ニッコーバリに泊まりました
バリで何年も暮らしているのに、いちばん遠かった(縁がなかった)のがヌサドゥアエリア。「ヌサドゥアは人工的につくられたからバリとはいえない」って皆が言うせいもある。しかし、どっちかというと車で出かけて気軽に泊まるには少々高いせい。知り合いが滞在することもこれまで1回もなかったしなぁ。
ところが今回、母が弟からニッコーホテルの無料クーポンをもらってきてくれて、そういうところに初めて泊まれることに! 弟は仕事柄出張が多くて、JALのゴールドカードの特典がいろいろ来るらしい。いいなぁ、といつも傍で思っていましたです。そのおすそ分けをいただいて。
JALというといまや一番安く乗れてしまう眉唾エアラインですよね。……ではありますが、さすが歴史。ニッコーホテルバリのロケーションは同じバリの中でもやっぱり秀でているのでした。
崖っぷちの標高差を利用して建てられていて浜辺に隣接するプールサイドが1階という設定なのですが、ロビーがあるのは何と「15階」。つまり、その崖っぷちは15階分の段差があるわけです。バリの建築基準では、ココナッツの木よりも高い建物は景観にそぐわないとのことで、4階建てがMAX。15階建を実現したのはきっと地形をうまく利用したせいでしょう。
しかし、しかし。その海に突き出たような敷地の気持ちよさといったら! 何年か前にコートダジュールへ行ったときも反り立った崖の上から見下ろす海を見て「これがココシャネルなんかの別荘にもなったんだなぁ」と溜息をついたけれど、そうそう、バリにもこういう地形があったことを思い出しました(ウルワトゥ、タナロットという名所がそれ)。広角レンズを覗いているときみたく見える、水平線がすこしばかり湾曲している海原(全室オーシャンビューということらしい)。プラス、敷地内から直接プールサイドとビーチへ降りられること。これってかなり贅沢です。ビーチはひと気が少なくてクリーン。物売りがかまびすしいクタと比べたら、やっぱりこれってバリじゃないかも!
周囲に何もないというのは確かに不便だけど、この景観だったらスケールからしても非日常だから、それで可。ミニバーやルームサービスが日本並みに高くても(!)、朝食のブッフェがバラエティーの割にやや残念であっても。ええ。たとえこのままJALが駄目になったとしても、ここだけは外国資本に売却しないで欲しいと切実に思ってしまったものです。
もうひとつ、個人的に惚れ込んでしまったのは託児所です。
崖の岩盤にこんもりと茂る緑を利用して「ジャングル」というテーマでつくられているのです。それで、用意されているのは実物大かな、と思うくらいに大きなワニのパズルとか、皮製のインディアンの羽飾りとか(インディアンは砂漠だったっけ?)。屋外は白い砂の上にジャングル風の遊び場。確かに鬱蒼として暗いんだけど、子供にとっては紫外線ギラギラの日中にはかえって落ち着くらしい。雨が降るとますます雰囲気が! お蔭様で、何時間でも預けられてわれわれ大人はしっかり休暇を取ることができました。こんなおすそ分けだったら、いつだって嬉しい。また来ないかな~。
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