まめしんぶん ’12春 2
春の服の続きです。
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リネンのパート
「少し厚手のフラットリネンで」
これまでずっと定番だったフラットリネンクロス。薄くて乾きやすいことから夏向けに重宝する生地でした。
今回はそれよりも少し地厚なものを。
決して重くはなく、通気性もあってある程度暑くなるまで着られる生地でもあります。
今回の新型「ストリートパンツ」は、前にダーツやベルトがなく、前立て利用のボタン開き。
ウエストで途切れたシャツのようなジャケットのような仕立て方。
こちらの生成色で「スリムジャケット」もつくっています。
同じ生地で草木染(製品染め)をしたパートも。
染めが国内のため写真がありませんが、いい色に仕上がっていると日本部長からの報告アリ。
「リネンのダブルガーゼで」
こちらも新しいかたち。
「プルミエジャケット」と申します。
ボヘムチュニックと呼んでいる丈長TOPのアレンジで、中間丈。ミリタリー風、制服風、何かどこかで見たことのあるディテールを少しずつ取り混ぜたもの。
ダブルガーゼのヨレヨレっとした風合に、このカチッとしたデザインがちょっとおもしろく。
部分的にトリミングワークを入れています。
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薄手で軽く、堅さ、ハリのあるシャンブレーを入荷。
これから夏までのヘビーユースかも?
おすすめの普段服です。
「リスパンツ」
少数民族風のパンツですが、ウエストはギャザーを避けてフレアを応用。
左サイドのひもでサイズ調節して、着脱は右サイドのボタンで簡単に。
生地の配分で裁ち落としが少ないのもこうした直線断ちパターンのよいところ。
「ツイストパンツ」
もはや定番のこのパンツは、ハリのある生地ではよりディテールがはっきりしておもしろいです。
こちらもパターン的に真四角に近く、裁ち落としが少ないエコなデザインのひとつ。
折り紙で紙風船をつくるときのように、四角いものからこのふくらみ感が出るのは自然の原理とはいえ、理にかなっているのだわ、と。
リスパンツかツイストか。
どっちにしましょうか。なんて。
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シルクの草木染
インドで購入したシルクを京都へ送り、染めてもらいました。
いつもの草木染めは、縫ってから染めるのだけど、シルクは生地で染めたい、と染工所さん。それだけに、染め上りも大層きれい。仕上げに天然のソフト加工もして、ほんとうに滑らか!
その分、縫うのは大層難しかった。滑るし伸びるし、ミシンの糸調節だけではなかなか。バリスタッフ、汗!
それでも出来上がりはやっぱりきれい。
写真の「ロングクルタ」のほか、「シュミゼ」もつくっています。
丈長でボリュームのあるシルクは、ちょっと新鮮ですよ。
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3月に訪れたスマトラ島パレンバンで買ったジュンプタン(絞り染め)。
今回はシルクのものをピックアップ。
Lumah Limasという老舗ショップのジュンプタンで、新型の「リスパンツ」を。
2mで1枚というサロンのようなピースなので、1着ごとに全部色が違います。
アラベスク柄のような幾何学柄ですが、この柄がパレンバン流。プリントものもたくさん出回っているのですが、本当の絞り染めはこちら。
少数民族の履いている直線立ちパンツをアレンジしたおすすめのかたちです。
パレンバン風のギザギザが憎いでしょ。
現地で出会ったもの(気に入ったもの)が1枚しかなくて、インドネシア国内だから、と、追加注文をしてみました。
そしたら、ちゃんと希望通りの色で出来てきました。納期だってちゃんと予定通り。
すばらしい。
生地幅が狭く横縞では入らなかったため、縦縞方向にしたら、あらっ、なんだか草間先生の作品みたいじゃないでしょうか? それか、サボテンかしら(笑)?
ともかく、シルクのなめらかさがこの「ツイストパンツ」のかたちにぴったり。
光の加減で色目が違うけれど、イメージ的にオッケー範囲内。
よく見るとギザギザの中のマルが飛んじゃってない部分がありまして、その辺はご愛嬌でしょうか。
光沢のある、レーヨンのようなちょっと懐かしい感じのシルク地です。
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HARUMANISの水玉シリーズのニューフェイスはこちら。
黒地に白の水玉で「プルミエジャケット」です。
レインコートみたいだけど、ブラウス感覚の。
春一番のスプリングコートかしら。
生地は定番プリミシマ。
元気いっぱいに春を迎えましょう!
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バリの生地を使うレーベル「HARUMANIS」では、このほか今回の新型服をいろいろつくりました。
バリ手織シャンブレーのラインナップをどうぞお楽しみに。
それでは皆さま、作品展でお目にかかりましょう。
楽しみに向かいます。
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