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2006年11月12日 (日)

ココナッツさえあれば?

Photo_20 さっき、隣の敷地でココナッツおじさんが実を取っていたので2つ3つもらってきました。ココナッツおじさんというのは、椰子の木に登って葉を刈り落としたり、多すぎる実を間引いたりするおじさんのこと。手入れを怠ると、地上5mのところから重たくて堅いモノがどさっと落ちてきて怪我することがあるから(本当に!)、うちでも数ヶ月に1回お願いします。でも、「収穫」があるから木登り代を払っても高くつかないのです。

若い実の中はジュース。そのままだとあまり味がしないので氷と砂糖とレモンを加えて、お昼ごはんの飲み物に。これ、かなり栄養があるらしい。少し熟れたものだとゼリー(ナタデココ)を内側から掬って食べる。たくさん取れたらお供え物用に近所の人たちにも分ける。若い葉を摘んだらそれも供え物に使える。きっとオラン・バリの皆さんはもっといろいろ活用していることでしょう。

この前バイクの駐輪場をつくる時に、スペースの関係であまり育ちがよくない椰子の木を2本ほど切り倒しました。暦のいい日を選んで(伐採もココおじさんの担当でした)。それからチェーンソーを持ってきてもらって切りそろえて、それが駐輪場の屋根の梁になった。根元はあまりに堅くて、シャベル仕事の人を呼んで何日かかかって取り除いてもらったのだけど、その土は庭土になった。葉は燃やして処分したけれど、あとはほとんどゴミが出ないのに感心しました。

椰子は暑い国だったらどこにでも生えていそうな木ですが、バリでは「これさえあれば」憂いなし。幹や実の殻は木工品に使う。薄く削ってもしっかり堅いので、器やカトラリーに。実には油分が多いから石鹸の材料にしたり、イカンバカール(魚のグリル)の時の燃料に。燃えやすく火力があるのでこれで焼いた魚はとてもおいしい。葉は編んで簡単な使い捨てのカゴとしていろいろ活躍。食べられるし、燃料になるし、家も建つし。……そういえば、犬が毒に当たって泡を吹いたときも庭係のおじさんが黄色い椰子の実を取ってきて、そのジュースを飲ませた。解毒作用もあるのかも。

サゴヤシ(サグー)という椰子はインドネシア一帯で昔その幹のデンプン質を主食にしていたそうです。私も一度メンタウィ諸島のジャングルツアーに参加したときに食べましたが、幹を叩いたものを布で越して、そこから取れたデンプンを椰子の細い葉に包んで、と大層手間のかかるわりにあまりにも少ししか取れないし、あまりおいしいとはいえないものでした(それだから今ではどこでもお米なのでしょう)。でもお米が伝わる前はどこでも、食べられるし、器にもなるし、燃料にもなるし、その葉で屋根にもしていたのかも。やはり、これさえあれば! 竹もいろいろ万能だけど、ココナッツはやはり恵みの木だなぁ。

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