谷さん布のマニス服
ラオスのうんと山の方で村の人たちの間に日本人ひとり。
村の人たちと布作りをしている谷さんとは、もう何年か前にcomoの太田さんからご紹介をいただいて知り合いました。
マニスがバリで私がひとり日本人、という状況と谷さんは似ていないわけでもなくて、何となく共感。
でも谷さんの場合は工房にお抱えスタッフではなく、村の人たちに糸を供給して自宅で織ってもらうのだそうです。その数は当時たしか200人と聞きました。マニス20人の10倍です!
NGOでもなく、たったひとりの力で200人もの人の手を動かしているのです。アジアの手仕事&品質の高いものというと大概がNGOかNPOがお世話しているのではないかと思うので、ひとり個人のちからで織物を続けている谷さんのパワーは本当にすごい。ただ好きなだけでは出来ない事だと思います。
ワタシはバリ人たちと意思の疎通がうまく行かないとき、時々谷さんのことを思い出しては元気になったりしているんですよー。
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ラオスはカンボジアと並んでとても織物がさかんで技術も高い地域ですが、ふたつの国は似ているようでずいぶん違う。ずっと前にもブログに書きましたけれどカンボジアとラオスの違いは前者が内戦後にバーツ圏高度成長期とともに都市化が進んだのに対し、後者は陸の孤島のように発展がゆるく昔ながらのアジアが保たれている、ということではないかしら。私的には東南アジアの中でいちばん好きな国のひとつ。
ラオスの村で、昔ながらに織られているシンプルな布はとても美しいんです。どんな服に仕立てても、布のちからが輝いて、着る人の意識も変わりそうです。
谷さんの布は以前はTTTという会社名でマニスでも何度か使わせていただいておりました。ラオス産手織デニム、ラオス・ルアンナムタ産手織シルク、といった素材名のものがそうでした。
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さて。
今回ちょっとした思いつきから実現にいたる谷さん布展です。本当に、我ながらこんなふうにうまく事が運ぶことも珍しい。プチ展にふさわしい会場もけろちゃんが見つけてくれたし、何といっても、谷さんが開催時期たまたま日本にいらっしゃるというので、会場に来ていただけることになりました。
私の主観的な話はともかくお時間のある方、ぜひ谷さんから直接ラオスの織物のお話しをうかがってみてください。
それと、今回はマニスの服のパターンからお好きな形を選んでいただいてオーダーしていただく方式を考えておりますが、ご参考までにいくつかの見本をつくってみました。
写真の位置がうまくありませんが、写真上から順に、以下の服です。
≪綿入れ≫
両面着れるリバーシブル。ポケットは表のみについています。ピンク系の無地と黄色のチェックの組み合わせはかわいくできました。中綿はシンサレートという超軽量の化繊綿を使い、表面の方だけ綿毛が布の隙間から出てくるのを防ぐため中を別布で2重にしています(その分の重さが加わりますので軽く仕立てたい場合は中の仕立てをしない方法もあります)。昔懐かしいお布団を着ているような幸せな気持ちになります。
3サイズあり。
≪リバーシブル≫
マニス定番シングルジャケットのリバーシブルです。ショート丈でスカートでもパンツでも合わせやすい形。
見本の中地はバリシャンブレーのダークピンクを使ってみました。
≪小幅のブラウス≫
着尺巾の織物から2種類を選んでコンビネーションしてみました。インディゴのチェックと無地はなかなかの相性。ほかの組み合わせも楽しそう。
Lサイズは袖が巾に入らないので少しはぎ目が入りました。ボトム袖だけ生地の方向が横地です。
麻やジャージーでつくっている今年のデザイン。
谷さん布だとハリと軽さがあるのでさらによい雰囲気になりました。季節を問わず着られそう、おすすめです!
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見本の服は販売いたします。ただし、お渡しはtoko展終了後となりますのでご了承下さい。
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