インド5 ブリジット・シン工房
鎌倉でのマニス展が終了しました。あっという間に10月も下旬に差しかかっていますが、あと3週間足らずでDEES HALLでのマニス展なのです。
きょうもまたインドのお話。ごめんねまだまだたくさんありますです。
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きょうは、写真は1点だけです。
ブリジットさんという方のお仕事場をお訪ねしましたら、噂には聞いていたのですけれどもとてもとてもシークレット。
ブリジットさんは、アンベール城の近くでオリジナルのブロックで服やインテリアクロス、小物をつくっている謎のデザイナー。以前日本でその製品を買った事があります。思わず買わずにいられなかった、というか。とても繊細なプリントと縫製でした。マニスも仕事の繊細さはちょっとは自信ありますけれど、そうですね、HAATの仕事もインドですがそのたぐいです。細かさの質がほかと違うのです。パイピングの細さ、均一さ。縫い代は2ミリか3ミリでごく薄く。……
気になるブリジット、情報はネット上でもあまりなく日本では取り扱い店は1店舗だけ。
謎ではあったけれど、開き直り、恥は何とか。ぶっつけ本番お訪ねする。
すると、運が良かった(?)。ご本人にお目にかかる事が出来ました。でも写真や取材、販売は基本的にノーです。それで、写真は門の外から1枚だけ。ポリシーを侵害しないようにあまり多くの事をお伝えできませんので個人的感想だけ以下書きます。
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インド人は粘り強い、と言われます。確かにそうだと思う。目的がはっきりしていてその為の努力をいろんな角度からしている。ブリジットさんたちの仕事もそのひとつかと思う。終始はっきりしているんです。ケースバイケース、成り行き任せではなく。
インドのブロックは植民地時代を通してヨーロッパの宮廷衣装や壁紙に多用されてきた歴史があります。欧米人にとって、昔ながらの手作業で昔ながらの柄をプリントした布とはきっとノスタルジック。さらに時代が移り変わってもいつまでも変わらない存在かと。
ブリジットさんたちの仕事はあるべくしてあるような気がします。そしてずっと先も残るんだと思う。しっかり根を下ろして周りの人たちとともに生きているものづくり。
このエモーションは私にはピンと来る。絵で描けばインドのライフツリー。
去年マニスでもスカートの柄に使わせていただきました。息づいている大木の周りに、人もトリも動物も、みんな集まってくる。葉陰に癒されにやってくる。
マニスは残念ながら私がいないと大分違う事になってしまうみたいなので、まだまだ根を下ろしているかどうか怪しいのだけれど、将来なれたらいいなぁ。ライフツリーに。あ、でも基本が成り行き任せだから駄目かな?
さて、ブリジットさんのスタッフは多分全員、地域のインド人。100人くらいの人たちがそれぞれの部署に分かれて働いています。そのほとんどが縫製部。インド製ジューキ(のようなミシン)がカタカタ鳴る、とても清潔な部屋。瞑想とでも言いたくなるものづくりの空間です。だからかな、たーくさんモノが溢れている都会でも、はっと目に留まるんです、ブリジットさんの服や小物は。
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明日はアンベールのお城へとつづきます。
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