« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月22日 (火)

バーンロムサイと忘年会

日曜日はSORAのたみさん&じゅうべえさんと一緒にお出かけ。

まずは六本木AXISで開催中のバーロムサイ展へ。Photo

今回初めてバーンロムサイのプロダクツを拝見しましたが、服も雑貨もとてもセンスがよくて値段も手ごろでびっくりです。スタッフの方に伺うとタイに拠点を持ち、現地スタッフとともにつくられているそうです。その点ではマニスと一緒。でも違うのは、その目的が売上をタイの子供たちの為に生かすという点です。NPOのような活動です。

しかし、ともあれステキなのは商品たちがみんな日本でおしゃれに使えそうなものばかりということ。中でも「米袋をリサイクルしたシューズバッグほか」のシリーズは一見キッチュながら中にちゃんと裏地が縫いこまれていてとても丁寧なつくり。米袋の裁断の仕方によって1点ずついろんな仕上がりというのもおもしろい。買いました!2個!もっと欲しかった!

ほか、リス族のパンツの形をそのままにつくったキッチュなサルエル風パンツやら、お弁当箱やら、空き缶を使ったトゥクトゥクの玩具やら。欲しくなるものがいっぱいで困りましたー。Photo_2

AXISにて26日まで開催中のようです。おすすめです!

後。

AXIS近くの新北海苑へ流れます。

おやつはここの蒸餃子。上海風の厚い皮のぷりぷりした蒸餃子は、本当においしい。何個でも食べれちゃう。もう何度来たことか。寒い季節のお気に入りなのです。

それから南北線に乗って武蔵小山へ。SUNUIさんのアトリエでにて開催の「すぬ市」へ。

AXISで会った人に聞いたら「オープンの時間はすごい人出だった」そう。1日だけだから。そうかー、来る順番というのもあったよね、と思いつつ初めて降り立つ武蔵小山。しかし、寄り道派の我々がまず吸い寄せられたのは駅前でした。立ち食いの焼き鳥屋さん。たい焼きにたこ焼き、餃子屋、と、とてもただでは通り過ぎれないような魅惑的なお店が並んでいる。

そんなわけで、すぬ市拝見後は駅前エリアへ直逆行(すぬ市の体験記は日本部ブログで紹介されると思いますのでそちらをご覧ください)したのです。何だかゲンキンな我々。ちなみにすぬ市に一番はまったのは先輩たみさん。よくぞ見つけた掘り出し物、いっぱいお買い上げ。めくらの私はそのお店のかわいさにただ感動。元美容院だったという外側が洋風の2階建て。写Photo_4真がピンボケだったので載せられずにごめんなさい。今日はもー、優先順位めちゃくちゃ。

で、ギョーザの次にいきなり焼き鳥なわけです。

どちらもハッスルしてるじゅうべいさま。写真撮ってる私もハッスル中。寒波の風にビュービュー吹かれつつ、ビール片手に目の前でジュージュー焼かれる焼き鳥にぱくつきます。

一時帰国者にとっては、この寒さ、しびれるなー。

・・・・・・・・・・・・・・・

昨日、月曜。Photo_5

仕事の後にマニス事務所キッチンにて忘年会。

今回はほとんど頂き物という贅沢さ。シャンパンに鹿肉コンビーフ、豚すね生ハム、いちじくとはちみつを練ったの、オリーブ、ドライトマトのオリーブ油漬け、スモークサーモンなどなど。そして中央にM様よりいただいたクリスマスリースを飾らせていただいて。

これだけたくさん頂き物に恵まれるという幸せ。お心遣いをいただいた皆様本当にありがとうございました。とともに、今年も一年マニス一同皆元気に過ごせたこと、本当に感謝です。Photo_6

余興演奏はけろちゃん。東急ハンズで子供が仕入れたかわいい楽器「おたまトーン」で。……おたまちゃんについては写真がうまく撮れなかった関係でまた後日ご報告したいと思いますが、超胸キュンなんです。

・・・・・・・・・・・・・・・・

今日を入れてあと3日の日本です。皆様今回もお世話になりました。寒くて楽しい滞在。ありがとうございました。

| | コメント (0)

2009年12月21日 (月)

上野方面

先週金曜日。

午後から上野と神田へ。

上野は子供がはまっている国立科学博物館です。というか、そのミュージアムショップがお目当て。クリスマスプレゼントに三葉虫の化石が欲しいんです。でも入場料は払うのだから展示も見ようよー、と促してまずは特別展の「深海探査と微生物の世界」のコーナーへ。

光がほとんど届かない水深2000m以上の海の底にいる生物のかたちは、海底の底をどれだけ深く掘れるかという技術の発展とともに次第に明らかに。展示は、その微生物の顕微鏡写真です。Photo

その形の不思議なこと! 特に美しいのは1億4000万年前頃に生息していたらしい微生物の化石。

この並べ方もアートだけど、たくさんのキャラクター性がつよいデザインがひしめいていて、ひとつひとつがある種の完璧さを持つ形状。これは一体なんだろう? しかもこれ、化石です、海底の泥から出てきた。

私はこういうなぜだかわからないけど完璧さを持ち、同じ種族でありながらそれぞれが別々のキャラクターを持つ生き物の多くは地球でうまれたのではなく、隕石の衝突などで他の惑星からやってきて地球に繁殖した存在なんじゃないかと密かに思っている。地球で生まれた種族のはもっと似通っている。かたちに何がしかの共通点を持っているような気がする。……門外漢の持論空論。

科博はほかにもおもしろい展示がいっぱいで、また行きたいです。子供よか自分がすっかり気に入ってしまった!

その後上野の森美術館で開催中のチベット展へ。展示品は少なかったけど標高4000mのチベットでインドからたくさんの影響を受けながら宗教アートが開花した有様が面白かったです。それと、出口にあった物販コーナーがすごかった。買う人が少なさそうなのがお気の毒だけど、ラサのみやげ物屋へいったキブンになれるのかも(行ったことなPhoto_2いから分からないけど)。

そして流れてアメ横です。年末色が加わって品揃えも人出も楽しい、楽しい。

安いです。

うまそうです。

でも、相当迷った挙句、何も買いませんでした。今買っても持って行けないからなー。憧れのお正月用品たちがたくさん。Photo_3

神田へ至ったのは暗くなってからでした。けろちゃんから「すごくよかった」と聞いて、小出由紀子事務所というところで開催中の澄敬一さん作品展の最終日に駆けつける。

けろちゃんからラトルズ刊の澄本も借り受け、予習していったのでお目当ても決まっていました。

「鳩時計」。でも、そうですよね。最終日だし。すでに赤丸シールが値段の上に張られていた。

鳩時計なんだけど時計がないの。だから、小さい箱からいつか忘れた頃に突然ハトだけがコンニチワする仕掛け。デザインもアイディアもパーフェクト。こういうものって意図的にはなかなか作れませんきっと。天から降りてきたのだろうか。実物を見せていただけただけでもシアワセでした。

写真は会場のビルの入り口です。中も洋館風エレベーター前にフロントデスクがあって係の方に伺うと、この建物は70年くらい前の三越の時代のものではないかとのこと。概観や中のデザインはそのままにきれいにリフォームされていて、とても神田と思えない。どっちかというとニューヨークみたい。いいPhoto_5なー。おしゃれだなー。

……ぶつぶつ言いながら、帰り道。おそばでも食べようかー。寒いしー。おいしそうで安そうな魅力的なお店がいっぱいの神田。

ちょうどそこに立ち食いそばやさん。

子供の背丈じゃ無理かしら。

なんて風にもじもじしていたらお店のおじさんが揚げ油のカンを踏み台にしPhoto_4てくれた。これでいってみようか。

天ぷらどれでも1個のっけて350円ということらしいど、ずらっとおいしそうに並んだ天ぷらは1個じゃ気が済まず2個ずつで頼む。

そんなに食べれるの?って聞かれたけど、確かに。見た目よりもすごいボリューム。しかし寒さの中、胃袋は元気。さらっと完食。手前のどんぶりは春菊天とゲソ天。

その後元気に有楽町を一回りして帰りました。

いよいよ寒い東京が、南暮らしの我々には新しい。

| | コメント (1)

2009年12月20日 (日)

黒磯へ

今回の作品展では本当にたくさんの皆様にお越しいただきましてありがとうございました。Photo_3

会場写真も内容も何にもお伝えしないまま、すっかり失礼したまま1週間もたってしまいました。スミマセン!

今回は代官山の古い木造のギャラリーに会場が移り、キブンも新たに、の作品展でした。

写真はマニスのお客さまでもあり今年KOMANEKAで書道のイベントを企画されたことからすっかり仲良ししていただいているKさんです。

1月に渋谷東急本店で古布による服のファッションショーがあり、モデルさんとして参加されるんだそう。当日着る服のデザイン画を見せてくださいました。私は残念ながら見に行けないけれど、きっとステキなショーになることでしょう。

・・・・・・・・・

湘南新宿ライナーで新宿から1時間くらいのところにある古河という駅に用があって、作品展後の先週、出かけてきました。Photo

北関東には最近になって何かと縁があるみたい。夏は鬼怒川から尾瀬へ結ばれている野岩鉄道に乗って三依地区へ。今回は宇都宮から先、黒磯までの日帰りでした。 以下写真は、このところほとんど子供とふたりで動いているため子供がたくさん登場してしまいますが悪しからずご了承ください。

古河というところは群馬県と栃木県との県境に近い茨城県側にあって、大宮と宇都宮の真ん中辺り。ちょうど何にもないような地方都市。しかし関東平野は広いですね。どこまで行っても田んぼや畑の大陸のような景色。 (写真は宇都宮から先の景色です)

駅に降り立つと、マツキヨとコージーコーナーぽつねんとあるばかり。ほか、何件かの喫茶店と飲食店。ビルとか商店街とか、都心では当たり前の密集感がない。そして人がほとんどいない。

子供のころから人がいっぱいのバスや電車、住宅地しか日本の暮らしを知らないから、今の日本は駅前には何もないんだなぁとつくづく。 Photo_4

用事が済んで、昼ごはん。さて、何食べよう? 子供はパスタがいい、と譲らないし、私は久しぶりにどかんとしっかり食べたいキブンだったので、その両方があるとおぼしきお店に入る。店内は昭和がまるっとそのままの喫茶店風。入ってびっくり。その上、外はさびしい駅前なのに、店内は混んでいる。満席? 出てきたランチは袋を開けてレンジでチンではなく、ちゃんと材料からつくっている。何にもなかったけど、嬉しかった。おいしかった。満足の古河。

そのまま宇都宮まで乗って、東北本線の黒磯まで行く。新しくできたタミゼがステキそうだったので、どうせ遠出だし沿線だし行っちゃおうって。

そしたら、その先の遠いこと!

知らなかったな~。実際の距離。降りたらもう、東北弁だし。家に戻ってから地図で見たら、黒磯は長ーい栃木県をひたすら北上し、ほとんど福島県に近かったんです。そうと分かっていたら、行かなかったかもな遠出。……Photo_7

黒磯のタミゼ。

恵比寿のお店とは全然違ってモノがとても少ない。吉田さんのいう「一風変わった観光案内所」という意味がやっと飲み込める。売り物を並べているのではないのです。不変の空間、時間の止まった場所。何も生きたものはおいてないのに、温かみがあって包まれている感じがすごくする。パリのブルーカラーが出入りする詰所みたいな。たしかに元タクシー会社の事務所。

蚤の市の古いものをおしゃれに置くお店はほかにもあるけれど、タミゼはやはり違うのだなぁ。誰のお店とも。おしゃれとか言うのと違う。ものをたくさん集めて売るのと違う。テオリーかしら。日本人はやっぱりすごく美意識が高いのだ。そしてそのうち、この無垢さが本流になる気がする。

岩立さんから教わった人間が好きで心地よいと感じるある種のDNA(紀元前から今も変わらず同じ方法で同じ柄の布が存在するのは人間が潜在的に「コレが好きだ」と感じる共通の理念、DNAかもしれない、というお話)のようなものがここにもあるような気がしました。

話が長くなりました。

ほかに黒磯には有名なカフェPhoto_6 があるそうだったけれども、そこへは行きそびれ、タミゼ観光案内所にあった観光案内に載っていた肉屋さん「金澤」へ行ってみる。

見かけは普通の肉屋さんだけど、那須高原の豚肉と和牛の専門店。お土産やら自家用やら、たくさん買い込む。自家用はこの骨付きソーセージ。野菜と塩とオリーブオイルとガーリックだけで煮たら、ぷりぷりしてとてもおいしかった。これをうち用に選んだ理由は、スペアリブのようなこのしっかり硬い豚の肋骨(?)が好物のバリ育ちがいるから。骨っておいしいのかな。私の知らない世界。

先週本格的に寒くなる前の黒磯でした。でもしみじみと寒かった。

 

| | コメント (0)

2009年12月15日 (火)

12月の東京にて

今年最後の作品展が終了いたしました。

今回もいろいろな方面から(うんと遠くからお越しいただいたお客さまを含め)本当にありがとうございました。

昨日(13日)、ラオスから帰国中の谷さんに会いました。谷さんは今育ち盛りのラオスの人&布を前に第2プロジェクトに苦戦中のようです。いろいろ世智辛いものもあるけれど、視点は定まっておられます。バリのような呑気な場所で比較にはなりませんけれど、マニスもがんばろう!と思いました。はい。ますます持って頑張れそうな気がいたします。谷さん、ありがとうございました。

今日はマニスの会計指導全般をお願いしているT先生とお目にかかりました。T先生は四角いお仕事をされていながらすごくマニスを理解してくださっているのです。マニスのようなちっぽけででこぼこなものを。多種多様な大企業のコンサルもされながら、マニスのようなインディーズも応援していただいています。来年はその四角くまあるいコラボから、ある種の発展を計画中。いよいよ、嬉しい。法人化です。

明日は黒磯へ行きます。タミゼです。

| | コメント (0)

2009年12月 5日 (土)

まめしんぶん09冬ー2

来週からの作品展の服たちのご紹介、昨日からの続きです。Photo_3

≪西ベンガルのクロゼット≫

夏には毎年お世話になる西ベンガル産の布地たち。主にごく薄コットンのサリーをつかっていますが、今回はその他の西ベンガルものです。

上の写真はカンタワーク。カンタは刺し子のような全面刺しゅうが基本。このライフツリーもタッサーシルクに刺しゅうだけで描かれています。1枚のショールが連続した一服の絵のように見えるPhoto_4ため裁断せずに四角いまま縁取りに綺麗な色を。インテリアにもいいと思いますが、やはりタッサーシルクの軽やかさが個性。巻いたり羽織ったりして、ぜひ身につけて歩いていただきたいなと思います。

下の写真は西ベンガルの縫い取り織。ごく薄コットンに金糸(ラメ糸)を刺しゅうのように織り込む技法。やはりサリーなので部分によって柄のパターンが異なります。コットンは糊でハリを出していると思われるので洗わずにつかっています。

インドローブと呼んでいるAラインのローブ、なかなかいい雰囲気で仕上がりました。2点のみ。

≪フラワープリントのクロゼット≫ Bt

町の生地屋さんに売られている系。

色も配色も不揃いで悩ましい。おそらく手作業のスクリーンプリント、あちこち版ズレしてて、きちんとしてないところに何だかほっとしたりりする。ブロックプリントの名残かどこか木版調のお花たちがいい感じなのです。

写真のお花さんはリネンの服との相性ハナマル、布の上で元気いっぱい咲いています。

≪ヤクウールのクロゼット≫Jkt_2

ヒマーチャルプラデーシュ州のホームスパンのヤクウールも入荷しました。ヒマーチャル州(実際にはウットランチャル州)のものは昨年チベッタンウールのインディゴ染の杉綾やツイードを使いましたが、ヤクウールもなかなか素晴らしい。

本物のヤクの毛って実はほとんど流通していないそうです。理由は標高6000mのヒマラヤの高地だけに住むヤクはとても希少だから、とのこと。厳しい自然条件の中で育つ動物の毛なので、とても暖かいといわれています。

ヤク織物の多くは手織で、縦糸はウール、横糸がホームスパンヤクです。 1ptop

上のジャケットはイカット風に色が変わっている糸をランダムに織り込んだもの。シマシマの入り方がヴィンテージっぽくて面白い。同じ生地でショートパンツもつくりましたがシマシマボトムの方は11月にsold outのようです。

下のトップスは1パーツでできている平行四辺形でストールのようなかたちの服。メンズ用の大判ショール1枚からちょうど2着取れました。それこそはめ込みパズルのようにぴったし。袖のみウールの天竺です。6枚中2枚が横糸ヤク100%の豪華版です。

以上、今回のレコメンドでした。

もちろん、本当はもっといろいろあります。

是非直接見ていただきたいので、さわりはここまで~。

≪番外編≫Photo_5

アグンおばちゃんがベッド大の大判クロスと格闘中。これは色々な呼び方があるようだけど私は個人的に「ウエルカムクロス」と呼んでいるもの。西ベンガルなどで各家庭の入り口に吉祥の意味を込めて掛けられていたタピスリーです。今でもその習慣があるのかどうか、

ともあれ、アンティーク商人から譲り受けたこのウェルカムクロスは、古いものを壊して綺麗に残っている部分だけをパッチワーク状につないである。ベッド大のものやらバスタオル大のものやら、使いやすく飾り易いものにリメイクされているというわけです。Photo_6

しかし、そのツギハギ作業が雑。それでマニス手縫い部がこうしてつなぎ目を補修したり刺しゅうの壊れたところをカバーしたりと手を加えています。

色といい模様といい、見ているだけでハッピーなクロスはこれはもう裁断などまったく……。四角いままの典型です。

・・・・・・・・・・・・・・・

明日、これらの服たちを背負って(?)出発しますよー。

| | コメント (0)

2009年12月 4日 (金)

まめしんぶん09冬ー1

今年最後のマニス作品展がいよいよ。

先月は雨のDEES HALLでしたが、今回はどうかな。今回も私、バリからとんで行きます。代官山のモンキーギャラリーでお待ちしています

さて恒例「まめしんぶん」ブログ版を久方ぶりにしたためます。

ちなみに「まめしんぶん」はもともと、本当にちっちゃな新聞みたいなものを印刷してつくっていましたがこのところブログですら掲載ギリギリということでご容赦下さい。……その分作品の服たちは出来たてのホヤホヤということなんですけれど。

今回は10月に行ったインドから入荷した素材を中心に、たんすに眠っていたインド布をクローズアップ。服のようなストールやら、布の状態から裁断しないで「四角いまま」のものやら幅広くフロムインドなのです(番外編もありますよ)。西ベンガルのカンタワーク、ヒマーチャルプラデーシュのウール系、ラジャスタンのブロックプリント、カディのブランケット、フツウのインドシルク、カシミールのホックワークなどなど。それぞれのカテゴリーでクロゼットを組みました。

≪パシュミナのクロゼット≫

最上級のパシュミナを買い付けました。標高4000mのカシミール地方に生息するパシュ山羊から採れる希少な獣毛をパシュミナと呼び、本来はほとんど手に入らないそうです。獣毛のなかでもっともやわらかいため、機械で織ったり紡いだり染めたりは不可手つむぎ、手織限定です。それで、もちろん服にはできず四角いまま参加です。大判ショールとしっかりしたマフラーがサイズ&柄ごとに各1点ずつ。見てみて触ってみてのお楽しみです。

Sk_5 ≪バグルーのブロックプリント≫

砂漠と隣接するラジャスタン州バグルー。

先だっての長編ブログ“インド”でご紹介した地域です。ラクダさんの写真のところです。

インディゴ染めが基本で、とても細かい柄を木版プリントしています。木版だからもちろん色ごとに違ったいくつかの版を組み合わせているのですが、それを狂いなくリズムもよくポンポン押していく様子はマサラムービーのダンスを思い出してしまう。……余談。Photo_7

ティアードスカート(上の写真)がやはりこの生地にぴったりのデザイン。ラジャスタンではこういう分量の多いスカートの裾に赤いトリミングを入れたりしているようです。

2番目の写真のトップは バグループリントを三角に切ってパッチワークしたもの。7種類の生地でパッチワークとボタンがいっぱい並んでますが、生地は濃い紺色のリネン、全体はトリコロール風の配色ですっきり仕上がりました。今夏マニスの旗をご存知の方、似ている!と思われるかもしれません。タマタマじゃなくたまたまです(意味不明?)。

Sk_2_23番目の写真はラジャスタンの天然染めブロックと薄いプレーンシルクを7種組み合わせたラップスカート。いちばん上のパーツはアノキミュージアムで残っていたランニングマテリアルを手に入れたもの。私は個人的にすごく好きな布。色といい仕上がりといい、すごく惹かれます。その他のパーツは主にバグルーのもの。デリーのエンポリウムで見つけた生地なども使ってブロックにこだわったマニヤックなスカートになりました。布好きの方におすすめです

≪カシミール・ホックワークのクロゼット≫

カシミアのショールにびっしり刺したチェーンステッチ。Jkt_3昔エスニック雑貨屋さんとかインド民芸品店のあちこちで見かけたことのあるものですが、これは鈎針のようなもので布に糸を引っかけながら図案を描くホックワーク(ホックステッチ)と呼ばれているものらしい。特徴は糸がグラデーションに染められていて陰影があること。

このホックを扱う商人がデリーのバザールに出店していて軒先に面白いジャケットを吊るしていた事から商談開始。

上のジャケットは結局全部ほどいて解体してマニスのパターンに裁ちなおしリメイク。それが左右で大きさが違っていたりするものだから全体にやや小さくなりました。Sk_3_2裏はホックの残糸があるのでバリシャンブレーを裏地にしてホールド。

下の写真はショールからつくったスカート。ショールは小さいのでふち飾り部分をセンターに使って接ぎ合わせました。

このクロゼットはDMの写真にある4枚のスカートと3枚のジャケットのみです。お早めにご覧下さい。

≪シンプルシルクのクロゼット≫

Bl_2いつもの薄手インドシルクはカディ・ヴァーヴァンの定番です(上の写真)。

カディ(手つむぎ)ではないと思いますがおそらく手織。今回はカラフルに4色揃います。

裾にたっぷり華やかに入れたフリルがポイントのシャツカラー。衿なしが多いマニスにやっと(?)フツウの衿が加わりましたよ。

下のチェックは3点限定の金魚スカート。

Sk_4_2デリーの日暮里みたいな繊維街にての掘り出し物。黒っぽいものが多くなる季節に重宝しそうなおしゃれなピンク。小さい服もつくりたかったが、生地が少ししかないので思い切ってこのパターンブックで好評だったマキシ丈のスカートに。 ご試着が楽しみです!

まめしんぶんは明日も続きます。

| | コメント (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »