まめしんぶん09秋
昨日で札幌三越さんでのマニス展が終了。けろちゃん、東京に戻ってきました。本当にお疲れ様でした。
そうこうするうちに、あと2日で作品展vol.44がはじまります。……というスケジュールは分かってはいたものの、蓋を開けたら本当にはやいはやい! この後私はインドへ、その後日本では鎌倉展、と一気に流れます。
ワタクシ(まめ親方)は今回これまた色々とあって(ビザ取りましたし!)皆さまにお目にかかれませんので、作り手からの一言としての「まめしんぶん」取り急ぎアップです。
今回の秋服は7月初旬から制作スタート。いつもより時間が取れたのでじっくりつくることができました。しかし前回の夏展がカラフルでいろいろな服が少しずつたくさんだったのに対し、ぐーっとシンプル。色もナチュラルカラーにほぼ絞り込まれました。皆さまのデイリーユース、がんがん着れる服になれますよう。
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1パーツTOPのシリーズ
8月初旬から見ていただいているジャージー服のラインナップ。後ヘムでねじって着る“ツイスト”と、写真の“リバーシブル”とがあります。
リバーシブルは食パンみたいに角が丸い四角の布を2枚合わせて縫ったものに袖をつけただけ。フードのように見える部分は後から紐を入れて絞って衿に。……なんて言われても何のことやらですよね(説明がヘタ!)。気になる方、実際の服をぜひご覧下さい。
ウールガーゼのシリーズ
毎年秋につくっている薄い平織タイプのウール地は、毎年いろいろ異なります。昨年はアンゴラ混のやわらかい糸でトリコロール配色に。その前はキャメルとシルクが入ったトップ糸でした。
今年は街なかにフツウに売っている「ウールガーゼ」。色もいろいろ、いつもの生地、ながらうん、赤ステッチをアクセントにそれなりにいい感じの服が出来ています。
札幌展のDMに入れました「ビッグタックTOP」は今回のニューフェイス。割ぽう着みたいなすっぽり丈&分量のバランスが新鮮です。このデザインはローブドレスのトルソから長袖のローブをつくろうとしていて偶然出来たかたち(失敗から生まれた、というか)。
このかたちはコットンリネンシーチングというベーシック素材でもつくっています。
秋にもリネンいろいろ
昨年はあれほどリネンが流行っていたのに何とも思わなかったのが、今年はいいリネンに出会う機会多し。それでマニスは1年遅れでリネンの風が秋にも吹く。
この写真はちょっとあんまり良くなくて。生地屋さんが眠らせていた見本生地を買い取ったもの。ずっしり重さにびっくりなリネンキャンバスです。
重たい服ってよほど気に入らないと着たいと思わないものです。古着のマリンジャケットやハリスツイードみたいな例外があるだけで。このパンツも、なぜか重くてもいいと納得できます。私もけろちゃんもお買い上げの予定。……という訳で、リネン好きの方はお早めにご覧下さい。
musuburiさんの生地です。縦がハリの強い生成リネン、横にカラーウールのツイルはリネンの落ち感とウールのふくらみがほぼ同居。ずるっと重さで落ちながらふわっとあったかい着心地が個性。
仕上がりにユーズド感が欲しかったので検品後に製品洗い(洗剤無し弱流1分、脱水1分)しています。着用後のお洗濯は洗剤+水洗いだと摩擦で生地を傷めることがありますので、ドライクリーニングをおすすめします。
写真のローブ(これはまだ未洗い)は03年につくったパターンをアレンジ。DMにはこれの赤を載せました。
ベビーアルパカ糸でふちどりにチェーンステッチを入れています。なるほど、びしっと着ないでずるっと着る今のキブンにちょうどいい生地です。
このシリーズのイチオシはこちらのパンツ。
寒い時期に重ね着してもシワっぽい麻感覚で着られるよう、キュプラを表と一緒に重ね縫い。レギンスでもタイツでもたくさん履けます。
写真の2ndブーツパンツのほか、新型スリムパンツ(裏地はシャンブレー)やちびぽけぱんつ(裏無しバックユース)をつくっています。
下のスカートは前回のブログで制作中の写真を入れましたアレです。成り行きでヘムにいっぱいいろんな仕事が入りました。
内側始末はコットンの綾テープをクロスステッチで留め外側はキャンバスを引き裂いてつくったひもをねじりながら留めたもの。
生地は赤とカーキがありますが、赤がかわいいです。カーキも合わせやすそう。迷います。
毎年欲しくなるアルパカニット。
今回はマニスで手編みではなく、ペルーから輸入されている半製品に刺しゅうを入れて仕上げました。サイズはMをつけていますが大きめのやら小さめのやらバラバラ。国産のものはもっと精錬されていて上品さもありますが、オイリーでしっとりしたペルー産の手触りが個人的に好きです。
写真のちびカーデほか、ケープと長袖カーデがあります。
シェットランドウール・リネンのシリーズ
こちらは実は10月以降に日本着の予定分。しかしなかなか良いので欲張って作品展に少しだけ間に合うことになりました。
シェットランドウールというのは、グーグル検索によれば「スコットランドの北にある、シェットランド諸島に生息する羊からとれるウール。厳しい冬の寒さや湿度の高い天候、それに海草を副食に採るなどの飼育環境によって毛質に特徴。通常はアンダーコートといわれる内側の毛だけを使う。……シェットランド種の羊は生息数がかぎられ、そのうえ1頭あたりから得られる産毛量が少ないため、シェットランド島以外の羊からとったウールでも、太くて荒いウールをシェットランドと称することが多くなりました」。……ということです。
ということでこちらのシェットランドも本物ではないかもしれませんが、リネンとのバランスがおしゃれに仕上がっています。
最後の写真はシェットW+Lでのローウエストワンピ復刻版。脇ファスナー付、身頃キュプラ付で着やすくなりました。
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インドはまだ航空券が取れていません。ホテルもドライバーもまだ。ビザだってあれほど振り回されましたから侮れません。予定通り無事行って帰って来られますように。今度は何ていったって岩立さんから伝授されたブロックプリントのおじさんに会いに行くのです。脱デリーはほとんど初めて。簡単にいくはずないですね。
バリはずーーーーーっと雨。これはもう雨期というほかありません。UBUDだけかも? ほとんどいつだって降っている。寒くてレギンスとハイソックスあるだけ全部着てます。
それでは皆さま、作品展で楽しい試着を。 谷さん展でオーダーいただいた皆さまの服は全て上がっております。お楽しみに。
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