まめしんぶん 13秋 その1
インド、シンガポールと長々と書きましたが、
そうこうするうちに、もう秋の服がいろいろ出来ております。
インドで買ってきた生地も豊富な今秋の服たち。
9月5日から11日まで、東京西荻FRAUさんにて開催のマニス展。
http://www.studio-frau.com/about.html
出来たてほやほやの服を先程、ドーンとバリから送ったところです。
皆さまのところではまだまだ暑さが続いているかと思いますが、
今回はいきなりウール服満載ですヨ。
季節が移ろい、「あ、きょうはウール着ようかな?」、と思う頃に
新しいマニスの服がクロゼットで出番を待っていられたらいいな、と、考え。
私はかれこれ10年もバリ在住ですから、
日本の季節の移ろいはもう記憶もおぼろげなのですが、
急に空気が絞まってくっきりした感じの朝に
ひらめきのように「ウール」服に袖を通すのが好きでした。
(逆に急に気温が上がって空気が緩んだばかりの日に半袖を着る気分も大好きです。)
今年は、昨年の経験からウールの服を着る時期がもっと長くなるのではないかと勝手な想像をして(笑)、
生地屋さんにいつもより2カ月も早めに別注ウール生地を仕上げてもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その別注がこちらです。
シェットランドウールリネン・ヘンプのラチネ。
毎年定番のシェットランドウール混の秋冬生地。
シェットランドの極寒の厳しい環境で育つウール素材をベースに、
もう何年かつくり続けているシリーズです。
今年は縦糸にヘンプを使い、
横糸にシェットランドウールとリネンの
かすり調の糸で。
薄手でしっかりとしたラチネという織り方の生地です。
一度水に通して
仕立てる前に少しシワ感を出してみたかったのですが、
うん。でも、これは着込んで出てくる自然なシワ感がいいかも、と。
上はロング・カッチと呼んでいる新型のフル丈のコート。
後ろにた~っぷりのギャザーが入っております。
Aラインの裾幅は大振りのパラソル並み(!)。一重ですが、たっぷりした暖かさ。
やはり分量のある薄手ブラウスのパターンですが、
薄手でハリのあるこの生地で作ってみると
なかなかいいボリューム感が。
(ちょっとピンが甘い写真でごめんなさいです。)
この生地。ほかに
バリ手織りシャンブレーとの二重仕立てで
丈長のアウターやボトムを何種類かつくっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年はカディのウールが初めて手に入りました。
カディについてはご存知の方も多いかと思いますが、
インドでは「自然素材で手づくり」の生地や健康食品、コスメの総称ようなものでもあり、カディ専門の政府認可のデパートと商店だけで売られています。
まがい物と区別するために、という事なのでしょうか。
もともとはマハトマ・ガンジーさんが提唱した「自然回帰」の思想をくんだもの。
布地においてはインドが独立する際、キーにもなった歴史的コンセプトもあるんです。
上の服は、トロピカルという組織または
厚手のガーゼのような。
比較的撚りの強い糸で
(ハンドスパンかどうかは分かりませんが)
網目のように織られているもの。
しっとりふっくらしていて。気持ちの良い肌触り。
クメール・シャツと呼んでいる丈長の
カシュクールに。
縁取りは極上のピュアパシュミナの残りを使っています。
下のするめいかみたいなのは(!)、
何年か越しにつくっていてロング・パーカと呼んでいるTOPです。
こちらの表生地に使っているカディウールは、洗って少し縮絨させています。
中の生成りのガーゼ風生地はビハール州の手織りシルク。
やわらかいカディウールとやわらかいナチュラルシルクを2枚合わせにして
ふわっと優しいあたたかさ。
今回のおすすめの1着!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ふわふわしたウール服が、ほかにも。
表にウールガーゼのワンウォッシュしたもの、
中にはコットン多重織ガーゼ。
大層やわらかな風合の組み合わせ。
リバーシブル仕立てですが
ボタンを両面につけると重過ぎてしまうのでボタンは片面のみ。
でも、モチロン両面着られます。
ポケットなしのシャツのような上着のような、毎日の服。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一番下は、
リネンウールのカルゼ。
メンズ風の堅めの生地で
今回の新型ボタンループパンツNewを。
下履きをいろいろ重ね履きする秋冬に、
フリーサイズのショート丈・幅広パンツ。
長年定番のパンツをリニューアルしたもの。
通年着られるしっかり素材です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、きょうも長くなりました。
毎回長くて恐縮です。
その上、「つづく」!
<(_ _)>
| 固定リンク
コメント