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2013年8月26日 (月)

今年のインド 6

ジャイプールからデリーへは午後の出発になったので、

平日夕方のラッシュアワーにぶつかり、何と、6時間もかかってしまった。

だから、夜でした。デリー。

長旅疲れで、Photo

部屋でごろごろしていた子供が、

このホテルには日本食レストランがあると知ると、ぴょんと飛び跳ね、

「行こう!行こう!」。

この日本食店、知ってはいたけれど

入ってみて、やはりため息。

ちなみに、

このチキンカツとシャケのおにぎり1個と、

ビール1本で3500円。………

お隣の席で寿司を食べていたインド人夫婦が、寿司を残したまま帰ってしまったので我々親子は目をまぁるくしましたです。

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翌日はババカラークSG通りにある「ミネラルストーンのミュージアム」へ。ステート・エンポリウムが並ぶアーケードの建物の上階。

こんなところがあるなんて。今まで知らなかった。

個人のミュージアムながら、素晴らしいコレクション。

インド国内の珍しいものが多く、見たことのなかったものばかり。

というか、知らなかっただけですね。

インドはもしかしたらかなり石が豊富。Img_1947

時代は4500万年~6500万年前のものだという。

4500万年前というと、インド亜大陸がユーラシア大陸に衝突し、ヒマラヤ山脈が出来た頃。

そうか。

その衝突によりインドでは豊富な鉱物が採掘されるのです、きっと。

マハラシュトラ州のジャルガオンという産地のものが多く、後から調べてみたら

やはりヒマラヤ山麓。

我々石オタクの親子は、

「すごーい!すごーい!」

「イソギンチャクみたいだけど石なんだよね?」

「変わった色!」

「どうしてこんな形で生えるんだろう!」Photo_2

ミュージアムの人が、興奮している我々に、ごく専門的な事だけを説明してくださる。

いや、もっと基本的な事から説明いただいてもよかったのですが(どうせ大した知識は持ち合わせていないのですから)。

中でも、鉱床(?というのかな、英語でmineral base)がカルセドニーと呼ばれているものが面白く。いくつかの鉱物が一緒に生えている寄せ植えにたいな。本当に、石が「生えている」、って感じなの。

カルセドニーは、石英の細かい結晶が網目状に集まり、緻密に固まった鉱物の変種(「パワーストーン意味辞典」より)。

いつか一度その採掘を見てみたい。一体どれほどの大きさなんだろう。

岩の中にタマゴの内側のような恰好で、

このカルセドニーは育っている。

その欠片をミュージアムショップで販売していて(上の写真)、

欠片だからってお値段はすごく安いのに、ちゃんとクリスタルとしてのストーンパワーもあるそう。

「だから、インスピレーションで選ぶのがいいですよ」、っておっしゃる。感動!

水の中に金魚が泳いでいるかのような涼しげなのと、ミント色のキラキラしたのが白い雪の上にぽわんと浮いているようなのと、を、選びました。

下の写真は、興奮気味の我々にお土産に下さったパンフレット。

あー、ほんとうに素敵なミュージアムでしたわ。

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パスタとピザのランチ(またも!)の後、

子供の体験のためにチャンドニーチョウク(オールドデリー)へ。

何事もメリハリですな。Photo_3

クリスタルの後の喧騒地帯。

狭く混雑しているその地域へは、リキシャで入る。

途中、荷引きのコブウシが信号待ちをしていて、その口角から1メートルくらいの長さのよだれが。

かわいそう、だけど、そういう場所。

人も牛も、皆、競争の中で生きている。

ラマダン明けの1週間前くらいの時期ゆえか、イスラム寺院の周辺は物々しい。

そのすぐ前でサモサもドーサもいい匂いをして売られている。

断食の中祈る人々と宗教が違うだけでそのすぐ目の前でおやつをむさぼる人と。厳しい世界。Photo_4

子供は、その状況に混乱気味。

歩道には骨董品や何やら不思議の妙薬を売る人たちが座り込んでいる。

そうだ、この辺りにカディのお店があったっけ?

そう気づいた途端、目の前にそのお店。

ガンジーさんのカディの、オールドデリーのお店。

知り合いに頼まれた生地を見つけて(1着分のシャツの)、を買うと、ガンジーさんの顔の絵が入った袋に入れてくれた。

そのお店の時代がかったしつらえも。人種と宗教の“るつぼ”のようなその界隈も。

音も匂いも、出来事も。

子供に、このライブがどこまで記憶できるのかな。

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夕方は、3回目のDilli Haatへ。

この日、もしまだあのお店があったら望遠鏡を買う、という約束だったもので。

で、ありました、ありました。

あのおじさんもいました。Photo_5

子供が最初にエーゴでコンタクトした、おじさんです。

欲しかったその望遠鏡も、ありました。

インドの神様が、子供にこの機会をプレゼントしてくれたような気がします。

ナマステ。

もう、すっかりご機嫌です。

……これはきっと忘れないだろう。

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最終日。

国立博物館へ。

子供にはやや難しいかもしれないなぁ、と思いながら。

インダス文明の遺跡の断片とか、インドの細密画とか、王さまの宝物(日本からの壺とかもある)とか。

しかし、案外ひとつひとつを興味深く見学できる。

改修工事も大分すすんでおり、なかなかグレードアップもしており。

まぁ、アットランダムなインド遺産の展示なので、埋葬された人骨とかもありますが(!)。

でもね、ワタシ的には、このミュージアムは一人でも多くの人に見てほしいミュージアムのひとつでもあります。

理由は、インドの遺産はラブリーでビューティフルだということ。

インドの歴史についての下地がなくても、感覚的に見応えがあるということ(だから子供でも興味を持てるんですね、きっと)。

円楼のようなかたちをした建物の入口では

生花のランゴーリー(床絵)をお仕度中。Photo

たくさんのバラとマリーゴールドが

カゴいっぱいに運ばれて来ていて、

素晴らしい香りが立ち込めて。

ね、ステキでしょ?

最終日とあって、この後は骨董ストリートをちょっと物色した後、

カーゴを出荷する件ですったもんだ。

空港へはぎりぎりの到着で。

汗、汗、の帰路でしたが、

すべては予定通り、病気も怪我もなく、しっかり楽しめて思い出にもなりました。

インドさんに感謝!

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もう少し、つづく。

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