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2007年5月30日 (水)

久々、バティック

Photo_50 そろそろ夏なので清清しい布が恋しくなります。

マニスの「たんす」に長らく眠っていたルーさんのバティックを表に出して品定め。強い柄のものなので、出せる時期をずっと待っていたもの。

ルーさんはバティックだけではなく生活雑貨を手広くデザインしているアメリカ人の男性デザイナー。このバティックを購入した頃はUBUBにショールームもあって知られた存在でした。「一昔前にはハリウッドランチマーケットにアクセサリーを卸していた」そうですよ。

バティックにおいてはソロで職人につくらせているとか。特徴としてソガよりももう少し明る黄色とインディゴが使われていることでしょうか。決して太い線ではないけれど図案のモチベーションによってかなり強い性質が出ている。その仕事(労力)に比べやや高めの値段で迷ったけれど10枚ほどサロンを買い込んであったのでした。

ルーさんの柄はどちらかというとアフリカ的プリミティブ。模様というより、直線や曲線の重ね合わせで全体が成り立っているものが多いのです。それを裁断して服にしてしまうと元の意味みたいなものを半減させてしまうかも、という迷いもあって比較的長く手付かずだったわけですが……。でもねぇ。思い切って服にしたところ、全然衰えていないのですよ、そのツヨ~イ感性は。ずうぅぅっと遠くから見ても一目で目立つ柄。感服。こういうの、生きている柄、という気がしてしまいます。切ってもなお個性。小さく小さく迷っていたことが逆に愚かしく思えてしまいます。

お宝生地系は、6月にいろいろ。お楽しみに!

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2007年5月23日 (水)

増殖するアップリケ

Photo_49 この変なおしりの模様は、うちの子供のもの。もとは弟のお嫁さんのお姉さんの子供(長い!)から、送ってもらったお下がり。オムツの頃から履き続け、2歳か3歳の頃に後にポケットをくっつけてまた履き、そうこうするうちにおしりの中央が磨耗してぼろぼろになったので今度は大きなハートをくっつけた次第。ゴム入りで丈だってもともと短いから、4歳になった今でも履けるのですよ。

ママはお客さんのばっかりじゃなくてちーちゃん(うちの子供、ちひろといいます)のもつくってよ、って、事あるごとに催促されるのです。でも、パターンを引いて裁断して……、と服を最初からつくる余裕はあまりないので手っ取り早いアップリケが子供への定番なのです。

このイケテナイパンツのポケットの部分はいつしか催促された折、最初からアップリケだと大変なのでマニスの服の図案サンプルとしてつくったものを切り取って縫い付けました。それでも子供は喜ぶ。こんなもので喜んでくれるならもっともっとつくってあげたいな~、と思いながらも、これまた擦り切れるまで忘れていました!

「アップリケつき」はマニスでもこのごろちょくちょくつくっています。はぎれを使えるのがその理由のひとつですが、服の利便性を考えすぎてちょっとおとなしすぎる出来になったとき、そうそう。アップリケ、というわけです。刺しゅうになる場合も多いけれど、アップリケの方が実は個人的に好きなのです。なぜかというと、刺しゅうはかなり根を詰めて刺してもインパクトは出にくいが、アップリケはささっと布を選んで切り抜いて、ざくざく縫い付ければ大きなハート模様だってほらっ! ということで。安直ですが、炒め物みたく(?)勢いが大切な事だってあるのです(ひとり言)。

これから夏に向けてはアップリケものはあまり加えていません。代わりにと言っては何ですが、アップリケみたいにも使えるちいさいブローチをつくりました。え? 例えば、染み隠しにとか(……大人の場合そうはいきませんなぁ)。

ほか、風合いは素晴らしいが地味系の色に仕上げた麻にはセーラーテープをちくちく縫い付けたものがあります。6月にいろいろお目見えします。

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2007年5月16日 (水)

庭について、その後

P1010698 あれから何ヶ月かがたちました。

雨期になる前に手をつけ損なったうちの庭はいまだに芝生も敷石もないままです。ええ。何の努力もありません。しかしさすがに何かと成長が早い土地柄です。あの時ぽそぽそと淋しげに植えたヘリコニアは今では売れるほどたくさん茂っております。そして、ご覧下さい。いつの間にやら中央に大きな木まで生えてしまいました! 

ある日のこと。お隣の家へ遊びに行ったうちの子供が戻ってくるなり、「シンガポールの木」が欲しいというのです。聞くと、この木の実がおいしいらしい。しばらくして、またお隣へ行った子供がその実をいっぱいポケットに詰めて持って帰ってきました。一個ちょーだい、と味見。ほんのり甘くて酸っぱくて、どちらかというと子供にはあまり喜ばれなさそうな薄味なのですが、彼にとってはすっかりお気に入り。

庭の手入れ兼夜の見張り番のデワさんに聞くと、そんなのうちの山ならそこらじゅうに生えてるから、欲しいんだったら植えてあげるよ、という(デワさんは谷に面した使いでのない斜面の土地を持っている)。わー、楽しみだナァ。なんて、適当に言ったつもりだったのが、翌日。「植えたよー」とデワさんに呼ばれて庭へ出ると、え? どこ? なーんにも見えないけど?

「ここ、ここ」

「えっ、何? このちっこいの?」

見れば、人差し指くらいの情けない苗といいますか、発芽したての芽のようなのが、確かにある。

「これがシンガポールの木?」P1010546

「そうさー。1ヶ月もしたら1mくらいに育つ。半年もしたら立派な木になってるさー」

またまた、大仰な。そんな話はもちろん半分お愛想で受け流す。

デワさんはしかし翌日から、そのちっこい

を垣根で囲んで、大切に大切に見守る。2、3ヶ月の間は、そのちょびっとずつ大きくなる植物に同情する。何しろデワさんの植えた木だからナァ。デワさんって、私たちが帰国するたびにさびしそうにぽろりと泣いたりしちゃうおじさんです。期待通りに育たないとしてもいいのだよ、そんなに無理するな、って。子供もその頃にはすっかり「シンガポールの木」なんて忘れている。

ところがです。人の背丈くらいなってから後はあっという間に木になってしまった。とくに、雨期になってからの急成長は驚くばかり。いまや1階の天井よりも高くなってしまった。まるで、となりのトトロに出てくるどんぐりの木。誰かが魔法をかけて上へ上へと引っぱり上げているかのよう。目を見張るばかりの成長振りに、このままどこまで大きくなるのだか心配になってきてしまった。反面、もしかしてこの木さえあればあとは庭木は要らないかも? なんていう期待も。

だんだん乾期らしくなってきたこの頃。この後どんなふうに生長するのか気になります。

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2007年5月10日 (木)

ネックレス、いろいろできました

きょうはおまけ投稿です。Photo_47

昨日はパンの写真がなかなかアップできなかったので再トライ。きょうは時間帯のせいかわりとうまくいきました。お騒がせしました!

ブログを開いたついで(?)に、明日とあさっての2日間の作品展に登場するアクセ、「ボタンのネックレス」の写真を入れてみます。くるみボタンやチャイナボタンを組み合わせて“全部ボタンでできてるネックレス”ということではじめましたが、いろいろできました!

今回は服の色に合わせてブルー系が中心。ちょっとおとなし目のシンプルな服には少しボリュームのあるネックレスが良いように思ってこんな風なのに。

むかし、くるみボタンばかりつくっていたら「ボタン屋さん」と思われていた頃がありますが、今度はアクセサリー屋か? ええと、服の楽しい着方の提案として、ということで。

そんな訳です。是非見にいらしてください!

Photo_46Photo_48

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2007年5月 9日 (水)

バリではパン派です

朝ごはん。Photo_44

皆さんの朝ごはんはゴハンですか? パンですか?

燃費が悪いというか、ごはんを食べないと力が出ない、頭もぜんぜん働かない。だから私は食欲があろうとなかろうと、朝食べないということはほぼないに等しいのです。

で、日本に戻っているときは朝はゴハン。帰国中はしっかり食べないと忙しい午前中持たないからというのが理由のひとつ。それと、納豆やジャコや漬物を少しでもたくさん食べたいから!

バリではほとんどパンばかり。同じ敷地内でほとんど1日過ごすせいか朝は軽くても心配なし。

うむ。しかし、それはそれなのだ。

バリでパンばかり食べているのは、それとは別。パンが安くておいしいいからという理由がいちばんかも。

実は、青山アンデルセン、神戸屋他デパ地下などなどのパンには最近あまり感動しなくなりました。オーガニック系のパンも、ちと違う。元町のウチキパンみたいなタイプ。ああいうぼってりと重さがあって、何のパンなのか一口で分かるようなシンプルなのがこのところおいしく思える。

バリでは少し前までパンというと「バンガローの朝食に出される真っ白くてぽそぽそしてて妙に甘い食パンしかない」、みたいな感じでした。なのに見回せば、今は欧米系、架橋系、日系、いろいろなタイプのベーカリーがいっぱい。私のような食い意地の張っている者にとって「生きている間に少しでもたくさんパンを食べておきたい」と思わせるに十分な……(もちろんひとり言)。

“BREAD TALK”は、ほんとうにいつもすごい売れ行きです。シンガポール出身でバリにも進出してきたらしいのだけど、先日行ったら袋にインドやらマレーシア、タイなど含め「100店舗達成!」とある。恐れ入りました。でも、ここのパンは確かにかなりおいしくて、また買いたい、人にもあげたい、という気持ちになります。ポイントとして、あまりハズレない、どれも満遍なく高得点。チーズがどっさり練りこまれた食パン、大Photo_45振りでジャムをたっぷりつかったマフィン、チョコレートが惜しげもなくかけられたクロワッサンなどなど。はい。まずはダイエットのことなど一切忘れる必要があります。

どっさり買ってフリーザーにストック。きょうはどれを食べようかな~、と迷う。最高の幸せ。備えあれば憂いなし。

最近UBUDにお店ができた“KUE”というケーキ屋さんのパンも人気。PIZZA BAGUSの土曜日のオーガニック市場でも売っていて自然志向派の欧米人に人気があるもよう。こちらは甘さ、油分はかなり控えめで確かにヘルシーな感じ。私たちは物足りないのでそれにたっぷりバター&ジャムってことになるんですが。とくにどっしり重たいイングリッシュマフィンに傾倒しています。

流行とは関係なく以前からずっとハマっているのがなんとmakroのパン。業務用サイズで売られているティッシュやお米、調味料、ジュース類を主に買いに行く超巨大な体育館のような店(家電、衣料、雑貨、と何でも揃って野菜・果物・肉・魚のコーナーは量り売りで便利)のです。ベーカリーコーナーで売られているパンはお察しの通りたいそう大振りで、艶やかなこと! ついトロリーにひょいひょいと入れちゃう。このようなところで売っているパンなんて絶対超ケミカル(書ききれないくらいの添加物含と見るべき)と分かってはいても。P1010104

とくに厚切りのコッペパンみたいなのにバタークリームが挟んであるやつ。売られている時から自らの重さでつぶれかかっているし、むしろナマ焼けなんじゃないかって思うくらいのネチョネチョ感が普通。でも何なのでしょう、このクリームの変な味とパン生地のナマな感じは。これって絶対、ジャンク! いつも無添加ばかりのごはんに物足りないうちの主人と子供が買った先から袋を開けて食べますもの。ええ、私も。家に帰るまでに半分になっているのが普通で。

このほか新参、トレンドの「潰して食べる」パンがあり、日系パン屋のアンパンのしみじみとした小ぶりなおいしさあり、インターナショナル系スーパーのシンプルなブリオッシュもあって、今のところ結構食べるに忙しい。季節が来ればマンゴジャムもつくるから、尚のこと。

あぁ、もう、パンのこととなるととても書ききれません。続きはまた今度。

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2007年5月 1日 (火)

ミニ作品展がもうすぐです

Photo_41 世の中、GWです。

バリから、生地屋さんとパターン担当のきくよさんに「ぜひその前にお願いしますぅ」と拝んでおりました。近頃ますます国産生地が多くなり、それに伴いパターンの数も増やす方向に。

しかし、その荷物もまもなく届くもよう。皆さん、まことにご協力ありがとうございます。今週末を挟んで、バリの私たちは1年でも一等忙しい時期を迎えます。でも、これは6月の作品展向けの準備なのです。

その前に。もうお手元にDMが届いているかと思いますが、GWが終わって次の週末はマニスのミニ作品展があるのです。

昨年は私たちバリ部の引越しがあったりいろいろで、5月の作品展をしませんでしたが、今年はまたやりますよー。

ソレイアードのきれいなブルーのプリント地を中心に、しかし色目はかなり抑え目。その分、素材の良さと服のかたちを見ていただけたらさいわいです。

素材は綿と麻のコンポジションをテーマに集めました。最近は麻がもっぱらトレンドのようですが、麻が100%のごわごわ、ゆらゆらした感じと違って少し綿が加わった感じもいいのです。綿麻といっても糸や織り方でいろいろなのですが、今回は浜松にある木綿屋さんと琵琶湖の近く滋賀の麻屋さんにそれぞれ「綿&麻」でつくってもらった生地が中心。同じ組成でもこんなに風合いが違うんだー、と改めて思いました。それと、天然素材のもつちから。着て気持ちよい感じ、目立たないけれど自然でやさしい感じっていうのがいいなぁ、と。

都心の夏はエアコンの冷風とその室外機が吐き出す温度と湿度。それだけで体力もずいぶん消耗する気がします。着心地については、今後ももっともっと考えて生きたいと思っています。

冒頭にも書きましたが、素材がうんとシンプルになって、そうするとフォームにこだわりたくなるのです(それで、きくよさんが大忙しというわけ)。でも、それだけだとまだ何か……。と言うわけで、今回はアクセを少々つくりました。バッグが“残布からつくる=リサイクル”なので、アクセも少し前のボタンをリサイクル。というか、ふと思いつきでチャイナボタンのループをつなげたり、いろいろ試作。を、しているうちに、いつしか止まらなくなっちゃいました。内容&価格未定ですがまもなくお目見えします(まだ海のものとも山のものとも!)。

今回の会場は恵比寿と広尾の間にある新しいギャラリーです。恵比寿駅でいちばん目立たない東口という出口を出て、信号を渡ってまっすぐ。徒歩7~10分ほどのところ。入り口がちょっと分かりにくいかも知れません。ガラス屋さんの建物の地下なのですが、ガラス屋さんが見つかったら、建物正面から見て左側の路地へ。建物の左側面に入り口があります。といって、わたしは今回は不参加なのです。残念ながら。白くてきれいな空間、とのことで、ずっごく気になるんですけれど!

遠回りルートですがガーデンプレイス、日仏会館経由(例のフレンチです)のアクセスもおすすめです。

さて、立方体に紙で包んであるものが今回のおみやげです。

中身は、ジャワティー。

パッケージのかわいさに、いわばジャケ買いしたのですが久しぶりにアタリました。かかりつけの小児科のドクターからもしばしば言われます。「子供が体調を崩したときはにんじん粥と潰したじゃがいも、ゆで卵、リンゴとバナナ、ティーバッグじゃない葉っぱのままのジャワティー。薬はその次よ」、と。日本で私がお世話になっている仙骨整体の先生もこのお茶はいい! と気に入られたようです。体に良さそうなのは何よりですが、とにかくすっきりと飲みやすい。

久しぶりにおみやげにしたくなるものがあって、嬉しいナァ。

作品展会場にてお配りします。数に限りがありますのでお早めに~。

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