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2018年9月 5日 (水)

ポトンギギ

9月になりました、早!

バリは相変わらず涼しい日々が続いていますが、

台風21号、凄かったですね。

京都御所の倒木の映像を見て、停電の様子をFBの投稿で見て、

想像以上の被害だったことに胸が痛みます。

今年は本当に天も地もめまぐるしい。

この流れの中には、きっと、ひとひらのきっかけ、インスピレーションがあって

新しい時代につながってはずだと思っています。

バリの地震も相変わらず続いていて、揺れるたびにスタッフが屋外に飛び出します。

これまでほとんど揺れたことのない土地ですから、

知識よりイメージで行動している感じ。w

でも、鉄骨のウチでも屋根瓦がずれて大量の雨漏りに見舞われていますから

ほかの住宅は、、、。

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さて、こんな折ではありますが、儀式のお話し再びです。

ちょいと遡り、8月某日。

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8月頭から居間のテーブルにi-pad。

いつもは自室で寝ても起きても肌身離さずだったのに。

ゲーム三昧の夏休み40日間をようやく反省したのか。w

行きつ戻りつしながらも、やっと平常心を取り戻しつつあります。

(すみません、冒頭からまたも子供の件。)

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それでですね、

もうじき儀式が、、、という某日の朝。

C:「ママっ!!!歯が欠けた!!!」

は???

C:「歯!前歯!」「明日、歯医者行く!!!」

どこどこ?

何でも、下前歯の付け根が欠けたらしい。(そんな場所がいきなり欠けるんかい??)

口開けて見せてもらうも、よくわからなーい。

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歯医者に駆け込んだところ、

欠けたのではなく、歯石が取れただけでした。(笑)
ついでに他のところの虫歯っぽいのを治してもらう。
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その2日後が、

期しくも、ポトンギギの儀式でした。

バリ伝統のイニシエーション。歯削りの儀式です

どさくさ紛れに虫歯も治療したし、もう万全ですね。(笑笑)

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集合時間、朝4時半。ってことは、起床3時半。
えー、まさかー、と思ったが、一応言われたとおりに行く。
そしたら、ほらね。
まだほぼ誰も来てませんでしたよね

しかも雨。さむー。
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それはさておき、何でしょう。この規模。

向こう側が霞むくらいの広大な会場は、モンキーフォレストに新しくできた駐車場の一角。

壁も屋根も、全部が仮設です。


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パダンテガル集落の300人を超えるポトンギギ。合同の成人儀式です。

各所帯ごとに白黄色の傘を手前に立てて、

祭壇をこしらえているのが、ずら~っと200以上。

圧巻です!

(我々住まいの村はペジェンですが、子供は本家というか主人の実家のパダンテガルの方で儀式をするのです。私も婚礼の前日にやりましたけれど、最近は合同葬儀の後に続けてこの成人割礼を合同でやることが多くなってきているみたいです。)

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6時、ようやく雨がやんで空が白んできました。

(繰り返しますが写真の建物、全部仮説です。立派すぎます!!)


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やっと始まりました。

黄色と白で埋め尽くされた(着飾られた)参加者たちが、マントラを唱えてもらいます。

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あ、いたいた。

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一人ずつ高僧からお清めを受ける。

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お清めの後、
ずらーっと20人くらいずつ。いよいよ、歯削り!

なんだかんだと、もう10時近く。(C:お腹すいたー、でも歯削りだから飲食はご法度。)

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大工道具のヤスリみたいなものでギコギコ音を立てて、削られるは犬歯。

あくまでも儀式なのでそれほど本気には削らない。けれども、結構脳天に響く感じがするのですよね。

削っているところの写真が取れませんでしたが、

無事に終わりました。

いとこのワヒユと一緒の参加。

C:気持ち悪かったーーー。

ま、歯、治しといてよかったねーーー。(笑)

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なぜか男子ばかりの親戚の子供たち。

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黄色と白は親もだったのね、そこまで聞いていなかったので、会場内でほぼ一人ピンクのサロンだった私でした。義妹はヘアメイクもばっちりの別人でした。(笑)

いつもこんな風にダメな母です。(笑)


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その後も続く、いろいろな儀式。

勝手が分からないので、ほぼ義妹任せ。

私は役に立つことがほぼないので、ただただ付き添い。

親切な叔母たちが全部手伝ってくれる。

叔母もスマホを買ったというので、LINEで繋がったりしてにぎやかに過ごす。

それにしても何かと待ち時間が長いので、Cを預けて、私は許可をもらって、ちょっくらコーヒー飲みに外へ出る。

11時からという次の儀式に戻ると、、、、

すでに始まっていたりする。(朝は遅延して長かったのにーーー。)

祈祷中は入っていけないので最後尾で見学組。(もう、ホント、読みが難しい!)

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お昼の時間の高僧さまたち。

20~30人くらいはいただろうか、遠方からいらっしゃった方々も多かったそう。

これほどたくさんの高僧さまが並ぶ機会は、なかなかないことだと思います。

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米粉に着色したものでつくられた見事な供え物。雨で一部が落っこちてしまっていたけれど。

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会場の外側。向こう側の黄色い布の奥が仮設会場なのでした。

モンキーフォレストの潤沢な収入で知られるパダンテガル。このポトンギギは参加費無料でしたけれど、一体どれだけのお金がかかっているのだろう。

一家ずつでこの儀式をやる場合は10万円は下らないと思います。


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午後、一度帰宅を許されてしばし気を取り直し、また夕方前に来場する。

3時半集合、と言われ、これまた3時半に駆け込むも、ほとんど誰も来ていなかった。

4時過ぎにトイレのついでにもう一度場外に出て、4時半前に戻ったら
これまた儀式が始まっていてもう中に入れなかった。(笑!)

なんでこう、合わないのかしらわたしって。
バリだと、その辺が本人任せであまり気にする人がいないのも、いいような悪いような。

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最後の写真は、お昼時のもの。

前を歩いていた親子。右が親。

こういう風に髪型もエクステ使って飾りをつけて行くのですね本来は。

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何年バリに住んでいても、言葉も習慣もちっとも上達しないままだなぁ。

しかし家族の支えのおかげで、こうして本格的儀式に(ずれまくりながらも)参加させてもらうことができました。

儀式はとっぷり暗くなるまで続き、

終了した途端また雨が降り出し、
3日後にまた実家での儀式があると聞いたときは、ちょっとクラっとなりましたけれども。

この丁寧さ。

波打ち際のように、大きな波の前後に小さな波を繰り返す。

祈りの向こう側の領域と繋がったあとのフェードアウト。

日本のご葬儀も初七日、四十九日、一周忌、三回忌、、、と繰り返すことを思い出しました。

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今回もまた長くなってしまいました。

儀式関係、次回も続きます。


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