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2010年2月23日 (火)

チェックとクロッシェ

先日の作品展はあいにくのお天気(雪!)の日が多かったにも関わらず、電車を乗り継ぎ遠方よりの皆さまを含めたくさんの方にお集まりいただいたそうで大変ありがとうございました。1月はtoko special、そして今月はY三越で、お忙しい中両方来ていただいたたくさんの皆さま、たまたまY三越だけ寄ってくださった皆さま。どちら様にも感謝しております。

何しろ雨が定番のマニス展。雪っていうのもあったのだ、そういえば。しかしさすがに私がお立会いしているときに雪だったことはかつてなく、想像がつかない。

春だからちょっとくらい気が早くてもいいよね、そうだ、そうだ、と、内輪。でもコットンオーガンジーにぼやっとしたリバティは、雪の中じゃさぞかし寒々しかったことだろう。ところがけろちゃんからの報告では「いえいえ、マニスのお客様はお暑いので問題ないです」。……常日頃から、エネルギー値の高い方ばかり、というのがマニスのお客様に共通している点と私は思っています。

“コットンオーガンジーのぼやっとリバティ”は近日中にお買い物ページに登場します。

さて、そうはいいつつ、3月だって作品展あるんです。わーい。

ぼやっとうっすら系で続行中の春中盤の服たちは「コタコタ」。いろいろチェックを集めているところ。Photo

上の写真は1月下旬に届いたクローマーの反物です。

カンボジアで万能布として手ぬぐいのように使われているクローマーを、服地として巾広に織ってもらったもの。ただそれだけだったら「そういうのあるの知ってるよ」なのだけど、この複雑で明るすぎず暗すぎない微妙な配色は、クロマニヨンの中村さんによるもの。何といっても大層おしゃれなのです。

昨年よりスタートした糸選びから格子のパターン。メールやり取りはじめ何度もお目にかかりながら丁寧にすすめてきた織物づくりです。中村さんは出来上がりのイメージがあまりピンと来ていない私の「ま、適当に」などというのに流されず、慎重に企画を進めてくださいました。

試作をすると、なるほど。思っていたのと違って縦の色が強く縞が目立ちました。そこで配色はそのままに格子のピッチを3種類で織っていただくことに。

2月も終わりに近づき、この味わい深いおしゃれなチェックはもうほとんど縫いあがるところです。

次の写真はkunciのかよこさんと一緒に進めているリネンの織り糸をつかってクロッシェレースのエジング。織り糸は、今回使っている布帛のリネンを織っていただいている生地屋さんから分けていただいているもので先日の作品展でもちっちゃく使いました。

現在この糸でショールなどの大きいものを製作中。Photo_2

エジングの編み方はいろんな種類があって、どれで何をつくるか迷います。リネンは重さがあって膨らみがないからゆるいつなぎ目が多いモティフは駄目なのだ。写真の試作のものはつなげていくとということでデコボコしてくるので却下。

1本のかぎばりだけでいろーんな模様を編む事が出来るクロッシェ。かよこさんのスタッフたちはとても器用に丁寧に編んでくれるので、本当にとてもいいものができています。

明日DMの写真を撮ります。

さて、最後の写真は先日のデンパサールの夕日。Photo_3

このところ降ったり晴れたりだから、空の色や雲の模様がおもしろい。住んでいるとなかなか見つけられなくなる「異国情緒」。ね、旅先っぽいでしょ?

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2010年2月10日 (水)

まめしんぶん 10春

薄らぼんやり…、なハガキが、お手元に届いていますか?

今回は珍しくもパリでシノワなキブンです。そういうキブンでいたって出来栄えはやっぱりマニス風。思っていたほどパリでもシノワでもなかったりした。ああ、だって、フロムバリですから。

しかし、いい布に恵まれまた新しい何かがつくれた感じがしています。

布をいろいろ見ていた12月、なぜかテーマとは別の流れで「手芸やさん」が大きく関係。それでか手芸屋っぽさがいろいろ。意味として、「手芸やさんで買える材料が多い、手芸やさんを見ながら思い出した何か、手芸やさんに売っていたなつかしの布が偶然復刻」などなど。

春の服、ご紹介します。

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リバティ・プリントPhoto_10

手芸店の定番、花柄プリント生地のブランド「リバティ」を買いました。ちゃんと見てみると、昔お弁当袋でつかったような懐かしいリバティもあれば、新作&アーティスティックもあり、子供向けの人物や動物もいろいろ。これで服をつくろうとは今まで思わなかったけれど、上海シャツなら? 

薄手の生成のシャンブレーを裏につかって前とおんなじデザインで、前とは違う薄らぼんやり系。

各1枚です。

下はプル。昭和40年代を思い出す懐かし系チョイス。Photo_12

水色の花の素朴な線やお花びっしりファンタジックな趣味はその頃の私たちの憧れだったかも。

服にするとぐっと引き立つものがあって、さすが。

各1~2枚です。

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ワーク・リネン

昨年からスタートした「ナチュラルウォッシュリネン」のシリーズ。今回はつやを消したようなマットなタイプ「フラットクロス」と「オックスフォード」の2タイプ。Photo_11

フラットの方はシャツにも使えそうな薄手。

オックスは厚手。昔クロスステッチのクッションカバーが流行った頃に、手芸やさんに並んでいたあの生地を、染めずに織って洗ったもの。

どちらも面白い、新しいリネンです。

右のガウチョパンツは前者、薄手系。ちびぽけパンツのパターンにちょっとマイナーチェンジを加えたもの。後ろの縛り紐はリネンの手編み用糸でかぎばり編みしたものを。

下のロング丈は今回新しくつくってみたシャツ風クルタ。Photo_13

衿まわりと前端に手で編めるチェーン(普通は裏地をゆるく留めたりするときにつくります)をつなげたトリミングワークを。この服、古着のリネンの寝巻きがヒント。

生地をつくってくださった生地やさんに「織糸」を分けていただいて、それで編みました。

麻の「織糸」は、その他いろいろ活躍中で3月には本格的なクロッシェレースのニットも届きます。……の予定です。

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手芸用のリネンでPhoto_14

厚手の「オックスフォード」の方は、重さと織り目の甘さからかなりマニヤック。普通はインテリア用にしか使わないかも。縫い代が重なると重さがさらに出るので断ち切りの仕立てです。

右のショート丈の上着はアニエスBのバランス。

前の留めは足袋のこはぜを使いました。

ステッチのでこぼこ(目が粗くまっすぐに縫えないため)は自然にまかせ、古着のようなちょっと不思議な服ができました。

これ、今回のおすすめ“その1”です。Photo_15

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こはぜ・その他

こはぜは留めだけではなく「飾り」にも。

定番ブラックデニムにジャラジャラとつけます。ブラックでメタルですから、それなりにヘビー(?)。着方はもう、皆さまにお任せいたします。髪型も……。

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女の子の服Photo_16

「ちいさなものがぞろぞろ並んだ」テーマもあり、つくっているうちに自然と子供服をお揃いでつくりたくなった。とくにフランスの昔のプリント地にあった「踊るインディアン」模様や「一方向に並ぶヒツジ(犬かも?という声あり)」は。

インディアンの方は生地も配色も同じで親子でお揃いになります。

写真のヒツジは大人ものは生成色のシャンブレーでブラウスです。子供は重ね着できるワンピをリネン地で。私事ですが、女の子がいたらなぁ~、と、憧れながらつくりました。

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元気な色のパートもあります

たまちゃんシリーズ、今年はチェックでスタートです。

たまちゃんと同じバティックの方法で、ストライプの版を縦横に使ってチェックのように見える柄を。本当のチェックよりもずっとメリハリが効いていると思います。

ピンク、おすすめ。

グリーンもいい色に上がっています。

もうひとつ、スカートが好きな方におすすめは同じ形のリネンのコンビ。Photo_18

このスカートは一旦制作を中止していた「レイヤースカート」のショート丈。

コンビの方はヘムにクロッシェモティーフが「ぞろぞろ」、ウエストはリバティ。

これがきょうのEMSに最後に乗りました。間に合いますように!

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2010年2月 8日 (月)

木を植えたり、子犬が生まれたり

今週金曜日から作品展です。

きょう、最後の服を日本に送ったのですが、間に合うのかなー。

バリ部は今、産休に入る人が多く人手不足気味。今月は二人がその産休から戻ってくる予定だったのだけど、あららっ、二人とも来ない。一人はキャンセル、一人は3月からということに。それで、みんなでちょっと頑張って、その埋め合わせを。予定通りの内容をぎりぎり今日発送しました~!

さて、そんな訳でちょっと忙しかった2週間ですが、その間のつれづれ出来事。

1月某日Photo

アスタリスクのゆうこさんのおうちへ。

美雨ちゃんも1歳になりました。お気に入りのもの(何やら紐飾りのようなもの)を見せてくれたり、一緒につまらんジョウダンに笑ってくれたり、とても親切。

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1月31日

「バリの森を考える会」の木を植える会がふたたび。今回はバトゥール湖の東側、トゥルニャンという村の周辺です。トゥルニャン、というところは意外と有名。ちっちゃなPhoto_2村なんだけど、ここはバリのアニミズム(ヒンドゥ化しないで昔からの風習を保っている)、バリアガの村として観光客が結構多い。なぜなら、大分前に歩き方にちょっとミステリアスで興味をそそられるコラムが載ったから(今でも載っているのかな?)。

右の写真はトゥルニャンの方から見たキンタマーニです。案外美しい風景、知りませんでした。

バリにありながら、湖をボートで渡っていかなくてはならない秘境のようなところ。風葬といって、遺体を埋葬せず放置する風習。Photo_4

…好奇心いっぱいの観光客でもない私は、これまで行ったことなかったのです。正しく言えば、「好奇心でいっぱいだった頃に行きそびれた」かな。

そうしたら、今ではちゃんと道もあって車で直接入れちゃう。観光のピークも去って、今では村の人たちのほとんどは農業をしているそう。

しかし、なぜ木を植える場所がトゥルニャン? 遠目からは青々とした山に囲まれている。ところが、実際に近くへ行ってみると山にはほとんど木が無いことに気づきます。石灰質で傾斜の激しいカルデラの外輪なので、一度木がなくなると(昔から木は無かっPhoto_3た、ともいわれているが)地すべりして木は育たなくなる、……のでしょうか?

開会式。

200人もの人が集まったそうで、1000本の苗木もあっという間に植えられました。

ともかく、植えます。育ちますように。

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2月某日Photo_6

朝食は割合ミドルイースト派のわたし。

いつものフムスに今回は赤タマネギを刻んで入れてみた。これとコリアンダーの刻んだのを一緒に 食べたら、びっくりおいしい。

これとトマトのオリーブ油づけを一緒に。

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2月某日Photo_7

クタ在住のデザイナー、吉田はつみさんとそのマネージャーの清水さん(茅ヶ崎在住)、と、その作家&飲み系お仲間である川添日記さんと微さんがお揃いでバリスタジオを見にいらっしゃる。何だか、勢ぞろい!って感じです。何が揃ったんだ? バリでものづくりしている女たち? 皆さん、大層人気でご活躍の方ばかり。それでか迫力。いえ、ゴージャス。

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2月某日

犬のパクちゃんが産んだ3匹の子犬たち、予防注射を受ける。あと2週間後にもう一回注射して、その後どなたかに差し上げます。Photo_8

今回の3匹はすっごくお茶目。それぞれにしっかり個性をもち、頭を働かせいろんないたずらを考える。きょうはハンガーラックをずるずる動かした。小さいものの力って本当にすごいんだよなぁ。それによって大きな我々が振り回されるんだから。

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2010年2月 3日 (水)

たまにはイベント

東京は雪、と聞いて「いいなぁ!!」と叫ぶ息子。先日、7歳になりました。

2年前、5歳のバースデーの時は、ここバリスタジオのお披露目(竣工後1年たったので)を兼ねてパーティーをやりました。バリ人スタッフの家族を呼び、近所の人たちを呼び、私たちの直接の友達や日本語補習校のお友達。トータル100人超、ほとんど成り行き任せで何のお構いも出来なかったのをいたく反省し、今回2年ぶりのパーティーはスタッフ&その家族と主人の親戚の子供たち限定。

それでも、40人。……

誕生日にプレゼント、というのはもういらないなと思ったので子供に提案すると、彼は少し考えて、「パーティーの方がいい」って言ってくれた。誕生日というのは、まぁ口実なんです。どっちかというとスタッフの骨休めが目的。このところず~っと残業続きの毎日なので、たまにみんなでワイワイ気分転換したいなと。

今回は全員バリ人なので準備も一通りでラクでした。

入って来た人にスナックとパックティーを。パーティー風の飾りつけちょろちょろ、お土産を兼ねてゲームの賞品、ナシコタ。これでオッケー。Photo

前日はゲームの賞品をラッピング。家にあったいらないものが中心だったりして、アタリハズレの大きいことよ。ちなみに1等は金一封。

さて。5時からスタート、の予定で10分前にすっかり準備が整いヨユウの今回(2年前はねー、段取りがうまくいかなくてお客様を大分お待たせしたんです…)。ところが、5時をまわっても誰も来ないBsd_2

あ、そーか。バリ人だもんね。

またひとつコツを覚えた。

ゲームはスタッフの部「体操ゲーム」。子供の部「椅子取りゲーム」。男性スタッフとスタッフの旦那さんの部「パン食い競争」。

体操ゲームは、先日VILLA BINTANGの年越しパーティーの時に教えてもらったもの。右手は上→下→上→下→上→下(1,2,1,2,1,2)で動かす。左は上→横→下→Bsd_3上→横→下(1,2,3,1,2,3)で動かす。これを左右同時に1,2,3,4,5,6で一順。何度かやっていくうち間違えずに最後まで残ったひとが勝ちです。

ちなみにわたしは最初に間違えた。

椅子取りはフツウに椅子取り。ごく簡単なんだけど、盛り上がるゲーム。最後に残ったのは女の子ふたり。

しかし、いちばんの笑いはやっぱパン食い

バーは生地を巻き取るための芯(ちなみに下水用のパイプを切ったものをBsd_4使っている)。左右で持って揺らすから、全然噛み付けない。面白かったねー。白熱しちゃって。優勝はショップスタッフのアグン。

ケーキを切って、ナシコタ(お食事)はサヌールまで走って買ってきてもらった“KFC”のフライドチキンセット。バリの人だったらこれがいちばん喜ぶと思って。はい、そしたら人数分のはずがなぜか足りませんでしたね、ナシコタ。

最後は打ち上げ花火。どどーん、と。

夜はゆっくり。これ正解。きれいに片付けも済んでおばーちゃんに電話、など。Bsd_5

そしたら、キッチンの開口部から何かがブーンと飛んできた。何と、クワガタ! これまであっくんの家では時々見つかっていたが、うちにクワちゃんが飛んできたなんて、これは夢かとさえ思う。プレゼントはいらないよ、とかっこよく言った息子は、神様からすごいバースデープレゼントをもらった。

なんだろう、この幸運は。

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