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2006年10月11日 (水)

断食についてひとりごと

2週間ほど前からラマダンことムスリムのひとたちの断食が始まっています。バリはバリヒンドゥーの人がほとんどですが、ジャワ島からの移民やその人たちと結婚して改宗する人もいて、全体の2~3割はムスリム。UBUDの界隈にはあまりありませんが、クタやサヌールなど海に近い地域にはムスクがいくつもあります。

私は宗教にはあまり明るくありませんが、バリで結婚する前にバリヒンドゥへの改宗が義務づけられていて「歯削りの儀式」をやりました。かなり熱の入った儀式で、バリでは人の一生のなかでは葬式の次に重要なんだって。その前後に“しなければならない”“してはいけない”ことの数々。例えば、儀式の前夜は魔物に付かれやすいから兄弟姉妹と一室に寝るとか、家の敷地から3日間は出てはいけないとか。しかも人によって言うことが違う。本当の決まりと言い伝えがごっちゃになっていると思われる。え~、そんなこと急に言われても~。泣きましたねぇ。

話しが反れましたが、そうそう。だから、日ごろ宗教とともに生きる人たちは、さまざまな規則に沿って暮らしているということなのです(当たり前か)。

中でもラマダンはすごいと思う。毎年だいたい一番暑さが厳しい時期に当たり、3週間から4週間くらいのあいだ日が昇っている間は水も飲まない(らしい)。特別な修行者だけがするのではなくて、全員に課せられるというのが厳しい。「昼間はごろごろして夜中に活動するんだ」というお気楽なジャワ人もいるけれど、そんなマイペースが通用しない場合だって多い。

マニスのスタッフにもひとりだけムスリムの子がいます。朝から夕方までまわりの子と同じく仕事をして、他の子全員がお昼を食べている間やり過ごす。イスラムの国でもこの時期この苦行が相当辛いと思うけれど、ひとりだけで実行するっていったいどんな気持ちなのだろう。心配なので「仕事の時間を短縮したら?」とか、聞いてみるんだけれど本人は自信もあってか「大丈夫」だって。

日本でデトックスのための断食をした人の体験談が雑誌に出ていたけれど、私は1食抜いただけで血糖値が下がりふらついてしまう方なのでとても想像がつきません。ムスリムの断食も、それをやり遂げた後の爽快感や充実感ってきっとすごいだろうなぁ。リスペクト。

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