まめしんぶん09冬ー1
今年最後のマニス作品展がいよいよ。
先月は雨のDEES HALLでしたが、今回はどうかな。今回も私、バリからとんで行きます。代官山のモンキーギャラリーでお待ちしています
さて恒例「まめしんぶん」ブログ版を久方ぶりにしたためます。
ちなみに「まめしんぶん」はもともと、本当にちっちゃな新聞みたいなものを印刷してつくっていましたがこのところブログですら掲載ギリギリということでご容赦下さい。……その分作品の服たちは出来たてのホヤホヤということなんですけれど。
今回は10月に行ったインドから入荷した素材を中心に、たんすに眠っていたインド布をクローズアップ。服のようなストールやら、布の状態から裁断しないで「四角いまま」のものやら幅広くフロムインドなのです(番外編もありますよ)。西ベンガルのカンタワーク、ヒマーチャルプラデーシュのウール系、ラジャスタンのブロックプリント、カディのブランケット、フツウのインドシルク、カシミールのホックワークなどなど。それぞれのカテゴリーでクロゼットを組みました。
≪パシュミナのクロゼット≫
最上級のパシュミナを買い付けました。標高4000mのカシミール地方に生息するパシュ山羊から採れる希少な獣毛をパシュミナと呼び、本来はほとんど手に入らないそうです。獣毛のなかでもっともやわらかいため、機械で織ったり紡いだり染めたりは不可手つむぎ、手織限定です。それで、もちろん服にはできず四角いまま参加です。大判ショールとしっかりしたマフラーがサイズ&柄ごとに各1点ずつ。見てみて触ってみてのお楽しみです。
砂漠と隣接するラジャスタン州バグルー。
先だっての長編ブログ“インド”でご紹介した地域です。ラクダさんの写真のところです。
インディゴ染めが基本で、とても細かい柄を木版プリントしています。木版だからもちろん色ごとに違ったいくつかの版を組み合わせているのですが、それを狂いなくリズムもよくポンポン押していく様子はマサラムービーのダンスを思い出してしまう。……余談。
ティアードスカート(上の写真)がやはりこの生地にぴったりのデザイン。ラジャスタンではこういう分量の多いスカートの裾に赤いトリミングを入れたりしているようです。
2番目の写真のトップは バグループリントを三角に切ってパッチワークしたもの。7種類の生地でパッチワークとボタンがいっぱい並んでますが、生地は濃い紺色のリネン、全体はトリコロール風の配色ですっきり仕上がりました。今夏マニスの旗をご存知の方、似ている!と思われるかもしれません。タマタマじゃなくたまたまです(意味不明?)。
3番目の写真はラジャスタンの天然染めブロックと薄いプレーンシルクを7種組み合わせたラップスカート。いちばん上のパーツはアノキミュージアムで残っていたランニングマテリアルを手に入れたもの。私は個人的にすごく好きな布。色といい仕上がりといい、すごく惹かれます。その他のパーツは主にバグルーのもの。デリーのエンポリウムで見つけた生地なども使ってブロックにこだわったマニヤックなスカートになりました。布好きの方におすすめです
≪カシミール・ホックワークのクロゼット≫
カシミアのショールにびっしり刺したチェーンステッチ。昔エスニック雑貨屋さんとかインド民芸品店のあちこちで見かけたことのあるものですが、これは鈎針のようなもので布に糸を引っかけながら図案を描くホックワーク(ホックステッチ)と呼ばれているものらしい。特徴は糸がグラデーションに染められていて陰影があること。
このホックを扱う商人がデリーのバザールに出店していて軒先に面白いジャケットを吊るしていた事から商談開始。
上のジャケットは結局全部ほどいて解体してマニスのパターンに裁ちなおしリメイク。それが左右で大きさが違っていたりするものだから全体にやや小さくなりました。裏はホックの残糸があるのでバリシャンブレーを裏地にしてホールド。
下の写真はショールからつくったスカート。ショールは小さいのでふち飾り部分をセンターに使って接ぎ合わせました。
このクロゼットはDMの写真にある4枚のスカートと3枚のジャケットのみです。お早めにご覧下さい。
≪シンプルシルクのクロゼット≫
いつもの薄手インドシルクはカディ・ヴァーヴァンの定番です(上の写真)。
カディ(手つむぎ)ではないと思いますがおそらく手織。今回はカラフルに4色揃います。
裾にたっぷり華やかに入れたフリルがポイントのシャツカラー。衿なしが多いマニスにやっと(?)フツウの衿が加わりましたよ。
下のチェックは3点限定の金魚スカート。
デリーの日暮里みたいな繊維街にての掘り出し物。黒っぽいものが多くなる季節に重宝しそうなおしゃれなピンク。小さい服もつくりたかったが、生地が少ししかないので思い切ってこのパターンブックで好評だったマキシ丈のスカートに。 ご試着が楽しみです!
まめしんぶんは明日も続きます。
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