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2009年11月21日 (土)

はまったもの

バリに戻って1週間です。

こちらは今週の雨でようやく雨期に入りました。そのまえは気温がすごく高いのにちっとも降らなかったので酷暑つづき。やっとすこおしラクになりました。

日曜日。

神楽坂で「ゆりなす」というテラピーをやっているさとこさんがバリへ来ている、というので早々からブッキング。私にとっては2度目のゆりなす。マッサージの新時代を感じるような、身体をめぐるエネルギーとスピリットに直接届くような、テラピー。実際にはマッサージ的施術が中心ですが、特徴としてはごくごく弱い揺れを体の奥に響かせることです。

さとこさん自身はすごくナチュラルでさっぱりとした方なのだけど、テラピーはすごく繊細で驚きます。やり方は違うけどハリ治療よりももっとデリケートな気がします。で、どこか悪い部分があるとその原因の奥の方まで届く。だから、今回はちょっとメンテが大変よ。どうも座る姿勢が曲がっていたようで腰にそのサインが出戻り。何回か受けてぴしっと整えるつもりです。しかし、センタリングの力はすごい。終わった後に自分が一筋の糸になったような気がするくらい、すっきり。これは瞑想状態に近いと思います。

はまったな~。

火曜日。 Photo_4

メンテ中にてこれがやはり頼りになります。

昨年から飲み始めているサプリ「ピュアシナジー」。皆さんはご存知ですか?

私はこれを開発して製造しているミッチェル・レイさんという方の本を読んで以来しっかりとはまり、以来ほぼ毎日飲み続けている。これのすごいところは「一度買った人のほぼ100%近くの人がまた買う」ということ。本当かどうか分りませんが、私だってお試し以来の皆勤賞。

何に効くかというと、飲み始めた人が「これが治るといいな」と思っていることがほぼ叶うらしい。私は昨年まで冷えがひどく漢方薬やお灸や色々やっていたのですが、少し良くなってもまた戻るという繰り返しだった。日本へ行くたび風邪を引き、バリへ戻るとまた寝込む繰り返し。だから「冷えが治りますように」と。そしたら、治ったんです。本当に。Photo_3魔法みたいに。難しいことさんざんやって治らなかったものが、サプリ毎日飲むだけで簡単に。

今度は「腰が治りますように」お願い中。

よしもとばななさんは「一番近い存在だったお酒を飲みたくなくなった」そう。このPR誌に書いてありました。

そして、何ていったもミッチェル・レイさんという人がすごい。

木曜日。

また停電。真っ暗で宿題も出来ない、ごはんもつくれない。そういう訳で、影武者へ行く。Photo_5

いつも噂ばかりで食べた事がなかった「マグロのさしみ」がその日はある! もー、嬉しかったナァ。おいしかったナァ。暑かった日の晩ご飯にひんやりしたマグロ。バリじゃなかなかおいしいのが食べれませんから。2皿いけそうでしたが、ひとりで欲張ってほかのお客さんが食べれないということにならないように我慢する。しかし、その後また食べたい願望がなんて強いのだろう。さすがに噂になるだけある影武者のマグロなんです。お見事!

金曜日。

DEES HALLの展示用にきくよさん&けろさんに描いていただいた幕絵。あれは、なぜランプだったのか。自分でもなぜか分らないが、前はあのデコラティブなデザインがどうしても好かなかったのに、急に「いい」と思い始めた。Photo_6

そして、昨年から実は本物探しをしていたのです。本モノというのはインドネシアがオランダ殖民時代だった頃、200年位前の王室のものがそれ。今出回っているのは鋳型をコピーして量産されているものです。

ま、本物は本当に高いし見つかりにくいですが、私のところにはコピーので十分。デンパサールの電気屋で。ついに買いましたよー。ランプ。大きいです。バリショップに来週取りつけます。

わくわくします。

土曜日のきょう。Photo_7

昨年クワガタおじさんで登場したあきらさんちへ。今回はあっくんの赤ちゃんが生まれたというのと、かっこいいクワガタを捕まえたからあげるよ、というのと、7匹買っていた犬のうち2匹が子供を産み、それが7匹ずつ産んだというので7×3で21匹の犬屋敷……を見に。

かつてはがら~んとした空家だったあっ君宅は今じゃ犬+人で総勢30人(匹)か?

あっくん、目指せ101匹!

サゴヤシの家具工房が、犬人口(?)が増えた関係で、お犬様の方が人間よりおエライようなことになっている。それにしたって、転がりまわる子犬ちゃんたちを見たらさー。もう、おじさんメロメロ。何でも全部オッケーよね。

ポレンのメスを後日うちの犬屋敷に頂ける事に。やったー! 犬屋敷同盟ばんざい。

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2009年11月14日 (土)

岩立さんのミュージアム

日付変わったので昨日13日(金)、朝日新聞にも掲載されました。

岩立さんのミュージアムへお邪魔しました。新聞掲載からのお問い合わせ電話がひっきりなしに鳴るなか、ミュージアムの中央にたたずむのは紀元前1500年前のプレインカのはぎれ。

すごいものを見せていただきました。Photo_2

岩立さんは若い頃、染織作家として活動されていたそうです。その頃に出会った布がこれ。3000年も前にインカにあった布は、つづれ織や絞り染めなど。今もつくられている染織とまったく同じなのです。岩立さんはその古いはぎれに出会ってから5年間、それがどんな繊維でどう織られ染められているのかを研究されるために没頭されたそうです。その後インドをはじめ世界中へ。生活のなかで使われ続けている布を探して数十年、コレクションを集められてきたそうです。

3000年も前の布が、仮に国立博物館にあったとしたら。それは確かにミュージアムピースで古くて珍しいもので。だけど、それを個人で所有しつつ独自の収集に人生をかけてこられたというそのものを見ると、何て迫力のあることでしょう。Photo

背景というものが、これほど説得力のあるものだったことも今までありませんでした。

布の好きな方には必見であることはもちろんですが、今大切なこと、今までもこれからも不変のものにこんな風に出会えることは本当に本当にありがたいことです。岩立さんにはもっともっと教えていただかなくてはならないことがたくさんありそうでワクワクします。

今日はお目にかかった折、こんなことを話してくださいました。

「今もつくられている布の手法が3000年も前にあったということ。それは人間にとって共通した“いいもの”だから変わらずに続いているんだと思うのよ。本当のものってこうして残って続いていくんです。だから新しいものをつくらなきゃ、という今のつくり手の気負いは実はこうした長いスパンで見てみるとあまり重要なことじゃないかもしれないと思う。本当の“いいもの”ってそんなに簡単に生まれるものじゃないんじゃない? 」

「私たち世代は今世界共通で不変の定番があるってことに気づいている世代かもしれない。い。プレインカにあった布とインドの今の布が同じ。文化が交流したという根拠のあるなしよりも、人間の中にある本質、根拠みたいなものなんじゃないかと思うの。」

本当はもっと魅力的な表現で語ってくださったと思うけど、私の解釈でこういう言葉になりました。人間のイマジネーションのDNAみたいなもの。布を通して、すごい発見をされている岩立さんです。

こんなお話を聞きながら、隣でご主人のジョージさんが全然関係ないことでジョークを飛ばしていたりする。うるさいなぁ、みたく岩立さんはあしらうけど、ジョージさん、うちの主人となんかかぶっててすごいです。ズレ方がそっくり。これ、やさしさ?

岩立フォークロアテキスタイルミュージアム。初回の展示は1月30日まで、期間中の木~土曜日のみのオープンです。自由が丘駅から徒歩2分。DEES HALLでもフライヤーを置いていただいていますよー。

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2009年11月12日 (木)

わかちゃん、社会参加、ヤクウール

雨です。

でも暖かくて嬉しい、11月です。

日曜日の朝、東京に着きました。

先は偶然日本からバリへ来た友人や知人が多く、それが皆口を揃えて「日本は木枯らしよー。気をつけて!」というものだから、とにかく持っている全部の冬服をかばんに詰めての帰国でした。ところが、あれ、幸いにしてあったかい。うわ、ラッキー!

今回は今週開催中のDEES HALLでのマニス展で設営&お立会いにて1週間だけ帰国中です。

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わかちゃん

こちらは先日のブログの続きです。Photo_2

イルカさんの後、お邪魔したわかちゃんのおうちです。わかちゃんは高知で「ワルン」というお店をされていましたが、結婚を機会にバリへ移転。現在はバティックをつかったバッグや小物を小さなミシンでお一人で縫っているそうです。わかちゃんに知り合ったのは昨年でしたか。高知のとあるバティック屋さんがバリへ買い付けにいらした時に紹介されたのがきっかけです。

シンガラジャという町は確かにビーチ沿いでイルカさんに会えるような観光地ではあるけれど、バリの都市部とはかなり離れているため比較的静か。都市部のVILLAが今や数千万円~1億円で売買されていても、シンガラジャ辺りはバリの昔ながらの時間が流れています。同じバリの中で何て差があることかと思いますが、私はわかちゃんたちのシンガラジャの方が断然好きです。Photo_3

結婚された後、ご主人の実家のあるこの土地におうちを建ててかれこれ7年だそうです。いろいろ聞いているうちに、どうやらバリへ拠点を移されたのも、年齢も、子供の歳もワタシとおんなじ。

私ももし今のスタッフたちに巡り合わなかったら、こんな風なミシンでコトコト縫いながら暮らしていたかも知れないなぁ。

わかちゃんの、時間といとなみがずうっと続いていきますように。

・・・・・・・・・・Photo

社会参加

クニンガンのお休みの翌週は「バリの森を考える会」の植林ボランティアへ参加。

マニスでは小さな社会参加(?)のひとつとして、昨年までの15年間はフォスタープランで途上国の子供の教育費支援に参加してきましたが、支援してきたエジプトの女の子が無事学校を終えて看護婦になったのをきっかけに今年からは木を植えるものに参加しようと思っていたのです。

今回の植林ボランティアはバリ北部にあるキンタマーニ山ふもとのカルデラ地帯。Photo_4

溶岩流の跡地がそのまま日照りに更られ砂漠化しつつあるとのことで、バリの水源を守るためにもここに木を植えるのはとても重要なのだそうです。

この運動を推進しているのは日本のNPOアジア植林友好協会というところで、国連環境計画植林キャンペーンの一環として行われているプロジェクト。

キンタマーニから見下ろすカルデラ地帯は素晴らしい見晴らしで有名だけど、実際そのくぼ地へ降りてみるとここがバリかと見まがう乾燥地帯でした。こんなところに木を植えて本当に育つのだろうか、という不安もありましたPhoto_5けれど、とにかく、こうしたプロジェクトあって私たちは自分の手で木を植えさせてもらえるんです。こんなに嬉しいことはありません。だって切るばかりで植えるなんて。一生のうちでそんなにできることではありませんから。

もしこれらの木々がちゃんと根付いて、この荒れた土地が本当に森として再生できるとしたら、本当に素晴らしいことです。こうした運動はこれからは企業イメージアップなどだけではなく、多くの人々の中にも根付いていけますように。

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ホームスパンのヤク

さて。

DEES HALLでの「寒い季節のマニス服」展。Photo_6

土器さん、昨日は到着したばかり(10月にインドで購入の生地、今回私がかばん便で持ってきた特急便)のヤクウールホームスパンのパンツでおでまし。

着ている方の感度が高いから、同じものは残1着。同じ形でカディバーヴァンで購入した千鳥チェックのベッドカバーリメイクもの、チェーンステッチ入りリネンなどが次々も次々と無くなる予想です。

インドからの新着はほかにもリコメンドがいろいろ。来週月曜日までです。是非ご覧下さい!

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2009年11月 4日 (水)

いるかさんたち

インドの話がいくらなんでも長すぎました。お読み下さった皆さま、お付き合いいただきましてありがとうございました。

さて、世の中もう11月。

でもブログはこれまたさかのぼってガルンガン休暇の10月中旬のお話です。

我が家族(たった3人なのですが!)が一緒に旅行するなんてとても珍しいことだから、そりゃもう、行く前から一騒ぎ。最初はコモド島へコモドオオトカゲを見に行くか、カリマンタンへオランウータンを見に行くか、で意見が分かれ、しかしどちらもあまりはっきりした情報がなく中断。予約なども面倒だし。その後「バリ島一周」案に。ミンピリゾートまで行きヌガラを回って戻る、というもの。しかし運転することになるパパがうんと言わないだろうな、と悩む。その上、ガルンガン前に降った大雨でいよいよ2階の屋根が駄目になり休暇の1日目は急遽屋根修理。結果、1泊2日でシンガラジャのイルカさんということに。ああ、何てウチらしい優柔不断さだろう。

知り合いのMさんからの情報によれば、シンガラジャのビーチでは10年前のガイドブックに出てるのと変わらず今でもドルフィンウォッチングができるそう。ネットで調べてみたらどなたかのブログにヒットして「マグロ漁かと思うくらい」見れたという。こちらはつい数日前の情報。

バリですと、こうしてちょこっとだけ調べたまま予約も何にもしないでぷらっと出かけられるのがいいのです。お散歩風ドライブ。ホテルもたくさんあるし、オフシーズンだからきっとどこも空いている。しかしマニスの場合休みがちょっとしかないのがねー。。。Photo

午前10時ごろ出発。さっそく雨。キンタマーニの観光レストランでお茶飲み、そのままいろは坂みたいなカーブを下って下って下りきったところがシンガラジャ。

まずはこの町の近くにある主人の母の親戚を訪ねます。ダドン(おばあちゃん)そっくりのダドンの姉がいきなりの訪問に喜ぶ喜ぶ。この家からはバリ人ながらジャカルタに移住したインテリ派やらお坊さんやらたくさんの才能が生まれているらしく、家族写真が居間中に。ちなみにダドンは9人兄弟よ。そしてその母は3人。その子供たちのそれぞれの子供は100人くらいか。そしたら中にはいろんな人がいますね確かに。Photo_2

さてその翌日早朝。

いよいよいるかさんを見に行く。出発は6時。その頃ちょうど日の出です。

ライフジャケットを着て、アウトリガーボートで。

誰かさんのブログ通り、浜辺中のた~くさんのボートが同じ時間に同じ沖へまっしぐらに目指す。Photo_3

このボートは乗っていて本当に安心感があるけど(日本のボートと比べて)、今回思ったのは、巾があるからたくさん群がるとぶつかる。ひっくり返ることはなさそうだけど。

しばらく沖を旋回するうち、イルカさんの群れが水面にシュン、シュンと現れるようになった。これをマグロ漁みたいだと思った誰かさんの気持ちが少し分かる。なぜなら、ボートの数があんまり多すぎて、追い込み漁みたいに確かに見える。

でも、まぐろじゃないよ。いるかだよ。Photo_4

素晴らしい泳ぎっぷりを見せる、いるかさんたち。ボートが群がると姿を消し、またどこかから「こっちだよー」と背中を見せる。ん? もぐらたたき? 「あっちだー」「こっちだー」とボートがぐるぐる。

どちらかというと、群がる我々観光客はイルカさんたちにもてあそばれているんじゃないだろうか。

こんなにお茶目なイルカさんに会えて、良かったのだ。今回のガルンガンは。

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そして何だかんだと時は過ぎ、あと数日で息子のピアノ発表会。それを見てから日本へ向かいます。今回はお一人様です。DEES HALLでもマニス展。ちょこっとだけお邪魔します。ますます時差ブログになってしまいそうで……、気をつけませんと。

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