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2009年1月17日 (土)

直島・地中美術館

ガードレールにつかまっていないと吹き飛ばされそうなくらいの強風。ベネッセハウスを後にして、地中美術館へ向かいます。

ここは入り口からカメラは預けることに。そういうで訳またきょうは写真がありません

何だか、不思議な雰囲気shock

「ここはちょっと特殊な美術館で…」と、謎めいた説明を受けた後バス停&チケット売場の建物から少し歩いたところにある本棟へ。

はい。確かに。地中美術館というだけあって、地中のようです。ブローシャーにある写真も建物に外観がなく何だかいろんなカタチの屋根だけです。

安藤先生の、左脳で考えていたらとても難しい右脳でしか受け止められなそうな、パターンのないトリッキーなアプローチを経て、現れたのはクロード・モネの部屋です。

パリのオランジュリー美術館のモネの部屋のように周囲をモネの睡蓮が取り囲む。でも、作品はたった4点。広々とした空間に小さく浮いて見えます。オランジュリーのような迫り来る360度ではないのです。でも、もしかしたらオランジュリーを越えているかも、と思いました。照明器具を一切使わず、自然光を間接的に使っているせいか、青から緑、紫の微妙な色彩がまるで宗教のように染み渡ってくるのです。絵以外の一切は一切、白。

館内案内係の人に早速質問。

「額も白いのはオリジナル?」「はいそうです。大理石で出来ています」

額が白の大理石ですよ。空間はライトアップなし、自然光で間接光。すべて白です。絵は色彩とともに見事に浮かび上がって空間に作用しています。床は白くて小さなタイル状。内とも外とも捉えられるあいまいさが何とも微妙。靴を脱いでスリッパに履き替えて入るのです。

お次は、光の芸術家ことジェームス・タレルの部屋です。

真っ青な光の中に見学者が入っていく。体験する芸術作品です。オープン・フィールドというタイトル。

私はこれ、15年位前に都内の美術館で見たことがあるので分かっていましたが、一般の見学者の人にとっては「なにコレ???」って感じのようでした。体験芸術って、うんちくのないまま感じるままの不思議さがインパクト。この目の錯覚を使ったシンプルなアートがこうした自然豊かな島の中でパーマネントに展示されるのはとてもいいことだと思います。

もうひとつの部屋はウォルター・デ・マリアというアーティストの部屋です。ここは一見教会堂のようであり、確かにどこか神様との接点のようでもあり、でもとても抽象的な考えさせられる空間です。数学的比率を取り入れ、壁面に金色の三角柱、四角柱、五角柱が何らかのパターンで配置され(それが一見パイプオルガンのようでもあり)、空間の中央に花崗岩でつくられたという真球(直径2.2mの球体ながら誤差1mm以内という特殊加工)がで~んと居座る。どうやら、この何かの理由において正確な空間配置がポイントのようす。

文字だけで説明するのに難がありますが、実際はとてもシンプルで美しい。

ほとんどの人に意味不明かも知れないけれど、実際この球体には何かしら引力のようなものを感じるし、作者が意味についてノーコメントだけあって創造性をかき立てられるのです。

地中美術館は、大まかにはこれらの3つの空間だけしか展示していません。強いては安藤忠雄さんの建築自体も作品と考えているもよう。非常にミニマムではあるけれど、こんなにそぎ落とし厳しくやさしく感性の高い空間にはめったにお目にかかれないだろうと思う。

直島は本当に遠くて不便だけど、これは日本の誇りのひとつですよきっと。ぜひひとりでも多くの人にこれを見ていただきたいと思う。歴史的に名高い古いお寺を回ることも大事だけど、今を生きる日本人にとって、もうひとつ別の側面でエネルギーを与えてもらえるような気がします。

さてさて。直島談はもう少し続きます。

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