フローレス・イカットを巡る旅 5
部屋にいるのがもったいなくて、朝ご飯を買いに外へ出る。
幹線道路沿いを歩いて数分のところで出くわすは「ナシクニン屋」でした。
そうそう、
乗っているのは揚げ魚、味付けの濃い焼きそば、だけ。でしたけどね。
ここはシンプルでいいんです。やっと分かり始めたバリとの違い。w
常識が、違うのです。
テイクアウトして部屋でコーヒー淹れて海を眺めながらいただいたら、
満足度120%
ホテル朝食の10分の1以下の値段だし!
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そろそろ最終日。
マウメレ近郊のシッカ人の織物探索です。
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D1:イカットなら、今日はたまたま週一の大市場の日だから、市場にも売りに来てるかもしれないですよ
D2:そうそう、山奥からたくさんの人たちが出てくる市場なんですよーー
親切なドライバーが提案して連れて行ってくれたのは、ワイパレ市場。
ええと、なぜかドライバーが二人いて、お客は私一人という、、組み合わせ。
(旅の同行人は、、やはり来ないw)
週一の大市場、イカットも確かに豊富にありましたが(素敵なものもありましたが)
どれも化学染料。上の写真の数点だけは、天然染料らしい。
エンデ風の茶系のものも多く扱われていました。
皆さんが着ている姿は本当にかっこいい。
インドネシア有数のコーヒー産地で知られるフローレス。
山で採れたアラビカまたはロブスタ、混ぜこぜの豆は結構深炒りして売っている。
粉に挽いたものを買ってみましたら、炒り過ぎで香りは消えているけれど、味は良い。
100グラム85円!(きっと本当はもっと安いw)
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山道に迷いながら、到着しました。イカットの村。
これはすごい!
広場にぐるりと吊るされた、イカットコレクション。
そこにいるたくさんの村人のトラディション。
予約をすれば村人の踊りと音楽パフォーマンスを見ることもできる。
私はうまく連絡が取れなかったのでアポなしだったけど
ほかの観光客グループがいたため、一緒にいろいろ見ることができました。
これは衣装なのか普段着なのか、ちょっと微妙ですが。w
大勢でまとっている天然染めの伝統イカットは見事。
上の写真の男性がリーダーのようで、
私がイカットに感嘆していると作業場を案内してくれました。
左の人のサロンが素晴らしい。
(スカートにしたい!!)w
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前日に見たのと同じ、わたの種取りからスタート。
紡がれた糸を巻き取っている。足の使い方に注目!
この人の着こんで色があせたイカットも、美しい。
竹の道具がいろいろ。
染めの基本となるインディゴは、やはり小屋の中に。
筒形のサロンは、この幅で織るものを2枚はぎ合せる。着ると絣が横縞になります。
黒米とヤシ砂糖の餅菓子と、ココナッツの入れ物に入っているのはトゥアック、ヤシ酒。
D2(2人目のドライバー)がこのトゥアックを飲んだら、急に大人しくなってしまいまして。(笑)
竹とヤシをふんだんに使う暮らしの器。
他にもたくさんの写真がありますが、長くなるのでこの辺で。
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近くにもうひとつ、織物の村が。
こちらは訪問前にアポを入れられたのだけど、
作業見学に結構高い料金がかかるそうなので
逆に見学はキャンセルし
布だけを見せてもらいました。
山間の美しい集落。
車を降りると、晴れ渡る午後なのに風が冷たい。
学校、まだ夏休み。男子たちのバレーボール、コートがちっちゃい。w
下の写真。これは、物干しなんです! 売っているのではないの。w
一家の皆さんの私物です。
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D1(1人目のドライバー)の提案で、南端の海辺まで。
東西に細長いフローレス、南北に移動すれば、山を抜ければ、また海。
カトリックが多いフローレスですが、独特の風習がいろいろ。
この十字架は何だろう??
多くの家々の入り口には、マリア様が描かれたカラフルなタイルが使われた親族の墓がありました。
南の島の風習とMIXされたカトリック。
イカットの模様の中にも、何かカトリック的な意味が込められているのかどうか。
こんな感じなんですよ。乗り合いバス、トラック。
道ですれ違う時は、全員と目が合っちゃいます。w
海辺の一角でようやく見つけたワルン。もう夕方に近い時間に、ランチにありつく。
もちろん、魚!(しかない・笑)
付け合わせ、ここでも具なしの焼きそば。
スープ、もちろん魚のアラ!w
マウメレへ戻る途中は、気の利くD1が来た道と違う道を行ってくれまして。
棕櫚の樹が、巨大なたんぽぽの綿毛のようにそびえるフローレス。
どこまでも続く緑たわわの山なのです。
ホテルに着くと鮮やかな夕日。前日よりもさらに美しい!
マウメレの海はやはり、南端と比べて穏やかで。吸い込まれます。
今日見たイカットの縞模様みたいな、空!
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帰る日の朝は、日の出前に目が覚めた。
寝ているのがもったいない、と身体までもが反応しているみたいで。w
飛行機に乗るまでまだだいぶ時間があるので、
前日のルートを散歩。
あの大市場があった市場の場所まで行ってみる。
初日に散歩したエンデの市場もそうだったけれど、朝早くには、まだひと気はほとんどなくて
ぼちぼち開き始めたワルンが1軒、ようやくコーヒーにありつくシアワセ。w
赤ポチが中華的。いつごろどこから伝わってきたものやら。あのナシクニンも。
浜辺で出会う流木のように、出会う、遠くから来たものの気配。
コーヒータイムの後、早起き組の市場で開店していた糸商。
イカットづくりの皆さんが使っているのは、これかな。
パッケージはインドネシア語だけど、たぶんインド製?
孔雀マークの100%コットン。
旅の最後に、この糸見れたのが面白いのでした。
さんざん見せてもらった手つむぎ、天然染めの工程も実は
こうして背後からやってくる安価な大量生産の波にさらされている。
それでも、まだ、これほどの自然とイカットを保っている。
と、言うことが分かって本当に良かったのでした。
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