イロがイロイロ
このところ、我ながら仕事のやり方がすっきりしてきた。
理由はバリのスタッフがもうあまり手取り足取りじゃなくなってきて自分たちである程度仕上げることができるせい。
それどころか、私が書いている品番の間違えとか(もう日々!)をけろちゃん並みに指摘してくれるんですから(涙)。
スタジオ内の仕事をこうしてある程度任せられるようになってきたのとほぼ同時に、このところ外部の方とのものづくりが単なる外注ではなく、じっくりと「一緒につくる」体制になってきました。
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昨年からお願いをしているクロマニヨンさんのカンボジアのクロマー生地。
格子のデザインというのは一見単純なようであって、とても奥が深い。
とくに格子というとイングランドのタータンチェックやインドのマドラスチェック、永遠の定番ギンガムチェックなどある程度完成されたものが多いと思います。
クロマニヨンの中村夏実さんは、カンボジアのクロマーの「らしさ」を基本に糸の色をさまざまに組み合わせながらいつもびっくりするようなおしゃれなパターンを考えていらっしゃいます。
格子はしかし実際にその糸で織ってみないと分からない部分も多い。専門的なソフトもあるのかもしれないけど、一般のソフトではシュミレーションが難しいのです。横糸は試作の段階で変更できますが、縦は一度かけてしまうと外せません。だからかなりカンに頼る部分も多い。夏実さんはその点達人なのです。
3月の震災の後、まだ余震がしきりに起きていた頃に打ち合わせ。
その後はメールで糸の色を決め、パターンを起こし、直したりいろいろ、今回のものは色数がとても多かっただけあってかなり綿密にやりとりしました。ひとつのパターンにこんなに手間暇かけていただいて恐縮しつつ、でも、いいものをつくるためにイメージを絞り込みました。寝ても覚めても不安がつきまとうさなか、この仕事に夢中になれたことでどれだけ救われたことでしょう。…そんな思いも込められた色鮮やかなクロマーです。
そのクロマーが昨日バリへ到着しました!
おおおっ!
出来栄えは、相当なものです。
新しい感覚の仕事です。写真はちょっとあまり具合がよくないですけど(いつもながら恐縮です)実物はとってもパワフル。
夏実さん、そしてカンボジアの高木さん、本当にありがとうございました!
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実は今年11月に開催予定のtoko manis specialでご参加いただく予定です。マニス・ミーツ・プエンテさん。アジアX南米コラボです。
このちっちゃい糸巻は、その時にお目見えする予定のオリジナルニットの色見本なのです。
かわいいでしょ?
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ほかにも、コラボいろいろあります。
6月の作品展ではバリ在住のアーティスト、YONOSANのペインティング作品が登場しますよ。
仕上がり次第、またご紹介します!