カランガスム2 トゥガナンのグリンシン
ご存知の方も多いかと思いますが、
バリの布というと「グリンシン」。
ダブルイカットです。
非常に難易度が高く、ものによっては何年もかけて織りあげるという
特別な儀式のための、魔よけの布。
バリアガと呼ばれる数少ないアニミズムの人々によるものです。
バリの多くはヒンドゥ教の影響と古来からの信仰がMIXされている「バリヒンドゥ」。
バリアガは古来からの生粋なので、より一層バリ的であると言えます。
布に詳しい方は何度も聞かれていると思いますので以下省きますが、
最近バリの中で、この4方向のモティーフが流行っているようす。
そうですね、恐らく15年ぐらい前には日本からグリンシンを織る勉強の為
こちらの村に長期滞在した方も多かった。
私も、たぶん10年ぶりくらいに行きました(笑)。
でも、ほとんど変わることなくて、そのことに小さく感動いたしました。
何しろ、村に入る手前で「入場料」を払うような、観光地。
そしてこの日は村の儀式もあったそうで、集落の中央では村の人たちが忙しそうにしていました。
その左右に村人の住まいが並んでいます。
家々の多くには「ダブルイカット」の看板があって(写真のお家はたまたまそれがありませんでした!)、中はそれとなくお土産物屋っぽいのですが、どこもほとんどオリジナルはおいていなくて
市場から仕入れてきたのかな~(笑)、という感じの
カジュアルな腰巻とかが多かったです。
でも一件だけすばらしいコレクションを持っているお家があって。
たてよこ絣なので4方向柄。そこにヒンドゥ的なモティーフが入っているのがモダンなのかな?
詳しく説明をしてくれたこちらの方が、尋ねるまでもなく値段を明かしてくれました。
一体いくらだと思います?
何と、真ん中の茶色いのは約100万円。
……ミュージアム級ですね。
本当の価値はシロウトには分かりませぬ。
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ちなみに、冒頭のグリンシンの写真(2点)も同じお家のもの。
お値段、なぜか数万円。
いえいえ、それが相場かと。(笑)
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久しぶりにバリの布を探訪しました。
服地になる布は近隣ではなかなか難しいってことが再確認されましたけれど
次回はヌサテンガラの別の島々を、なんて、今から。ムフフフ。
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