« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2012年2月29日 (水)

このごろの

このごろのお買いもの

最近、子供の学校の用事や服飾材料の注文などで街の方へ行く機会が結構続いています。うちから街の方、いわゆるビーチエリアへ行くには大きく二通りの道があるけれど、最近そのひとつ、マスを通ってスカワティを抜ける道が拡張され路面も補修されて通りやすくなった。

そういう訳で、そちらばかりを通るようになる。

その道沿いには友達の家がある。Photo

そのお家はギャラリーをしていて、ステキなものを置いている。

デウィスリ(お米に宿るとされる女神様)の木像。

高さ20センチくらいから30センチくらいの小さなものなんだけど、女神様というよりも愛らしい女の子。

これがですね、本当に平和で安らかなのですよ。

何度も何度も立ち寄って(通るたびにということなのだけど)、どれにしようかなんて迷い始めちゃって。

結果、写真の左側のいちばん小さい女神様になりました。

机の上でちんまり優しく佇んでいます。

バリの木像ってどこか量産体制(!)的な雰囲気もあって興味を持ったことがなかったけれど、こんないいものが手に入るなんて。

街へ出るのもたまにはいいものだわ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このごろのスイーツ

最近、うちの食品はもっぱら日曜日の朝の買い物で。Sopa

これまでしばらくの間、食材も消耗品も週一でスーパー仕入れをしていたけれどスーパーの野菜や肉はあまり日持ちしないし第一おいしくないのだ、ということにハッキリと気付く。

8時ごろ出かけてまずはパサールへ。果物と肉、たまごを。地物野菜も。バヤムと呼ばれるホウレンソウは1束500ルピア(5円)と値段も相変わらずイカシテル。

その後9時にオープンのWarung SOPAのオーガニックマーケットへ行くのです。

野菜はその日の朝の取れたて。自家製の塩麹やお味噌があって、もー、とってもステキ!

この素敵さ加減については今度また改めますが(なぜなら写真がないのだ~)、SOPAには早い時間に行くとまだナイフが入っていないホールのままの「ミルクレープ」がある。お昼頃に行ってもないことがしばしばよ。

びっくりなボリュームなのに15000ルピア。しっとりふんわり、しあわせなおやつ。

日曜の朝ごはんは、今のところ、週イチのお楽しみスイーツってわけです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このごろの研究

このところ、なぜか研究欲が上昇中。

バリに暮らしてかれこれ10年近く。なのに、食べたことがない知らない食べ物がいっぱいあるのは残念だなぁ、と。

いつかやってみたかった、これ。Photo

デンパサールのティアラデワタに行ってまずは海藻ものを買ってみました。

① ひじきのような

この緑色の海藻は、名前もそのままRumput Laut Hijau(緑海藻?)。

洗うと白い砂が(ホワイトサンドってこと)が結構落ちます。

南の海っぽく色は半透明な明るいグリーン。しかし、かたち的にひじきっぽいので、洗ったのを天日干しにしてみたら→糸くずみたいに縮んでバツ。ほかは塩をまぶして保存中。

味噌汁にどうかな? Photo_2

んー、でも、何となく生っぽさがいまひとつでした。

炒めてみたら? 

ごま油で。炒めたのにレンズ豆をさっと茹でたものをあえて、お醤油を回しかけてみると、うん、これは、ひじきだね!  お酢を少々加えるのもおいしいかと。

② 海苔のような

この岩のようなごっつい塊は、乾物です。Photo_3

袋を開けたらこーゆーかたちで出てきた。きっとこういうまぁるいザルに入れて干すのでしょう。

これは、匂いも味も海苔そのもの。濃い紫色。

Tjie Jaiと書いてあります。

そのままだと食べにくいけれど、お味噌汁に入れるにはぴったり。

ネギのみじん切りとおかかを味噌で練ったものにお湯を注いで、これを入れて、ゴマ油かラー油をひと垂らし。おいしいですよ。

③ 味噌のようなPhoto_4

いや、味は味噌ですが、かたちは大きなおコメ粒みたいな。

TAOSIと書いてあります。

これは中華料理に使われる食材らしく、大豆をそのまま発酵させたもの。味は本当にお味噌そのもの。山西省龍山にタオシという遺跡(地域?)があるようだけど、その界隈の出身なのでしょうか。製造も中国なのかどうか、パッケージはローカルっぽい。

おにぎりに混ぜたり、炒め物にトッピングしたりできそうです。

ひとまず、朝の玄米ご飯にこれと大根おろしが気に入っていますけれど。

研究、今後も重ねていきたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

バリは雨期が段々去りつつあるようで、まだまだ油断禁物。

きょうは歩いて出かけたら道が川になるようなザーザー降りで。靴の中まで(バリでも靴履いてるのが悪いのですが)ちゃぽんちゃぽん。

日本もそろそろ春の気配でしょうか?

3月に、またお目にかかりましょう。

| | コメント (0)

2012年2月11日 (土)

パレンバン 3 老舗のソンケット屋さん

3日目。

ネットのどこかで拾っていたRumah Limasという名のお店(ギャラリー?)を探す。

旧市街の外側で、Diponegoro通りにあるらしいことを、前日のソンケット店から聞いていました。ロンリープラネットには「町からは5キロ」とも書いてあり、矛盾してるなぁ、と混乱しながらもタクシー運転手がうまく見つけてくれました。

ちなみに、メータータクシーは町全体でまだ50台しかないそうで、午後3時ごろは電話もなかなか通じないのだけれど、良心的な運転手ばかりでとても助かりました。チャーターの白タクもいるようですが、私の場合、入った店が5分で済むか何時間もかかるかは入ってみないと分からないし(笑)。Photo_2

そうなんです。こちらのお店に入ったら、すっかり時間を忘れてしまいました(笑)。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お店のしつらえも落ち着いていい感じ。

置いてあるものも、前の日見てきた旧市街のたくさんのお店とはかなり違うのです。

シルクイカットと組み合わせたソンケット、きれいでした~。

きっとお値段もいいんだろうなぁ(ためいき)。Photo_3

ソンケットは、折り畳んで保管しません。

芯に巻いて立ててケースの中にあります。

これは他のお店でも同じです。そして購入するともらえるのか、買い足すのか、金色の塗料で塗られた木彫りの細長い箱に入れてお持ち帰り。

箱の写真があいにくありませんが、洗練されたみやびな文化だなぁ、と。

バリのショップで置こうかな、と、イカットだけのスレンダンとサロンのセットを何枚か購入。あ、写真になぜか、マニスの水玉が……。

パレンバンではコットンのイカットは見ませんでした。皆、シルクで柄もバリやインドネシア東部、ヌサテンガラのものとは大分違って、どちらかというとタイやカンボジアのマットミーシルクのような印象のものが多かったです。

ここは、同じインドネシア国内でもバリの私にとっては異国の印象。

おもしろい発見です。

Photo_4


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

バティックもこちらにはたくさんありました。

しかも。

いまどき珍しい手描きばかり。今やプリントがほとんどか、ろうを使っていてもチャップが席捲している世の中で。……だったのですが、カインパンジャンやサロンはなく皆お仕立てシャツ用の仕切り線が入っているものでした。だから、残っていたというべきか。

上の写真は総手描きの古いものです。左のは今のビンハウスに通じるものが。Photo_5 新しいものの方も色や柄はとてもおしゃれです。

わたしがバティックに反応を示したせいか、いかにもマダムと呼ばれていそうな上品なおかみさんが出てきました。きれいにお化粧してデザインのいい指輪をはめて。

このマダム、奥からいろいろな古いものを持って出してきて見せてくれました。

どれも写真集で見たことがあるパレンバン・スタイル。

古いものはもう残ってないと思っていたので、本物を見られて感激です。

印象は、やはり色のセンスがとても洗練されているということ。深みのある強Photo_6い色や、一見地味なピンクでもこっくりといい落ち着きがあります。

ギザギザ柄はやはり多い。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しつらえた棚に畳まれているのは、左側がイカットやジュンプタンと呼ばれる絞り染めの一連。右がソンケット。

その間が奥の居間へつながる通路になっていました。

古き良きパレンバン・スタイルを見ていると、ブキティンギで見た舟形住居やパダン文化との違いがはっきりと分かる。

スマトラ島の文化の多様さに気づかされます。Photo_7

ジュンプタンは綿のものとシルクのがありますが、綿のものの方がパレンバン風を感じました。

別の部屋に、たくさんの在庫があって。

私、これ、買いましたよ、ジュンプタン。

どんな布なのかは、マニス服になるまでのお楽しみですよ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Photo_8

さて。

何時間も待たされたのはうちの子供。

だってもう午後3時でした。ごめん、ごめん。

お店の人が、ベチャを呼びましょうか? と、ナイスな提案。

わ~~い! すっかりご機嫌です。

近くの通りへ出てご飯が食べれそうなお店の前で止まってもらいました。Photo_9

店の前で何やら焼いている。

あ、そっか。

これがあのラクサに入っていたもの。

魚のすり身、いわゆる、パレンバンのかまぼこ。

メニューも何もないお店に入って、店の人に色々聞いてオーダーしました。

ペンペックとかいうかまぼこ、いろいろ取り混ぜて出してくれました。Photo_10

焼いたの、揚げたの、茹でたの(蒸してるのかも)。それぞれ中にゆで卵が入っていたり豆腐が挟まっていたり芸があります(笑)。

もち米と混ぜたようなモチモチのは、茹で(蒸し)てあって韓国のトッポギみたいな食感。

タレは2種類どちらも辛いので素のままで。

お腹が空いていたけれど、このおでんみたいな食べ物はかなりボリュームがあって、食べきれませんでした。Photo_11

下のは、ジャワでいうところのバクソですね。これ、スマトラではナント、MODELというの(あ、もしかしたら聞き間違えもあるかも)。

ね、バクソでしょ、これ。

でも味の素じゃないし冷凍じゃないゾ。うれしい地元の味。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私たち、この後、とある骨董屋さんへ行ってみたのですが、すっごく狭いところだったので説明にふさわしい写真がありませんでした。

どんなところかといいますと、家具屋さんなのです。どう見ても。

でも、あちこちで聞いてきた噂を照合するに、そこなのです。

で、聞いてみました。そしたら、職人さんがワッショイつくりかけの家具をどかして、壁際にある古いタンスの中がその骨董でした。

パレンバンにチャレンジされる方、ぜひ行ってみてくださいね。ちなみに、マスクと懐中電灯を持参されることをおすすめします(笑)。

驚きます。

宝石店の二階のアンティーク店を思い出しちゃうなぁ。デリーの。

そして、ここで、値段も安く使い込まれたいい感じの金糸のソンケット、ひとつだけ買いました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最終日。Photo_12

この日はノボテルに滞在していました。チェックアウトまでプールでざぶーん、ざぶーん、やって喜んでもらって、お昼は向かい(といっても歩道橋を渡る必要があり結構歩く)の魚料理。

シーフードと書いてあるが、グラミと呼ばれる川魚。あの川で捕れるものだな、さては。

そして出てきたグラミはフォークが突き刺さってお茶目でばっちりな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おまけです。

旧市街では短距離巡回バスがありました。Photo_13

○○へ行きたい、というと誰もが茶色い車に乗ればいいよ、って。

結局乗りませんでしたが、ミュージックガンガンなイケイケな車でした。

庶民の足は、これらしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

参考までに、スマトラ島は東西南北に4つの文化があるそうです。

西のメダンはアチェ族、バタック族。東のパレンバンはマレー族。北(?)のランプンはランプン族。南のパダンはミナンカバウ族。……なのですって。そっか、パレンバンはマレー派なのでした。ナットクです。

パレンバンのお話、これまで。

お読みくださり、ありがとうございました!

| | コメント (0)

パレンバン 2 織物工房

Bari ……そうそう。

昨日書かせていただいた「ふしぎ~」なソンケット屋さんの外観はこちらです。

あら、これ、バリにもありますね。

透かし模様の木彫です。

もうすっかりどこだか分からなくなりましたー。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Photo_6

さてさて。

2日目の午後も同じエリアを徒歩で周ります。

子供は暑さで少しバテ気味。それでも、夕方のプール目指して、しっかり我慢して付き合ってくれました。

メインのもうひとつの通り(名前が分からないのだけれど)をブラブラ。

いくつかのソンケット屋さんの軒をくぐってみました。Photo_7

そのいくつかは、中に工房を持っていました。

第一印象。織り手の女性が若いこと。

こんな風なシンプルないざり機だと、いまや世界の多くがおばあさん世代なんじゃないでしょうか。それが、パレンバンじゃ若者世代。それこそ、隣でケータイがジャカジャカ鳴って、暑い昼間にはお友達とSMSしながらではありましたが(笑)。

手織りの道具のすべてが機械ではなく道具であること。

こういう時間の流れ方を止めないでいることだけでも、リスペクトしたいです。

バリでは、少し前まで手でつくっていたものがどんどん機械のものに成り代わり、織物屋さんはどんどん減っていますから。

P1090609電気がなくてもできる、ものづくりです。織り手の皆さん、ぜひこの大事な時間の流れと文化を受け継いでいってほしいです。

この界隈は一家はムスリム、お店と工房と住まいが一緒のところが多いようでした。

こちらは建てかえたばかりのコンクリ。

レースのカーテンとか、ビロード張りの椅子とか。居間はいつだっておしゃれでよく手入れされているパレンバンです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1090613

同じ通りのソンケット屋さんでは、制服をまとった女の子たち。

見事にムスリムです。マレー風の丸顔の子たちもいれば、ちょっと彫の深い顔立ちの子も。人種のるつぼでしょうか。おかみさんは華僑系でしたし。

とても働き者だし、明るくはきはきとしてる彼女たち。私たちがタクシーを待ってしばし長居をしていても、街のことや家族のことを一生懸命教えてくれるのでした。

織物を訪ねて行く先には、いつだってこうしたもてなしがあるのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Photo

ホテルに戻って「プールタイム」してから、その日滞在のホテルの向かいにあった食堂で晩ご飯。手抜きして入ったお店にしては、とてもいい感じの。

温故知新な内装で、お客さんはローカルばかり。カップルもいれば親子連れ、スポーツクラブ帰りのユニフォーム姿の団体さんも。値段も安くてうれしく癒されました。

メニューのトップにあった「ナシハイナン(海南飯)は、シンガポールチキンライスとおんなじか? 蒸した鶏肉と鶏がらスープで炊いたご飯&スープのセットです。確か24000ルピア。シアワセ~。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

またしても書ききれないので、また続きます。

| | コメント (0)

2012年2月10日 (金)

パレンバン 1 旧市街たんけん

バリは、明後日クニンガンです。

その10日前のガルンガンからローカルの学校は2週間のお休みに。

お正月休みが終わったばかりなのに、また休みなのでした(しかもその間にチャイニーズニューイヤーも!)。

本当はこのお正月明けにこの「パレンバンへ行き」を予定していたのですが、あいにくインドネシア人たちの大移動(ジャカルタからバリへ遊びに来る人たち)のラッシュで飛行機がいっぱい。このガルンガン休暇に延期しました。

今度こそ、いざ!

……って、飛行機はすんなり取れたものの、トホホな第二弾、ありましたねぇ。

ちょうどアラブ世界の大きなコンフェランスがパレンバンにて開催中。めぼしいホテル、ほぼ満室。子供の休暇を兼ねての小旅行でしたので、ホテルにプールがないのはやだ~、というわけでネットのホテルレップに半日費やし(汗!)、3泊全部別のホテルになりましたのでした。

何かなぁ。どこかへ行こうとウキウキしてるといつも何だかきわどい事態に見舞われる。これって旅の安全のための洗礼なのかしら。

結果、スマトラ島で第二の大都市といわれるパレンバンは案外のんびりした街で。布をゆっくり見ても、まだまだたくさん時間はあったのでホテルは3つも試せたし(笑)、万事はよかった、よかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

空港からの町並みは、高床式の家もちらほら。

バリとはもちろん、やはりジャワとも違った眺Photoめにワクワク。

スマトラ島には20年ほど前にシンガポールから船で渡ったことがあります。ブキティンギ、パダンを経て、メンタワイ諸島へ。

その時は、メダンという港町からおんぼろバスに乗り……、あ、ちょうど、その時みたいなバスがタクシーから見えましたよ!

バリは雨続きだったけれど、タクシーの運転手によればここではしばらく降っていないとか。

バリからは直行便がなく、ジャカルタで国内線を乗り継いで。朝8時に家を出て、ホテルに着いたら5時です。インドネシアって広いですね。まだまだ知らない場所、たくさんあるのです。

Photo_2 翌朝、ホテルのブッフェの朝食にはラクサがありました。ラクサってマレー料理だと思っていたらスマトラにもあるのです。

香辛料の効いたココナッツミルクのスープです。

こちらでは魚の練り物がごろっと入っていてボリューミー。赤玉ねぎをカリカリに揚げたものとセロリのみじん切りをたっぷりかけて。

サンバルを入れなければ辛くないから、朝にぴったりです。ウフフ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さぁ、まず目指すは旧市街です。

パレンバンといえば、ギザギザのふち模様がついたどこかインド風のバティックをテキスタイル関連の図録で見たことがあります。P1090590

華僑が多いとのことでマンダリン風の柄も多いらしい。

マレー半島と近いから、プラナカン風なのでしょうか。

古くはオランダ植民地時代のなごりも、きっとありますでしょ?

ネットで調べてみると、多いのはやはり金糸を織り込んだソンケットと呼ばれる晴れ着用の織物。それと絞り染めもあるようです。といって、ここはほぼ全体的にムスリムの街。

いったいどんな布が見られるのでしょう?

ホテルでそのエリアの名前を聞いて、タクシーで向かいます。Koroniaruhu


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

うひょひょ。通りには確かにたくさんのソンケット屋さんが並んでいます。わ~い!

慌てない、慌てない。

まずは周囲の散策から。

P1090597

木造の大きな家々が並ぶのは旧市街のメインストリート。屋根の形はジャワのと同じかなー?

スマトラは地域によってはタイのような舟形住居もあるから屋根の形はかなり多様だと思います。さすがに舟形のはここにはなかったけれど、建物のひとつひとつが個性的。

「あぁ、でも、古い町って。ほんとうに落ち着くなぁ!」

って、ひとり言。 P1090610

窓ガラスがないのも特徴的。木の小さな扉がそのまま窓です。

基本は素のままだけど、ペンキでおしゃれをしている建物もちらほら。

黄色い壁の窓からは、目隠し用なのか、ふんどしみたいな(笑)カーテンが。

一階がムスクっぽいブロックづくり、2階が木造と見えます。Photo_2

その下のは、「ガラス窓」、ありました。

こんなクラシックな。函館か長崎にもありそうな。

大分改築が加えられて、こちらも1階はムスリム風なり。

フムフム、やっぱりいろんなものが混ざっています。

なかは一体どんなふうなしつらえなのでしょう?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

通りを歩いていると、ちょっと大きなお屋敷風のソンケット屋さんに出くわしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Photo

中に入ると古い木造の建物とコンクリの3階建てビルとが内部でつながっていて。

ふしぎ~な空間。

エントランスは植民地時代風の家具に、大統領とご一緒の先代の写真が壁にぞろぞろ。

別の壁には、プロバンス風のテラコッタのお皿や明調な染付の磁器。

こちらは、何系のご家族なのでしょう?

おかみさんはマレー系の人でした。Photo_3

ここは、昔のおうちの内装をそのまま残してソンケットを売りながら、パレンバン流結婚式をする会場にもなっているらしい。コンクリのビルはウエディング用でした。でも、誰もがこの時代がかった部屋(昔のつくりだからそんなに大きくない)を通って広間へ入るのです。

こちらで見たソンケットのほとんどはサロンとスレンダンのセット。

本物の金糸を使われているガラスケースの中のものが恐らく最高級。ちなみにお値段は26万円あまり。

金糸がびっしり入っていて重たいものほどお高いようです。Photo_4

下はシルクのイカットにソンケットが入ったもの。

こちらは頑張れば、まぁ、買えるかも……、というお値段で4万円台。

こっちの方が好きなんだけども。買いませんでしたけれども。

のこぎり歯の模様がパレンバン風といえるでしょうか?

そのほか、通りにはほんとうにたくさんのソンケット屋さんがあるのでしたが、ほとんどどこも似たり寄ったりで値段も安くて。地元の皆さんが買うのかなぁ。観光客が買うのかなぁ。

心配しながらも、ここにはまだ織物ストリートが健在だと知って嬉しくなるのでした。Photo_5

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お昼は周囲にレストランみたいな座って食べれるところが見当たらなかったから、コンビニでビスケットとジュース。

こんな古い街並みの中にも、コンビニあるんだなぁ。

それはそれで、便利で悪いことじゃないんだけれど。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1090582

ちなみにこの通りの裏路地を行くと、行き止まりは川でした。 いくつもの路地があるんだけれども、どれもみな。

小さな小さな家たちは、くっつき合ってこの路地裏に密集している。

そして、それこそ少しでも水が増水したら困ったことになりそうな家ばかり。

ずっとこうして暮らしてきたんだなぁ。P1090584

昔、陸路でシンガポールからインドネシア領ビンタン島に渡り、そこからメンタワイへ行った時も、水辺はこんな風情でした。土地代とか、きっとないんだろうな。あるのかな。

だって川の上です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

つづく。

| | コメント (0)

« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »