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2018年1月31日 (水)

バングラデシュへ 2

バングラデシュ2日目、

ダッカのホテルの朝食はカレーと中華でした。

結果からして、ダッカの中華率なぜか高い。

ただし、見た目はプレーンだけどカレーよりよほど辛いw

旅先では面倒なので夜は食べない、朝と昼にがっつり2食にしているので、

野菜たっぷりのブッフェが嬉しいです。……が、辛い!!

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お昼前までホテルの近くにあるサリーショップやクラフトショップを歩いて回り、
午後は車でアーロンというBRAC直営のデパートへ。
BRACはバングラデシュで最大規模のNGO。
ウィキによれば、
72年パキスタン独立後、当初は12人の職員しか持たない規模であったが、2008年現在年間予算規模535億円、職員数12万人を越える超巨大NGOに成長している。活動は農業開発・教育・保健・金融ビジネスなど多岐にわたる。

今やホテルも経営。
前日のガイドさんも、ネット情報でも、とにかく一番のおすすめだったので、たっぷり時間を取って楽しみに向かいました。しかし、
日曜日なのに、ものすごい渋滞にはまり、数キロ先の目的地まで1時間以上。
結果からして、徒歩で行けばよかった(←運転手に余計なストレスをかけずに済むし)。
それなのに。
アーロンにはサリーもクラフトも、買えるものがひとつもなかった。
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見た目はゴージャスなサリーが多いのだけど、ほとんどが機械、量産。
ノクシカタもありましたが、お土産風のポーチや壁掛け。
超巨大NGOになっている分、こう言っては何ですが、アメリカ流が感じられ。
うむ、来る場所を間違えたようです。

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夕刻前、ふたたび空港へ。
ジェソールというインド国境近くの都市まで国内機で行くのです。が、
ここでまた問題発生。
乗る予定の便の予約がカードでの支払いが完了していなかったらしく
キャンセルになっていた!!
ネット割引価格で購入していたと思っていたのに、なーんだ。

正規価格で購入しなおし。
若干空席があり予定の便に乗れたからヨカッタのですけれど、
もし満席だったらどうなっていたことでしょう。
いろいろダメな事が続いた2日目でしたが、

ジェソールに着いたら、万事オーライになりました。笑
・・・・・・・・・・・・・・
ジェソール。
こんなに小さな空港に着いたのは、マダガスカルの国内線以来かしら。
京都駅前の京阪バス乗り場みたいな感じです。笑笑
お迎えの車とお迎えの人が予定通りちゃんと来てくれて、予定通りの「ハッサン・ホテル」に泊まりました。
ハッサンはジェソールで唯一ネットサイトに出てくるホテルなのだけど
なぜかネット予約が出来なくて、

現地の人に直接取ってもらいました。
ダッカの人も、「寝る前にベッドをよく確認してね、南京虫がいるから!」、って。
一体どんなホテルなんだろうとワクワクしていました。
何しろ、ダッカのホテルの10分の1の価格!
予想に反して、普通のシンプルなお部屋でした。
南京虫も、いませんでした。w

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ただし、オマケはありました。
バングラデシュ、3日目。
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早朝5時半には大音量の目覚ましでたたき起こされました。
朝のアザーン。すぐ近くにムスクがあるのでした。
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部屋から見下ろすと、すごい霧。

8時に出発なので7時オープンの食堂に時間ピッタリに行ったら、
まだ何もできていない。笑
待ってる間の、ロビーは寒かった。
ありったけのものを着ていたのだけど、息が白い。
平均気温15-25°と聞いていたのだけど、10度以下かもしれない。

スタッフの人たちがこんな寒さの中で行水している!
設備的に暖房というものがないし、どうしたものか。
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待つこと30分、わーい! 朝ごはんようやく。
(アツアツのミルクティーが嬉しかった!)
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さ、さ、出発!
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時間通りに来てくれた案内人アニスールさんとドライバー。

ジェソールの朝は、20年くらい前の中国かタイのようでした。
車は少なく、徒歩と自転車族、リキシャが多い。
ぼんやりとしか見えないせいか、すべてが印象画のように美しい!w

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バングラデシュはとにかく水辺が多い。川のようでいて沼や湖のようなところが多い。
この水辺もきっと。
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濃霧の中、車で1時間。
着きました。

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アトリエマニスがノクシカタをお願いしているNGOのオフィスです。
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担当の方が、早速出来上がったノクシカタのピースを見せてくださいました。
制作者により、出来上がりもさまざま。
「地の目にまっすぐステッチするためには、地の目にゲージを通していないからでは?」
、と聞いてみると、不思議そうな顔をしているようなので、
針を使った地の目の通し方を説明してみた。
分かってもらえたかしら?
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生産管理の女性スタッフが、「こういうテクニックもできるんですよ」、と見せてくれたのは
チカン刺繍。
ブログだと動画が載せられませんが、無駄のない動きというか、
職人技に、感心させられました。
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下は、打ち合わせの合間に出してくださったサプライズ。
豆乳のドーナッツとマンゴージュース。
素晴らしいおもてなし。
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実は、こちらではノクシカタのほかに
大豆を使ったお菓子を製造されていました。
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いただいた豆乳のドーナッツはこれでした!
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「では、行ってきます!」
ノクシカタ作りは、近隣の村で行われています。
村を案内してもらいます。
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到着すると、村の広場にわらわらと。
仕掛り中の布を持って女性たちが集まってきました。
ヤギも、来ました。笑
村にはヤギがいっぱい。
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こちらが、マニスで注文中の無地のノクシカタ。
刺繍模様、色糸を使わず、地模様の刺し子だけ、というもの。
写真だと分かりにくいのですが、
生成の薄いコットンを2枚重ねて、同色の糸で刺し子しています。
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管理をしているオフィスの人が、生地にしわが入っているのを見つけて
生産者に注意をしています。
しわが入ると生地がずれていってしまうので、よく見てね、って。
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下の写真は、案内をしてくださったデプタさんが撮ってくれました。
私は、ぼこぼこに重ね着しまくっています!
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ノクシカタは一般的にこのように色糸で刺繍をします。
その背景の部分に後から刺し子をします。
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ベンガル風のモティーフ、矢車草の花、魚、馬に乗っている人、生命の樹。
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女性たちのサリーがカラフルで、見た目は寒そうに見えませんね。w
しかし、この日は摂氏5~7度だったそうです。
50年振りに最低気温を更新したそうです。
(日本には2週間後に大寒波が来ましたね!)
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車道で日向ぼっこするのは犬ではなく、ヤギ!
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移動して、別の村。
こちらではかなり若い女性たちが多く、中には若い男性生産者もいました。
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右側にいる男性、ノクシカタの生産者の一人なんですよ♡
(寒空の下、裸足!)
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オフィスに戻って、ランチ。
カリフラワー、エビ、いろいろ野菜、マトン、魚。
家庭料理でもてなしていただきました。
こうして、またも、ついつい食べ過ぎてしまう!
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午後。
もうひとつの村へ。
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こちらの村の生産者リーダーさんは、42歳、ノクシカタ歴27年。
、と言うので、聞いてみました。
ベンガルには嫁入りのときにお母さんが娘に持たせるノクシカタがあるそうだけど、
あなたはお母さんからもらったノクシカタを持っていますか?
すると、寝室の奥から、出してきてくれました。
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これです。
40年くらい前のものだそうです。
(実際には30年前かも知れません、計算すれば。)
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ムスリムの人たちは具象柄がご法度らしく、こうした抽象的な柄が多いそう。
色糸を組み合わせ、こんなにカラフルに描かれたノクシカタ。
もう、見た途端に欲しくなったのは言うまでもありません。
しかし、
「こんなに素晴らしいものは、誰にも売っちゃだめですよ!」、と、言いました。
(言われるまでもなく、分かっていらっしゃるとは思いますが。)
皆さん、うなずきながら笑っていました。
聞けば、ほかの女性たちも皆、お母さんが作ったノクシカタを持っているそう。
何て素晴らしい村なのだろう、
大きな木の木陰で、広々とした敷地の簡素な家で、暮らしている人たち。
この国がかつて貧困で知られていた事など、まったく外側の判断であり、
実はとても豊かなものをずっと持ち続けているのは、
もう明らかです。
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この日のうちにダッカに戻るので、
大急ぎでオフィスに戻って、最後に縫製の仕事場を見せてもらいました。
ノクシカタをポーチなどに仕立てている部署です。
こちらは電動ですが、
なんとバタフライミシンの足踏み機も使っていました。
私たちが17年前にバリで一番最初に使ったミシン、中国製バタフライが、
こちらでは今も現役でした。
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JBCEAオフィスの皆さん、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします!
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ノクシカタの産地。いろいろな歴史の中で残ってきたベンガルの豊かさ。
ここから送られてくる無垢な刺し子布で、今年の服ができます。
もう、本当に、楽しみでなりません。♪

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