バティックのトラから
このトラの柄は何年も前にバングラデシュで“ノクシカタ”という刺し子刺しゅうをつくってもらったときのもの。ノクシカタはマニスではもうお馴染みになりましたが、今つくっているのは刺し子のステッチそのものが柄になっているタイプ。その1回目を注文したときには刺し子用の糸は生地と同色で全面にびっしり、さらに部分的に刺しゅうを加えてもらっていたのです。……というのは、それがもともとのノクシカタの手法だったので。だから、今注文しているノクシカタは、正しくは「ノクシカタの土台だけ」と言った方が正しいかも。
図案はジャワ・バティックの模様でときどき見かける動物模様からアレンジして、マニス日本部でパタンナーのきくよさんが描いてくれたもの。当初はカエルやヤモリや馬などいろんな柄がありました。でもこのトラ柄だけその後も一回白いブラウスに白糸刺しゅうでリピートしたことがありました。そして何年も経って最近また思い出して。今度は堅いアーミー風の生地に目立つ色の糸で。
私、このトラがどうも好きです。
バティックの図案って比較的定番的なものが多い。いろいろな色や配置で何度も使われているだけあって「あっこれ、いただき!」、ということが結構あったりする。花柄、花鳥柄もいいけれど、動物や人のようなキャラクターもの(?)が個人的にとくに面白なと思います。顔があっち向いているのにからだはこっち向いてる、みたいな描き方とか。このトラは、きっと中国辺りから猛々しい虎図みたいなので伝わって、でもジャワで何度も描かれているうちにこんな表情になってしまったのではないかと推測します。原画(見本のバティック)では顔が黒くて確かにちょっと勇ましい表情。それを、線だけをなぞって新たに描きなおしてもらったらずいぶんとかわいい感じになっちゃった。そうなるとイメージはどこか「ちびくろさんぼの回るトラ」、ということになって、一周ぐるっとまわっているような配置が浮かんでしまって。
今、このトラ刺しゅうをスカートに入れているところです。スカートだから少し太い線にしようとチェーンステッチで。写真のは少しカーキがかったグレーに赤ですが、黒地に生成の刺しゅうとの2種類を予定しています。試作がまる1日がかりだったので、6匹の回るトラが入る予定のスカートは6日かかる計算? うーむ、次の作品展までに何点つくれるか……。ともあれ、お楽しみに!
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コメント
ノクシカタのスカート、私の勝負服となっています。
チラシに載っていた時からねらっていて、
展示会ではガマンしていましたが、結局後から
電話でオーダーしてしまいました。
以来、作品展の初日やパーティーなどで、活躍しています♪
黒地に生成りも見てみたいです。
投稿: mizo | 2006年10月29日 (日) 20時13分
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投稿: wrgtivkqx afcrem | 2007年8月24日 (金) 17時49分