ちっちゃいものがイロイロのきょう
作品展も終わったしぼちぼち仕事とご挨拶まわりの今週です。
もうかれこれ2週間の日本。いつもならこの辺でバリへ戻るのです。それがあとまだ4週間もあるんだなぁ。嬉しいなぁ。きょうみたいに朝から気温が上がると、「お、いよいよ来たぞ」とわくわくしちゃう。年中暑いとこに住んでいるというのに、私と子供の憧れは何といっても日本の夏なんです(冬にも大層憧れておりますが…)。
むわっと暑い都心の昼間にクーラーの入った山手線に乗るとか、まだ明るい夕方に窓開けっ放しで夕飯の支度をするとか。年がら年中クーラーだったりマドアケッパだったりするバリではやはり味わえないんです、この空気のうつろいは。
それに子供は昨日の雨では初めて長靴を履き、きょうは水泳教室。毎日違うということはそれなりに忙しさもつきまとうのだけれど「変化を楽しむ」ことは日本らしさひとつだなー、と。
作品展開催中にギャラリーの近所にある眼鏡屋さんにてそそくさ選んでおいたフレームで、きょうメガネを注文。検眼の後待っていると、ん?何だかちっちゃいメガネフレームが。思わずお店の人に聞くと、
「このメガネは、メガネはうっかり洗ってしまうとこんな風に縮んでしまいますからご注意ください、と注意書きがあるんです」
「は?」
「まぁ、だじゃれですね」
「サル用とかではないんですね?」
「はぁ、サルのではないみたいです」
これを作った人はきっとニヤニヤしながらさぞかし楽しく作ったであろう。
中央線乗って西荻へ。西荻といえば行きたいところがいっぱいあって1日じゃ足りないくらい。でもきょうは脇目塞いで一切寄り道ナシよ。目指すはmusuburiの長谷さんのスタジオです。入り口はこんな風なりっぱな民家。あじさいがぽっかり美しい。その横に摩訶不思議な木造アパートがあって(まず入り口がどこだか分からない!)、そこのお二階。
長谷さんといえば国立の民家だったけれどご結婚を機会に西荻へ移転。でも中は前とおんなじ! よくこんなにそっくりでちっちゃく昭和のまんまの空間を探されたものです。
予定として、秋には長谷さんの生地がまたマニスにお目見えします。皆さんお楽しみに!
夕方。
東中野の間・kosimiさんへ、オーナーの矢野さんにお目にかかりに。矢野さんの空間って、何ともいえないオーラがあって大好き。ギャラリーの奥にある矢野さんコーナーはこんな感じ。いろんなものが集められてそれぞれがちゃんと仕事してて、ひとつひとつが美しいんです。
ちょうど企画展の最中で、これまた手ぶらでは帰れないなと思いきや。今回は篆刻や版画、書などで制作をされてきた松本全廣さんの作品展。
どれもちっちゃい。ちっちゃいところにぴったり。ちっちゃいひとにもぴったり(?)。ちょっとばかりおっきいのもあったけど、篆刻だなぁ、やっぱり。
それだから版画も彫刻も場所を問わないサイズに。
あ、なんとなんと。クワちゃんもありました。クワちゃんですから、これはもうウチのちっちゃい人に買っていかないとー。きょうはお茶碗かコップでも、と軽い気持ちで行きましたけど、なんと版画でした。
松本さんの作品はしかし、大層奥深い。見ている方々のまなざしがほかとは違います。
ちいさい中に軽いジョークのようでいて日々の暮らしに決して忘れてはならないもの、祈りのようなものがしっかり込められています。その辺のさらっとした感覚が何ともいえない魅力です。
クワちゃんだからと衝動買いしたけれど、額の中にぽかんと浮かんだクワちゃんの姿はやっぱりねー。
少年の夏、祈りです。
28日(日)までの開催、皆さんお急ぎください!
明日も“少年の夏”風かも。小田原へ行きます。
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