フローレス・イカットを巡る旅 4
フローレス島、3日目。
朝も雨。標高1500m、あまりの寒さにありったけの衣類を着込む。(もちろんダウンも。)
エコロッジには家族連れやグループも何組か泊っていて、その中で一体何人がクリムトゥの湖面を見れたのだろう。
もしかしたらあなただけだったかも、とハンズ。
本当に。まさかの雨。
シンプルな朝食をゆっくり目にいただき、やっと止んだ頃に出発。
途中の山にはカカオの植林がいっぱい。
相変わらずのヘアピンカーブを上ったり下ったり、2時間ほど走った頃、
海沿いの道に出たので(ちょうどお昼時だったし)
ビーチまで出てみようよ!
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すると、次第に晴れてきた。
おおおお、
ホワイトサンドだ!
透明なブルーの海!
長袖を脱いでビーサンをカバンから引っ張り出して
早速波打ち際まで掛けていくと、ザブンとやられて
マニスの水玉サックボトムがびちゃびちゃ!
(ひとりはしゃぐわたし)
ハンズが、おーい、先にごはんを注文して、と叫ぶ。
出来てくるまで30分かかるから。って。w
(昨夜も1時間前の注文だったっけ。w)
あ、もしかして今から魚釣りに行くの?
ワルンのメニューには魚しかない。(笑)
フローレスの海辺にはゴミが少なくて、人も少なくて。
ちょっとの間、今の時代の深刻な問題点を忘却できる。
昔、そんな場所を求めてミンダナオ島のエルニドという浜へ、マニラから3日がかりで行ったことあったっけ。
浜辺で遊んでから食堂に戻ると、ちょうど出来てきた焼き魚定食。
ココナッツもそこら辺から採ってきたのかな。
食後に出てきたパパイヤも。
食べ終わるころには、サックボトムも乾きました。w
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ビーチを後にして、再び山道を行くが、ヘアピンカーブはもうなくて
結構飛ばすことができた。
フローレスはトラックおろか車、バイクも圧倒的に少ない。
時々出会うのは庶民の乗り合いバス(=トラック)。荷台に屋根を付けただけもの。
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マウメレの町の手前で、シッカ人の集落にある織物工房に立ち寄る。
エンデとは違う言葉を話すシッカ人。
そこそこ観光客相手の場所のようで、入っていくと子供たちが歓迎の太鼓をたたいてくれたりする。
工房には、カパス(綿花)がたくさん積まれていました。
こちらの工房は、イカット材料のほぼ全てを集落全体で自給、
自生の森の中で栽培しているそうです。
くるくる手でハンドルを回しながら、綿花の種取りを。
その横で、綿を膨らませるために棒でたたいている女性。
足の指で糸巻を挟んで、糸をつむぐ。
こうして時間と労力が費やされた糸を使う織物は、さすがに高価すぎて手が出ない。
糸づくりは続けられているものの、ほとんどの織物は輸入の綿糸らしい。
しかし、染めはほぼ全部天然染め。
インディゴの葉が軒下で発酵を待つ。
絣の模様を描くのは、防染の糸括り。バリではすっと前からビニール紐ですが、
フローレスではロンタル(ヤシの葉)を割いたものを使っていました。
エンデと同じく、シッカも“たて絣”。
たて糸を絣に染め分け、機にセットする。
エンデとの違いは絣の間に無地や浮き織を組み込む事。
こうして経糸に間隔をあけて、別の糸を入れてコンビネーションを描く。
織るまでの工程に、何て手間がかかることか。
イカットという難しい織物が、こののんびりした島で盛んである事に、何度も驚く。
同じフローレスでも地域により特徴が違うのが面白いですね。
こちらの工房内には、シッカ人の伝統的な住居で宿泊できる設備も。
観音開きの扉がバリと同じ。
竹で編んだひし形模様の壁は、沿道の集落でもしばしば見かけました。
ゲストハウスの隣には、伝統的なキッチンが。
うーん、いい感じ♪
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マウメレの町には夕方到着。
1泊2日の道のり、ハンズは今から今日のうちにエンデまで帰るという。
復路に乗せて帰れる観光客がいればヨカッタのだけど。
ありがとう、ハンズ!
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予約していたホテルには、今見てきたばかりのシッカ・イカットがふんだんに使われていた。
エンデに比べてさらにのんびりしたマウメレに、こんなリゾートホテルがあるなんて。
部屋のバルコニーから、海が見える贅沢。
空いているので、プールサイドに寝転んで、これまで不自由だったwifiに接続。
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