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2007年2月28日 (水)

花を買いました

P1010570 この頃バリではオーガニックなものが増えた。

自分の意識がそっちへ傾いているせい? というのも確かにある。

けれどもUBUDでは実際ムーブメントな感じ。欧米人による真面目なオーガニック食品がどんどん増えて、お陰さまでうちの食卓もずいぶん変わったものです。ちょっと前までパサール(市場)とスーパーばかりに頼っていたけれど、最近はもっぱらPIZZA BAGUSの「土曜日」。

この前、UBUDではもうひとつ「水曜日」にブドゥグルの高原野菜を売りに来るひとがいることを知りました。ワランワヤンのゆりちゃんが連れて行ってくれたのです。ゆりちゃんも、知らないうちにオーガニック志向になってて話が合いすぎる! 

場所はハノマン通りの真ん中辺り。昨年末にオープンしたという花屋さんの中で、その花屋さんの存在も初めて知った。

これまでバリで生花を買えるところというとかなり限られていたのです。

こっちで生花というとまずお供え物に使う花びら。色がきれいなマリーゴールドやオシロイバナなんかが好まれているようで、あちこちで栽培されている。皆さんもご存知の通り、バリでは毎日数えきれないくらいのお供え物をこしらえるから花びらって商売になるのですねぇ。田舎の小さなパサールでも買える。ただし売られているのは茎も葉もなくい、ほぐされた花びらだけ。ほか、観光地のUBUDではレストランやホテル向けにオーキッドやスダッマラムという白い花をおもに扱うローカルの花屋が2,3件。

そこにアンチテーゼを投げかけたスミニャックの外国人系花屋があって、そこのは一時トレンドだったように思います。バナナのなかまヘリコニアを中心にアンセリウム、ドラセナなど熱帯系・アジア系の生花。日本の花屋さんの熱帯アジア系コーナーがUターン、という感じ。はぁ、しかしビーチ沿いのディスコのスポットライトの下には向くけど一般家庭向きではないかな。

ハノマン通りのその花屋は、バリではお初なカントリーガーデン系のおもむきです。そうか。こういう志向の花屋さん、確かになかったです。品揃えとしては確かに「それならウチの庭にもあるかな~」っていう種類が含まれる(わたしたちのウチの庭にはもちろんないけれども)。そこにちょっと珍しいジンジャーの花があったりする。かわいいバスケットやガーデニング用品がちょっとばかりある。それで、もう、充分買いたくなっちゃうモードに。オーガニック野菜より先に、まずこれを買わなきゃ! こういうお店がちゃんと商売になってずっと残るといいなぁ、と思いつつ黄色いジンジャーの花を選びました。

「水曜日」には、野菜と花を買うという予定が加わってしまった。

ますます忙しくなります。

※ハノマン通りの花屋さん:BROOMZというお店です。

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2007年2月20日 (火)

テレビも見ないし、たまには本でも。

Photo_37

最近は日本にいてもほとんどテレビを見ないので、ニュースはひとから聞くことがほとんど。バリの家では、テレビは子供のDVD専用。つまりアンテナがない。NHKやナショナルジオグラフィックが見れる衛星放送が安くなったから入れようかな、とも思うのだけど。はてさて、そんなものがあったら今度はきっと仕事がさっぱり進まなくなりそうで……。

こんなのんびりとしたところにいるというのに、相変わらず気持ちに余裕というものがない。これは私が要領が悪いことに起因すると思う。仕事と家事と子供の相手であっという間に1日のほとんどが終わっちゃう。時々、そういう日々に反省してせめて何か読もうと思う。

雑誌は定期購読のものがEMSで届くたび一気読みするのだけど、本はいつ読んでもいいみたいな安心感から買ってから3年もたってやっと読むものもあったりして我ながら驚く。日本に長くいたころはいつも同じ時間に同じ電車に乗る生活だったから本はかなり読めたし、子供が赤ちゃんだった頃まではバリでも結構読めたんだけどなぁ。

悪いのは、ここ1年。本、といっても重さの関係もあって文庫ばかり、は、去年はただ買い込む一方で1年に両手の指の数くらいしか読んでいないです。しかも、小説ばっかりで六本木の青山ブックセンターか渋谷のリブロで買うものばっかり。やはり非常に偏っています(だって、紀ノ国屋書店などへ行ってもトレンドの下積みがないから選びようがなかったりする!)(ひとり言)。

とにかく、そのいつ買ったのか忘れてしまったもののなかで(失礼!)、最近読んでよかったもの

ちくま文庫の「つむじ風食堂の夜」という本です。著者は吉田篤弘。めざせ作家、というよりも脱力系? カバーに書かれているプロフィールによると、もともとブックデザインのお仕事で、ぽつぽつと物書きもするようになったらしい。タイトルから受けるイメージと内容がかけ離れていない素直さがいいなと思う。

お話は、雨を降らせることを研究している中年男性が主人公。お父さんの思い出から始まって、お父さんの面影で終わる。夜更けまで開いている食堂が舞台で、川上弘実の「センセイの鞄」に出てくる居酒屋にも似ているかも。そこに出入りする彼と常連たちが何本かの筋書きで出てくるのですが、食堂の面々は朝の連ドラ風キャラクター。気の優しい彼は古本屋で本を買い、帽子屋で帽子を買い、舞台俳優から台本を書いて、と頼まれる。

自分の日常だってそうしたちいさな出来事や出会いの繰り返し。滅多にひとが結びついたり葛藤したり、死んだりしない。このくらいテンションの低い小説って自分に近い位置で読めていいなと思いました。

ところで、私のこの情報&活字不足。リハビリ的に最近ときどき行くのが日本の新聞を置いているカフェです。日本発JALやガルーダの直行便の機内用でお客さんが読み終えた新聞を回収して空港からUBUDまで運んでくる業者がいるそうで。ゆえ、その新聞は地方欄が東京のものから関西のものやらいろいろ。そのカフェで3日分くらいの(乗客が少ない時期は1週間くらい配達されないこともあるそうなのであまり新しくないことがしばしばだけど)新聞をばさばさっと広げて1時間か2時間くらいむさぼり読む。不二家のぺこちゃんがもう売られていない事なんかも、そうやってようやく知ったりして。

そうそう、「まめ新聞」ことアトリエマニスの初の印刷物が今週いよいよ撮影、入稿に。今春からますますモードチェンジしている新しい服についてはそちらをお楽しみに! 「ひとり言」はそちらでもいろいろ書く予定でいます。

※読売新聞が読めるUBUDのカフェ:アンカサという名前、スウェタ通りにあります。コーヒーとスパゲティがおいしい有難いお店。

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2007年2月10日 (土)

UBUDのステキなピザ屋

Photo_34 UBUDのピザバグースというレストラン。

観光エリアからはちょっとはずれたところにある長期滞在の外国人が多いイタリアンです。少し前までここ、ちょっと入り口が見えにくい場所にあったので、宅配しか頼んだ事がありませんでした。パスタやピザの出来はまぁまぁ。とにかく値段が安いのがポイント、というあまりぱっとしない食べ物屋(失礼!)。家に食べるものがないときや、天気が悪くて出かけられないときの御用達。

そのピザバグースが移転して以来、たまに行くと(子供を連れて行って長居できるのもラクということもあって)、ほんの少しずつ何かが進歩している。いやいや、実は宅配時代からそういう努力を積み重ねていたのかもしれない。1,2年のあいだは、壁のテレビでスポーツ番組、ローカル新聞にギター1本、子供用のお絵かき用具とブロック、と、ちびちび増えていったのだったが、この前行ったらフットボールテーブルが加わっていた。思えば昨年は、飲み物メニューにカンパリソーダやミントカクテルが加わった。きょうは、木のテーブル・椅子しかなかったところに、ソファセットが加わった。何だか、ヤル気? 

Photo_35 その前の1,2年に目だった変化がなかったのは、デルタデワタに支店を出したからかもしれない。デルタデワタは値段や質の割りに何であんなに混んでいるんだろう(またも失礼!)、と思うスーパーなのだけど、確かにローカルと外国人滞在者どちらにとっても便利な品揃え。でも、ピザ屋の支店の方は、あんまり人気がなさそうで。私も入ってみた事がない。なぜかな。デルタでピザを食べなくならなかった、という自然な理由。

そうしたら、おっ。今度こそ行けそうな気がする企画。

毎週土曜の朝、テラス席を使って「オーガニックマーケット」をやるんですって。でも、私信用してなかったです。あのピザバグースがやるんだからって。すると、あら、なーんだ。ちゃんとしているではないですか(これまた失礼)! あの「みみず床」をつくってくれたみみず屋さんも、ここで出会った人。kueベーカリーのチョコレートショートブレッドとマフィンはもはや欠かせないし、野菜は今では半分以上ここから。お米もある程度安心できるオーガニックのものが買えるようになったことも大きな進歩。フルーツもやっぱりいいものが買えて嬉しい! 

Photo_36 ピザバグースはもしかして結構ステキなのかもしれない。今度はデリショップをつくるのですって。

わたしにとって、西麻布の「やまちょう」スーパーのような存在になってきました。

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2007年2月 8日 (木)

ニッコーバリに泊まりました

Photo_33 バリで何年も暮らしているのに、いちばん遠かった(縁がなかった)のがヌサドゥアエリア。「ヌサドゥアは人工的につくられたからバリとはいえない」って皆が言うせいもある。しかし、どっちかというと車で出かけて気軽に泊まるには少々高いせい。知り合いが滞在することもこれまで1回もなかったしなぁ。

ところが今回、母が弟からニッコーホテルの無料クーポンをもらってきてくれて、そういうところに初めて泊まれることに! 弟は仕事柄出張が多くて、JALのゴールドカードの特典がいろいろ来るらしい。いいなぁ、といつも傍で思っていましたです。そのおすそ分けをいただいて。

JALというといまや一番安く乗れてしまう眉唾エアラインですよね。……ではありますが、さすが歴史。ニッコーホテルバリのロケーションは同じバリの中でもやっぱり秀でているのでした。

崖っぷちの標高差を利用して建てられていて浜辺に隣接するプールサイドが1階という設定なのですが、ロビーがあるのは何と「15階」。つまり、その崖っぷちは15階分の段差があるわけです。バリの建築基準では、ココナッツの木よりも高い建物は景観にそぐわないとのことで、4階建てがMAX。15階建を実現したのはきっと地形をうまく利用したせいでしょう。

しかし、しかし。その海に突き出たような敷地の気持ちよさといったら! 何年か前にコートダジュールへ行ったときも反り立った崖の上から見下ろす海を見て「これがココシャネルなんかの別荘にもなったんだなぁ」と溜息をついたけれど、そうそう、バリにもこういう地形があったことを思い出しました(ウルワトゥ、タナロットという名所がそれ)。広角レンズを覗いているときみたく見える、水平線がすこしばかり湾曲している海原(全室オーシャンビューということらしい)。プラス、敷地内から直接プールサイドとビーチへ降りられること。これってかなり贅沢です。ビーチはひと気が少なくてクリーン。物売りがかまびすしいクタと比べたら、やっぱりこれってバリじゃないかも! 

周囲に何もないというのは確かに不便だけど、この景観だったらスケールからしても非日常だから、それで可。ミニバーやルームサービスが日本並みに高くても(!)、朝食のブッフェがバラエティーの割にやや残念であっても。ええ。たとえこのままJALが駄目になったとしても、ここだけは外国資本に売却しないで欲しいと切実に思ってしまったものです。

もうひとつ、個人的に惚れ込んでしまったのは託児所です。

崖の岩盤にこんもりと茂る緑を利用して「ジャングル」というテーマでつくられているのです。それで、用意されているのは実物大かな、と思うくらいに大きなワニのパズルとか、皮製のインディアンの羽飾りとか(インディアンは砂漠だったっけ?)。屋外は白い砂の上にジャングル風の遊び場。確かに鬱蒼として暗いんだけど、子供にとっては紫外線ギラギラの日中にはかえって落ち着くらしい。雨が降るとますます雰囲気が! お蔭様で、何時間でも預けられてわれわれ大人はしっかり休暇を取ることができました。こんなおすそ分けだったら、いつだって嬉しい。また来ないかな~。

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2007年2月 6日 (火)

バリショップをクローズ

ちょっとお知らせです。

1月いっぱいでバリのUBUDで構えていたアトリエマニスのお店を一旦閉めました。

たぶんまだ一部のガイドブックにショップ案内が掲載されているし、以前から何度もお立ち寄りいただいている方にもたいへん申し訳ありません。理由はいろいろあるのですが、いちばん大きな理由としてはひとつ潮時であること。今年の春からこのサイトのほかに定期的に新聞を発行する計画もあって何やら手一杯だし、ちょうど雨期で雨漏りがだんだん酷くて移転場所をと考えつつちょうどいい感じの店舗が見つからなかった、ということもあるし。しばし様子を見つつ、また機会のあるときにもっと自分たちらしいお店をつくりたいなと思いまして。

この先しばらくはPejengにあるスタジオ内にショールームのスペースを設けます。

ATELIER MANIS BALI STUDIO (月~土、9:00~16:00)

Jl.ke Beji Br.Duku Geria,Pejeng Kawan,Gianyar BALI

電話(0361)972979

UBUDの中心から4,5キロ。MAYA UBUD というリゾートホテルと川を挟んで向かい側ですが、少し分かりにくいかも知れませんので、できるだけ事前にご連絡下さい。ファクスで地図をお送りします。

さて、先ほど申し上げた新聞ですが。マニス作品展でお目見えする服の一部を先にカタログふうにお知らせするような趣旨のもの。不定期発行、どうなることやら。目下、3月中旬に皆様へお送りできることを目指して試行錯誤中。新聞なので、発行の直前までのできるだけ新しいものを掲載したいと思っています。東京近郊にお住まいで最近マニスの作品展でお買い上げいただいている方には自動的に(?)送らせていただきますが、その他ご希望の方にもお送りしますので、メールかファクスでご請求ください。

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