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2007年5月16日 (水)

庭について、その後

P1010698 あれから何ヶ月かがたちました。

雨期になる前に手をつけ損なったうちの庭はいまだに芝生も敷石もないままです。ええ。何の努力もありません。しかしさすがに何かと成長が早い土地柄です。あの時ぽそぽそと淋しげに植えたヘリコニアは今では売れるほどたくさん茂っております。そして、ご覧下さい。いつの間にやら中央に大きな木まで生えてしまいました! 

ある日のこと。お隣の家へ遊びに行ったうちの子供が戻ってくるなり、「シンガポールの木」が欲しいというのです。聞くと、この木の実がおいしいらしい。しばらくして、またお隣へ行った子供がその実をいっぱいポケットに詰めて持って帰ってきました。一個ちょーだい、と味見。ほんのり甘くて酸っぱくて、どちらかというと子供にはあまり喜ばれなさそうな薄味なのですが、彼にとってはすっかりお気に入り。

庭の手入れ兼夜の見張り番のデワさんに聞くと、そんなのうちの山ならそこらじゅうに生えてるから、欲しいんだったら植えてあげるよ、という(デワさんは谷に面した使いでのない斜面の土地を持っている)。わー、楽しみだナァ。なんて、適当に言ったつもりだったのが、翌日。「植えたよー」とデワさんに呼ばれて庭へ出ると、え? どこ? なーんにも見えないけど?

「ここ、ここ」

「えっ、何? このちっこいの?」

見れば、人差し指くらいの情けない苗といいますか、発芽したての芽のようなのが、確かにある。

「これがシンガポールの木?」P1010546

「そうさー。1ヶ月もしたら1mくらいに育つ。半年もしたら立派な木になってるさー」

またまた、大仰な。そんな話はもちろん半分お愛想で受け流す。

デワさんはしかし翌日から、そのちっこい

を垣根で囲んで、大切に大切に見守る。2、3ヶ月の間は、そのちょびっとずつ大きくなる植物に同情する。何しろデワさんの植えた木だからナァ。デワさんって、私たちが帰国するたびにさびしそうにぽろりと泣いたりしちゃうおじさんです。期待通りに育たないとしてもいいのだよ、そんなに無理するな、って。子供もその頃にはすっかり「シンガポールの木」なんて忘れている。

ところがです。人の背丈くらいなってから後はあっという間に木になってしまった。とくに、雨期になってからの急成長は驚くばかり。いまや1階の天井よりも高くなってしまった。まるで、となりのトトロに出てくるどんぐりの木。誰かが魔法をかけて上へ上へと引っぱり上げているかのよう。目を見張るばかりの成長振りに、このままどこまで大きくなるのだか心配になってきてしまった。反面、もしかしてこの木さえあればあとは庭木は要らないかも? なんていう期待も。

だんだん乾期らしくなってきたこの頃。この後どんなふうに生長するのか気になります。

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