ジョグジャ1日目
「パカロンガンで1年前に注文したバティックを取りに行く」という友達に、中川原夫妻がジョイントするというので「私も!」と、急遽決定しました。
友達というのは前にも2回ほどご紹介しましたシンガポール人のドロシーです。私たち、服とかバティックとかに熱い同士。
織物作家の中川原哲二さん&恵子さん夫妻にはかれこれ20年くらいお世話になっています。ご実家が八王子の織物屋さんで今は山梨で「山まゆの里」という工房を運営されています。本当にいいものをつくるために今はおじいちゃん夫妻と娘さん夫妻との3世代6人だけでお蚕さんから糸をつむぎ、織ってお客様に販売するまでぜ~んぶをやっていらっしゃるとか。
最近、中川原さん一家はお客様をバリにご案内するツアーを何度かされているのです(楽しい内容は後から書きますよ!)。今回もツアーより一足早くバリ入りされて、ジャワへも、というスケジュール。 ドロシーと中川原さんもずいぶん前から大の旅トモ。でも、思い起こせば私が一緒について行くのははじめてです。
待ち合わせはジョグジャ。パカロンガンの某工房は以前行った事があるのでパスしてジョグジャでの合流です。バリから朝いちの便で8時半には現場にスタンバイ。
きょうのコース、まずはドロシーのおすすめアファンディ美術館(上の写真、中川原夫妻&ドロシーの娘ジョセフィン)。ジャワのアントニオ・ブランコ、ちょっと岡本太郎といった感じのパワフル系アーティストの美術館でした。
次はYARSILKへ。ジョグジャのクラトン(王室)が運営しているというクリキュラ蚕の手つむぎ糸&織物工房です。前に来たときは職人がいなかったけど、今回は作業風景見れました。ジャワの森にすむクリキュラ蚕の繭を養蚕ではなく採集しているらしい。いわゆる黄色い繭玉です。専門家の中川原さんは興味津々。私は織物(すごくお高いんです!)を少し購入しました。クリキュラ蚕は黄色のまま染めずに織り糸に、ほかの色はマルベリーシルクを染めて使っているようです。
お昼を挟んで、ドロシーのいちおしアンティーク屋さんへ。バリでは、一時溢れたアンティークの布や家具も最近ではすっかり品薄な店が多いのです。時代がそうなってくるとなぜかアンティークが欲しくなったりするのが悪い性分、このごろすっかりアンティークのとりこなのです、私。だからもう、キタ~って感じです。買わないでは帰れませんね!
ところが、我々が店のイブと話しこんでいるうちに話が「イブ、これバリに持ってきて売ったら?」という方向に。中川原さんのツアーのお客様でバティックを見たい方が何人かいるので、バティック会をやりましょうよ! という案が浮上したのです。そこから先はまたロングですよ(あの店に何時間いたでしょう?)、物見遊山から急に具体的な交渉がはじまりました。こういうことにかけては、ドロシー、さすがだわ。アイディアといい行動力といい。私なんか、すっかりもう買うもの決めてぶらぶらしていたのに、イブ中川原&ドロシーははるかに越えてましたねぇ。こういうエネルギー素敵です。大事です。私は周りから(マニスの仕事内)は相当「決めるのが早すぎる」とブレーキかけられるんですが(状況もだいぶ違いますが)、上には上がいますねぇ。
アンティーク屋さんを出たらもう日が傾いておりました。しかし、です。「あ、アマンジオ行くの忘れてた!」ですって。ええ~っ、今からボロブドゥール行くんですか~? ……、と心の中で思ったのは私だけだったかも。はい、行きますよー、もちろん。しかし、もひとつ、しかし。相当な大雨なんです。前もよく見えないくらいに降っていました。ま、行くのはホテルだから大丈夫よねー、ということで。
ドロシーの上手な交渉で、昼間の超ラフな格好のままの我々は快く客室も見せてくださいました。インテリアがおしゃれなのは言うまでもありませんが、素晴らしかったのはバトラーのユニフォームとインテリアのテキスタイルです。ごくシンプルなジョグジャ&ソロバティックを少しだけ使って大変印象深いのです。パサールにわんさかある伝統柄はいらないなー、と思うけど、ちょっとした使い方でこうもおしゃれ。
もうひとつの「素敵」はショップです。わー、さすがアマン。ルーさんのバティックもここではさらにかっこよく並んでおりました。これまたロング、出てくるのに一苦労。ドロシーが「夜10時半までで閉まっちゃうんだって、早く見に行かなきゃ」、という意味が分かりました。
そして、停電ではないがろうそく1本だけのテーブルで真っ暗なディナーは遠く稲妻がピカピカ光って、アメージング! ……暗すぎて写真がありません。
今度、泊まった人の感想も聞きたいです~。
続き(2日目)はバティック買い付け編です。たぶん来週!
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