インド3 バグルー
今回のガルンガンは雨もよう。そしたら、ガルンガンが終わった昨日からピーカン再び。今から泳ぎに行きたくなっちゃいます……。連休明けで身体も頭も戻らないバリ部です。
さて、インド報告その3はバグルーというブロックプリントのまち。
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ピンクシティから40キロ。きっとガタガタの土ぼこりの中を行くのだろうからお尻が痛くなっても覚悟、と思っておりました。そうしたら、ジャイプールから綺麗に舗装されたトールで一直線。1時間足らずで着いてしまったバグルー(まるで246……)。
これ、ラジャスターンに来てからよく見ます。ラクダさんは1日ここでこうして主人の商売が終わるまで立ちんぼなのだろうか。おとなしいラクダさんたち。
さて、ラクダさんとバイバイしてブロックプリントを見に。
岩立さんがお店をたたまれる時「今度は自分で行きなさい」と、教えていただいたスラジさんの工房をお訪ねします。今回のインドはこれが一番の目的。
スラジさんはあいにく不在(何でも巡礼の旅の最中だとか?)、ながら息子さんのディパックさんにお話しを伺う。岩立さんからご紹介いただいたことを告げると、急に顔がほころんで自分にとってお母さんみたいな方なんだ、と。岩立さんのインドでの知名度と存在感を行く場所ごとに感じられます。
この工房は10年くらい前に日本の雑誌に掲載されていて稲葉芳恵さんが取材されたそう。
ここでつくられているブロックプリントは、もともとラジャスターン州特有の細かいギャザーがたっぷり入ったスカート(ghaggra)のための伝統的なプリントで、背景部分がインディゴで浸染されるもの。
大きく分けるとふたつの工程。ブロック版を使って防染し、藍瓶に入れて染め、線模様の版で直接色をプリントする。インディゴの色は仕上げ方でブルーとグリーンの2種類があって、どちらもとてもいい色です。
広い敷地の半分以上が地面に布を広げて乾燥させる場所になっている。軒下に吊るすバリとはおよそ正反対のやり方ですね。砂漠と隣り合わせで雨がほとんど降らないバグルーではきっとあっという間に乾いてしまうから、この方が良いのでしょうきっと。
それにしたってすごい日差し。
インディゴのブルーが目にまぶしい。
もうひとつ注目は、ブロックの版です。スラジさんの工房ではとても細かい版木を使っていて、手作業で多色を重ねていくのはかなりの技術。
この版はグルジャンと呼ばれている木からつくられているそうで、すべて手彫りです。
1ミリに満たない細い線まで浮き彫りにできるのだから、相当細かい木肌なのだと思います(グルじゃの小さいおもちゃのスタンプを買いましたので、これは12月の作品展のときに皆さまに見ていただきます!)。
それにしても、スラジさんのブロックは本当に美しい。
服は早速、バリ部にて制作中です。
11月のDEES HALL展でお目見えします。
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ディパックさん(左)は25歳なんだって。20歳も年下だったんですか? うっそー!…みたいな貫禄。お子さんと奥さんと。
インド話はまだつづく。
次回はブロックプリントのもうひとつの産地、サンガネールです。
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