
なかなか良く出来ています、全体。
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待つこと2時間。

着火されました。
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通りにあふれる人々。

煙がたちこめる。
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村人総出の合同葬儀。今回は11人のお見送り。

写真は極々絞り込みましたのでこれまでですが、

散骨にサヌールの海岸へ出向き数日にわたって後儀式を行いました。

(私は行きませんでしたが)
この丁寧さに、人の命の重さと見送る人の思いをしみじみ感じます。
バリでは牛の張りぼても層々たる供物も、業者任せや出来合いのものはなく
全てが手作りなんです。

その手間といったら、家族はもとより村全体が当番制で1か月前からの準備。
亡骸とともに全部を一気に燃やして、灰を海へ流すのみ。
残るものはありません。(たぶん)

墓地にも家にも。

肉体が旅立った後、土の中に眠らせて、数年ごとに合同でおこなう葬儀。
ご遺体の葬儀の方は、もっと簡単です。

その日のうちにパパっとやっちゃう。

バデに乗って魂がちゃんと魂のみなもとの国へ戻れるように、

そのための儀式がこれほど壮大なのです。

一人ずつやるのは大変すぎるから、こうして数年間に一度に共同でやるようになったようです。

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しばし忘れかけていた大切なことに
今こうして向き合えることに感謝!

そして、バリという土台に乗っかっていられることに
深く感謝。

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さぁ、もう10月。
作品展に向けて自分も濃厚になってきています。

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