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2007年4月23日 (月)

マリービスケットで

Photo_40 先日スタッフが行事で1日休む日がありました。ご存知のように、バリって年がら年中昔の日本の暦のように折々の行事ごとにお供え物をつくってはおまいりをして……というのに忙しいのです。これまではそうしたバリヒンドゥの暦にはあまり迎合できていなかったのだけど、今月から日曜日のほかそのバリ暦に合わせて月1回お休みを加える事にしました。バリでは国民休暇のような祭日は比較的普通に働くところも多いのですが、その分バリの暦に従って休みが一般的にあるわけで。ええと、これまでお休みが少なかったのは、やっぱりマニスの仕事がいつもすごく忙しかったからでもありますが、7年目を迎えてちょっとずつでも“ゆとり”を、と。

さて、週中にぽっかりお休みの日。何しようか? 

そうだそうだ。越してきて以来やったことがなかったことをやろう。人を呼ぶ、ということ。何しろ建物はまぁ出来たとはいえ土がむき出しの庭はそのまま手付かずで。お客さんを招待できるのはまだまだ先のことだなぁ、と思っていたのだけれど、人が集まらないとなかなかできないことだってある。

それは、ケーキづくり。

前にdaHANAというスミニャックにある日本人オーナーのレストランに行ったときに、子供のバースデーパーティーがあってたまたまつくったので、と出していただいたケーキ。それがずーっと気になっていて、いつかつくってみたいと思っていたのです。でも、それは普通の日につくるものではない気がする。何か特別な日に、さくっとつくるのが合っている。そうして、パッと食べ終えるもの……。なぜか、こんなイメージがこびりついていて。

どんなものかというと、マリービスケットと生クリームを重ねただけ。ビスケットにクリームの水分が移ってしんなりした食感に。その取り合わせのシンプルさ。いかにも簡単につくれそうな分かりやすさ。食後にぺろっとひとかたまり食べられてしまう恐ろしさ(?)。これはもう、断然おもてなし向き。自分たちだけでつくって食べてはいけない!  ……というわけで、やっと機会あってつくることができました。お呼びたてしたのは、ヨガ教室で一緒の皆様。

さてひとつ問題は、年中夏みたいなバリでうまく生クリームを泡立てることができるかどうか。生クリームの瓶はかくはん前に1時間くらいフリーザーに入れておき、泡立てるときには保冷剤を入れた氷水でやってみました。結果、思っていたよりも早くしっかりしたクリームが。しめしめ。ビスケットとクリームを手早く重ねて、急ぎまたフリーザーに放り込む。実際、ケーキのかたちにこだわる暇もなくあっという間にクリームが解け始めて、もうフリーザーに入れるっきゃない。クリームの味見も間々ならず、かなりぶっつけ本番。

結果。クリームに砂糖を加えるのを忘れビスケットだけの甘味では中途半端だったので、チェリージャムを添えていただくと、おぉ、いかにも“おうちデザート”っぽくていい感じ!

森永チョイスにプリンの素を流し込むデザートは子供の頃よく食べたけれど、マリービスケット&生クリーム。当日ゲストのNさんが「あ、これ、知ってる!」って言ってたけれど、誰が思いついたんだろう。チョイスは日本製しかないようだけどマリービスケットだったらバリのローカルでも普及しているのです。翌日、残ったのをスタッフにおすそ分けすると、「これって、あれだー」と言う風に分かったらしく。つまり、バリ人の口にも合うという訳です。

マリー・アンド・クリーム、ビスキュイ・ア・ラ・クレーム? こうなったら、是非誰かに名前をつけてもらいたいです。あ、もしかして、もうあるのでしょうか?

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2007年4月17日 (火)

≪その2≫日本の一時保育

昨日の続きです。

先日うちでお願いしている会計士さんからアドバイスがあって、あと2年で小学校なら今の時点で子供をどこの学校へ入れるかを決めないといけないそうです。もし日本の学校へ通わせる可能性があるとしたら、ということで。

日本の公立は幼稚園からの持ち上がり式だから、小学校就学の時にみんな1からスタートするわけではない。そこに色の黒い子供が入ってきたらまずいじめの対象になりますよ、とおっしゃる。

そこで、考えましたです。

日本語がベースだと、将来日本語の豊富な本が読める。インドネシア語では欧米の流行小説は翻訳で読めるけれど、本がとにかく少ない。となれば、字を覚える小学校はぜひぜひ日本で、とは前から思っていました。

でも今の日本の小学校の様子を知るたびにすこ~しずつ考えが変わってきたのも確か。子供にナビ付き携帯電話や防犯ブザーを持たせるとか、学級崩壊とか。

勉強する環境は確かに大事だけれど、私は自分が子供の頃「良かったもの」は子供にも、と思ってる。裸足で土を踏んだり川で泳いだり、木登りしたりすること。オタマジャクシを手で掬ったり、釣った魚を焼いて食べたり。そういうことで毎日忙しいということ。勉強も大事だけれど、私はそうした体験も大事だったなぁ、と思うのです。そうしたら、字は自分で教えることになる? それもえらく大変そうだナァ……。

あれ、冒頭から話が反れてしまいました。そうそう。きょうは日本に一時帰国中に行っている保育園についてです。

区立や私立の保育園で「一時保育」というのがあるところに通わせています。

その受け入れ先が少ない事から今回は3つの保育園を掛け持ちということに。今週はA、来週はAとBが2回ずつ、その次の週はCとBが2回ずつ、というふうに。子供にとっても「きょうはどこの園へ行くの?」ということになってあまりいい環境ではないです。そして、時々「きょうは予約が入っていませんけど?」なんて言われて。「あ、来るところ間違えましたー」、って、また地下鉄乗って。 一時保育自体“外出の際の数時間だけ預けるところ”という雰囲気があって、何日か続けて行くような考えはあまりないらしい。そのせいかどうか、区立だとひとり月4回までしか受けてもらえません。お弁当が必要な園もあれば、上履きとお昼寝タオル持参のところもある。私立だと1日7時間預かってもらうとホテル1泊分くらいの値段。送り迎えの時間を差し引くと、4、5時間しか仕事ができない。……などなど、結構な出費と忙しさ。加えてネックは、子供が急に体調を壊したとき。バリとの気候の差で朝熱出したりなんてことはしょっちゅうなんですが、一時保育というのは当日キャンセルは50%というところが多い。行かなくても3000円、4000円と払うことになる。

バリ在住の知り合いは「日本へ戻ったら仕事しない」または「バリからベビーシッターも連れて行く」んですって。むむむ。仕事の関係で帰国する私にとって、子連れ帰国はやはりちょいと難しい問題です。

でも、日ごろバリのPGへ行っている子供にとって、日本の子供と一緒に遊ぶ機会はすごく新鮮。だって「誰とでも日本語でお話しできていいね」って。それに、掛け持ちであちこち行くことも楽しめるようで「きょうはどこのスクールへ行くの?」って。大変だけど、子供がそれを楽しんでいるのなら、ま、いいか、と思うのです。

あとは2年後のビジョンですね。 会計士の先生がおっしゃるに、そういうこと(子供をどこの学校へ入れるか)は仕事がどうの、子供本人がどうの、ではないんですって。親であるあなたの考え方で決まりますって。そうなんですかー。それは大変。私たちバリでのんびりし過ぎているのかも知れません。

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2007年4月16日 (月)

≪その1≫バリのプレイグループ

昨年から、帰国するときは毎回子連れです。

子供が小さかったときは2、3週間ならバリで主人に預かってもらえていたのですが、3歳になってからはいろいろあって。バリと日本の二重生活。子供にとってもかれこれ1年、ようやく慣れつつあります。

日本のいいところとバリのいいところをそれぞれ好きな子供は、日本に行きたがり、バリに帰りたがる。羨ましいことです。荷造りや不在中の段取りを組んだりするのに毎度億劫な私は、日本に帰りたくなく、バリに戻りたくないんですもの。

あるバリ在住の日本の人が言ってましたっけ。「バリ人の寛容さと日本人の勤勉さを教えられた子なら将来どこの国へ行っても通用する」って。言葉どおりなら確かにそうかもしれません。そうなったらいいなぁ、と思います。でも、バリの寛容さってイコール甘さですからなぁ。私がいくら厳しくしたとしても私以外の全員が彼に甘いのですから。1人っ子だし、男子が優遇される風習というのもあるし……。勤勉さはきっと無理でも、まぁ、寛容さだけは身につく事でしょう。

なけなしの努力として、つい最近までは子守兼家事を二人頼んでいたのですが、思い切って辞めてもらいました。「親と違って叱れない大人」だと分かると子供がエバってしまうのです。お蔭様で今は家事の大半と子育てが自分に回ってきちゃいました~。

さて、今うちの子供はバリではインターナショナル系プレイグループ(2~4歳向け)に週3回通っています。前は近所のバリ人系PGに週3回、インターナショナル系週2回にしていましたが、ローカル系の方は辞めました。設備が整っていて質のいいプレイグループというとやはり市街地エリアにあるので、車で片道1時間の道のり。うちはバイクしかないので、運転と後ろで子供を支えるために二人必要。朝連れて行って、午後迎えに行く。1日に二人で2往復ということはのべ8時間。お天気にも左右されるし、ひとりの子供になかなか大変なことです。というか、頼める人手があるからいいものの自分だけではとても通わせられません。

大変なのだけど、かれこれ3年近く通ってその甲斐もありました。基本的に英語、分からないときにはインドネシア語。欧米系の子供が半分以上なので英語が分かる子との差がちょっと辛い時期もありましたが、最近ようやく英語でも会話もできるようになってきて得意になっています。いろんな国籍の子供たちと垣根なく付き合うことも身についてきて、有難いことです。せっかくバリにいるのだから、勉強が遅れたりすることはあってもコミュニケーション力はつけてもらいたいですから。

行きたくない、家に帰りたい、と泣くこともどれだけあったか、と思うけれど、子供って成長するものですね。

明日からまた新学期。欧米式なのでこれからの4~7月が3学期です。3月に帰国していた後に休暇期が重なって、子供はもううずうずしています。

今回のお話は少し長いので、続きは明日配信します。

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2007年4月 8日 (日)

おすすめフレンチなど

Photo_39 先日は不覚にも風邪をこじらせてしまって、気持ちわるい夢も見て。せっかくの桜の季節に残念なことをしました。何とか回復したとはいえ作品展開催中も咳が止まらなかったりして、お客様へ大変失礼いたしました。その後再びバリへ戻ってきたわけですが、う~ん。風邪以外、3週間いったい何をしていたんだっけ? そうそう。ちょっと付けたしておきたいことがいくつかあるのできょうはそれを書きます。

まずはフレンチです。

日仏会館の1階にあるレストランのランチ。おいしくて安くて超おすすめです。

私はフレンチなぞ、そうそう食べる機会がありませんが、ここは病みつきです。フレンチのいいところはこれだよね、と再確認してしまうのです。いろんな食材をごちゃごちゃ混ぜ合わせないこと。一皿にストーリーがあってシンプルなこと。ごつっと出てくる豚肉がアブラっぽくなくてさっぱりとした味つけであること(ここら辺は日本向けアレンジかも)。それから、それから。デザートがこっくりと締めくくりにちょうどいいボリュームであること。フランスの老舗レストランでも、この値段でここまでちゃんとしたフレンチは食べられないと思います。ええ。フュージョン系があんまり…な私の独断+偏見ですが。

恵比寿ガーデンプレイスから近いので次回と次回の次回マニス作品展へお越しくださる際、是非お試しを。主菜とデザートで1250円。前菜を加えて1500円。うわ~、本当に安いです。主菜は鴨のコンフィがおすすめ。デザートはレストランの中央に鎮座。きっときっとPhoto_38 迷いますが、メレンゲのキャラメルがおいしかったです。

L‘ESPACE 渋谷区恵比寿3-9-25日仏会館内 平日のランチ11:30~15:00、土日は16:00まで

実は、築地の超人気すし屋へも行きました。というか、連れて行ってもらいました。でも残念ながらその日は風邪から併発した歯痛で口が寿司サイズに開かず、寿司は断念。せっかくゴチに預かったのに、カニ汁と茶碗蒸ししか頂けませんでした。これって何かの罰?

最近私たち(私と子供)がいちばんのご馳走と思っているものは、飯倉の交差点近くにある中華屋さんのギョーザです。アクシスからも近いし、時々行くようになりました。ギョーザと限らず横浜の中華街よりよっぽどおいしくて、供連れで入っても歓迎されるから、というのもあるけれど。しかし、ギョーザは中国本土並みにちゃんとしています。本土のギョーザを知って薄皮の日本のを邪道だと思っている方におすすめ。ぶりりっとしていて実の中のスープが素晴らしい。食べ応えもハナマル。「新北海園」というお店です。

バリはやっと雨期が終わりつつあります。今年はマンゴスチンが当たり年。

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