Thread of Lifeのイカットたち
UBUD Writers Festival 2015という国際イベントの中で、
Thread of Lifeの代表ウイリアムさんが1時間のレクチャーをするというので
行ってきました。
ライターズ・フェスは、UBUDの老舗CASA LUNAのジャネットさんが自伝を書いたのち、
彼女が中心になってもう何年も前から続いているもの。
回を重ねるごとにより広範囲から作家たちが集まり、なかなかレベルの高い内容に
なってきているようですが、今回はインドからの参加作家が目立ちます。
ベンガル出身の若手作家がジャムダニ織の素敵なドレスを着て出席していて、
嬉しい時代になったものです。
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今回、UBUDにある布のギャラリー、スレッドオブライフが
フェスの会期に合わせて企画展を開催中。
そしてウィリアムさんが布のレクチャーもするというので、
作品展に向けてまっしぐらの週末に(!)、時間を捻出して
聞きに行ってきました。
こちらはグリンシン。布好きの皆さまの中にはご存知の方も多いでしょう。
バリの先住民族「バリアガ」のダブルイカットです。
ウィリアムさんによるとダブルイカットは世界で3か所しかつくられていない。
バリのトゥガナンのほかは、インドのグジャラート州に2つのコミュニティと、あとは沖縄。
……、とのこと。確かにそうかもしれません。
私はその3か所とも訪れていながら、
1つもダブルイカットを持っていないことに気が付きました。
何でだったっけ? あ、そうか。
切ることが出来ないレベルの布はなるべく買わないことにしているからでした。
この繊細な織りは、カリマンタンのダヤック族のもの。
ああああ、もう、本当に素晴らしい。 人垣の間から写真撮るのが精いっぱい。
インドネシアでは、バティックが大きく評価されていますが
(世界遺産にも登録されたのだから当然と言えば当然ですが)
こうした絣織の幅広さと技術の高さ、美しさも、世界では群を抜いています。
スレッドオブライフは、それぞれの産地の織り手を支援しながら本当に質の高いものを
コレクションしていて素晴らしい。
3番目のは、インドネシアにインドのダブルイカットが影響をしたころの模様だそうです。
何とスンバ島でつくられたものだそうです。
(スンバ島のイカットは具象柄が有名です。)
写真はレクチャー終了後、布を引っ張り合うお客さんの手の合間で撮りました(汗!)。
この吉祥紋のような模様は正倉院御物にもありますね。
イカットの奥深さは、マニスとしては未体験なのですが、
まさかこれは切れないレベルのものばかりなので、これから先も見るだけです。(キッパリ。)
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こちらがそのギャラリーです。
企画展開催中。
こちらはスンバ島のもの。白く抜いた無地紋が美しい。
手前の小さいのも美しい。あぁ、全部ほしくなる!!!
その下のは、確かスラウェシ島のもの。赤の部分が力強い。
幾何学模様の中に祈りが込められているかのよう。
その下のはインディゴだけで染められたもの。ブルーの世界も美しい。
印象として、海の民はインディゴ系、森の民は赤茶系を感じます。
今回はとても繊細な編み目のバスケットが特別参加。
どうやってこのパターンを編んでいくのか。フロムカリマンタン。
これ、買いましたよ!(笑) 壁にかけて庭の葉っぱを生けるのじゃ。
さぁ、それでは今日も遅れ気味の仕事を今から。
スタジオへ行ってきまーす(笑)!
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