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2006年9月30日 (土)

きょうバリへ

9月21日から3日間の作品展に来て下さった皆さま、この度も大変ありがとうございました。3日間だけの開催だったのでお時間が合わずに来ていただけなかった方もいらっしゃったかもしれませんね。
作品展終了後の今週はたいへん慌ただしくなってしまって「まめ日記」を書きそびれてしまいました。で、今さっき20分くらい前に12時を回ったので、もう“きょう”になってしまいました。きょうのフライトでまたバリへ向かいます。もう、あっという間の2週間で。たくさんし忘れたことがありそう。でも今回もとっても楽しい一時帰国でした。この頃はすっかりオノボリサンな私(たち)。短い滞在期間中にいろいろなお店を見て回って街を眺めて観光(?)も時々して。その辺りはバリから写真入りでまたご報告したいと思います。次回は11月末からの1週間、銀座三越での作品展に合わせてまた帰国する予定です。皆さままたお目にかかれますように。お元気でお過ごし下さい。
《ちょっとしたお知らせ》マニス東京オフィスでは現在スタッフ募集中。週3〜4日来ていただける30〜40歳前後の方。お仕事内容は主に在庫管理、出荷業務など。PCができる方でマニスの服が好きな方。ご関心のある方は簡単なプロフィールと自己PRをこのサイトの「お知らせ」からマニスのメールへお送り下さい。またはお電話、FAXで。折り返しマニスからご連絡をいたします。

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2006年9月23日 (土)

バリ料理とボサで

きょうは雨が降りませんでした。朝から、いかにも降りそうな空をしていたのに。
しつこいようですがわたしが(マニスが)何かする時って“降る”のが通例ですので、「へーっ、降らなかったんだ」って思いました。
マニス作品展30回目記念と称して日没後に会場内でパーティーをいたしました。マニスの仕事をいつもいろいろ助けていただいている関係者の方々、マニスの服を着て下さっているお客さま。皆さんにお集りいただいてかなり盛り上がりました。大勢でわいわいしているのを見るのは好きだけどやるのが苦手なわたしは、改めてご挨拶をすることもなく主催者なのにたいへん失礼をいたしました。
すごいなぁと思ったのが、すごく素敵なボサノバの音楽とすごくおいしいお料理の中で、皆さん結構「試着」して悩んでいろいろお買い上げいただいたことです。わたしなんか、音楽とお料理に感動しつつ日増しにどんどんどんどん行動範囲が広がってゆくバリ育ちの息子のゆくえ(階段やら試着室やらいろいろ面倒臭いところに潜り込む)を、人垣のなかで追っかけていくのが精一杯でした。
明日までの作品展です。もう大分サイズ切れなど出つつありますが、お時間のある方どうぞお出かけ下さい。
それからきょう私も伺ったのですが、DEE'S HALLさんできょうから開催のアンティークのネルの展覧会がとてもとても素敵です。わたしは開店間もなくお伺いして一等かわいいのを遠慮なく買いました。近々のマニスの服のどこかに使う予定です。

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2006年9月22日 (金)

作品展がはじまりました。

きょうから作品展がはじまりました。
今回の会場は外苑前の銀杏並木の真ん前。とっても眺めがいいのです。きょうは搬入を待つ間、子供を連れてちょっとだけお散歩を。銀杏並木のトンネルを歩きました。
バリでは田んぼや雑木林に囲まれているせいか、子供は緑には敏感のようで、うれしさ全開。大きな木にしがみついて登ろうとしたり、ちょっとした草むらに飛び込んで寝転んだり。勢い余ってかぶっていた帽子を投げたらそれが大きなグラウンドの中に入ってしまった。バリでだったらそこらに枝でも棒でも落ちているからいいのだけれど、きれーいに掃除が行き届いている外苑の並木道では何もなくて。
帽子はかなりお気に入りのもの。柵を乗り越えようかと試してみたけれど、やるまでもなく無力。だって柵に「よじ登ったりしないでください」みたく書かれているくらいだもの。微妙に登れないようなつくりになっていて。そしてグラウンドの入り口はひと駅先とも思えるくらい遠い……。
手を延ばしてさらに50センチくらい先に落ちている白い帽子をどうやって取るか。やっぱりちょっと長い棒が必要なのでした。それであちこち探して、木の根っこのところの地面から浮き出しているようなのを引っ張って引っこ抜いて、そうしたらちょうどいい長さのが。走っていって柵越しにその根っこの棒で帽子を引っ掛けて、あっ取れた! こっちは冷や汗モノでしたが、子供は「フィッシング(釣り)」みたいにこれまた喜んで。
……こんなことをやって我を忘れていた訳ではありません。が、その後午後3時からの作品展開場時間まではやっぱり相当慌てました。慌てたけれど、白い帽子を取り返せて良かったのです。だって、やっぱりとってもお気に入りのものだから。そんなわけで関係者の皆さんには少々ご迷惑おかけしました。
明日は作品展第30回目の記念のパーティーもあります。

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2006年9月20日 (水)

湿気についてひとりごと

日本に戻ってかれこれ数日たちます。その間に、あぁやっぱり…。大きな台風が来ました。
さてさて。わたしが帰国するとき寝泊まりしているのは東京オフィスのひと部屋です(といって、間取り的にふた部屋しかないんだけれど)。普段はストックルームになっている方の部屋の床にお布団を敷いて寝る、といった具合なんです。だからわたしが来ている間はオフィスのスペースにいろいろなものがはみだして皆さん「カニ歩き」。……
マニス事務所はかつて4階建てビルの4階でした。風通しこそ良かったものの、夏は部屋の壁を触ってもアツ〜ってくらいの蒸風呂状態。しかもベータ無し。佐川急便さんもヤマト運輸さんも寄り付かないような。郵便局の集荷に至っては、自分でビルの入り口まで運んだりして、お愛想。誰も来ない日だったら1日に5回以上は行水していたと思います。いやいや、本当にモーリシャスやマダガスカルの空港並みに暑かった(ひとりごと)。
そんな過酷な夏はもうごめんだ、ということで、2年前、これまたずいぶん正反対な物件に越してきたのでした。わりとしっかりした鉄筋づくりのマンションの1階です。エントランス側はわりと人通りも車も多いけれど、裏庭の植え込みに面している部屋はすごーく静か。おまけに涼しい! 越してきた年の夏はエアコンも要らないくらいひんやりさわやか。「4階・赤道直下型」と同じエリアとは思えない!って、皆で感動。
しかし今年になって悪さをしているのが湿気です。昨年はまったく問題にならなかったのですが、今年に入ってからいろいろなものが急にカビ出した。
この前6月に戻った時にクロゼットの古い皮のバッグや下駄箱の皮靴がちょっとカビ臭くて、慌てて磨いたり防虫・防カビ剤を入れたり。引っ越してきて以来開けてもいなかった段ボールの中も整理がてら、ベランダで風を通したり段ボールの箱を替えたり(クロゼットというのは事務所の奥にある開かすの間でストックルームとはもちろん違うところにあります)。これでよし、と安心していたものの、今度はしっかりほぼ全部に来ました。靴やバッグはもちろんのこと、普段着用のシャツや上着、パンツ。それで、台風が去ってからというものひたすら洗濯、洗濯です。あー忙しー。そしてまたなかなか乾かない。
履き慣れたオーロラシューズも、スペイン製のアンティークのカバンも悲惨な姿。バブーシュは見るも惨いと捨ててくれたそうで。
今度いつかまた引っ越す機会があったら、ビルの1階でも最上階でもない風通しの良いところにしようと思います。

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2006年9月19日 (火)

ミュージアム

9月15日の朝、日本に着きました。連休で飛行機の席がなかなか取れなかったけれど、何とか無事に。今回は息子(3才半)を連れての一時帰国中です。
敬老の日の昨日は、台風の影響もあって来週まで開催中の東京都立現代美術館へ「ディズニーアート展」を見に。
連休中のこのお天気。我々と同じ考えの人たちが多かったせいか、大変な混みようで。入場券を買うまで10分並び、入場するまで1時間近く並んで、ようやく中へ入ったものの見えるのは人の頭ばかり。呑気なバリ育ちの息子にとってはかなり可哀想な状況だったのでかなりはしょって見学。
でも、人越しながら何とか見てきたディズニーの原画はナカナカでした。昔のファッションデザイナーのデザイン画みたく、息づいていて。ファンタジーの動画の元ってやっぱり職人的な細かい技工の積み重ねなんだなぁと思いました。その職人気質的固さ加減が美しい、というか。もちろん、ディズニーなのですべての動きはなめらかに流線形。ふうわりと舞い降りる着地のタッチとか、しっぽや身体が円を描いて驚く、という独特の仕種はいつの頃からかディズニーの定番。その停止画を見れるというこの展示はかなり興味深いのです。
次の週末は第30回目を迎えるマニス作品展で、その翌週にまたバリへ。でも、今回はあともうもうひとつくらい美術館を見たいなぁ。

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2006年9月14日 (木)

竹炭で染めたウール

Photo_99月21日から3日間の作品展に、何とか登場できそう。はじめてつくってもらった天然染めのウールです。お盆前に頑張って染め上げてもらった竹炭染めは、ギャザーの入ったふっくらした衿のジャケットとランニングステッチを加えたティアードスカートに。

tttの長谷さんのアイディアで実現したこの布は、しかし上がってきたとき「ぼんやりしたグレー」という印象。風合いはもとの生地からするとずいぶん厚みとやわらかさが出てとっても気持ちがいいのですが、あまり個性的に見えなかった。染下のウールはプリント用と同じ(少し前に「まめ日記」上でもご紹介しました)ものを縮充加工しないで仕上げてもらいました。

ところがこの布、縫っていくとだんだん表情が変わるのです。最初の1点が縫い上がった時にはその何とも不思議な色合いに少しばかり感動。何といったらいいかしら。私にとっては日本の冬景色みたいに見える色。この前見たマイケル・ケンナの北海道の写真にもどこかつながっているなぁ(ひとり言)。

仕立てていく間に多少端が擦られて色が落ちたりしているのも確かだけど、竹炭は藍のように染料の粒子が布の表面に付着しているだけなのでウールのように嵩張った布だと表面と中側に色の差があるみたいです。それで立体的になると縫い代など抑えられたところとその他の面とでトーンの差が生まれて何とも面白い仕上がりに(ちょっと言葉で説明するのが難しいので、ご関心のある方はぜひ作品展でご覧くださいね)。奄美大島で染められた(大島紬の染料)茶色版もありますが、こっちは明日出来上がるのでまだノーコメント。

で、明日これを持って日本に帰ります!

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2006年9月12日 (火)

集団力

あっという間にまた日本へ帰る日が迫ってきました。ひと月に1~3回の荷物(EMS)を送る直前も慌しいけれどバリを空ける前はもう、ドタバタです。

この時期バリスタジオ内では皆、小走り。検品係からの質問が私のところへ。私からそれぞれの担当者へ。日本ではそれが普通だけれど、バリでは「走ったりするとみっともない」と思っているひともいる。どんなに急いでいてもそう見えないようにするべし、というのが美徳なのだって(物事を荒立てないようにという意味でもあるかも)。……とすると、うちは塀越しに覗き見可能ゆえ、さぞかしや笑われていることでしょう。

バリでは“コミュニティ”とか“伝統行事”が日常茶飯事で「みんなでいついつまでに○○をやる」という締め切り感覚もごく普通です。表向きにのんびり気ままに見えても、やるときにゃやるんです。わたしとしては「締め切りに強いバリ人」というふうに見える(そこがバリ人の良さ)。それでほとんど毎回納期はぴったり間に合う。最初から巻かないで、途中から皆で声掛け合って、そしてラストが強い。しかし、ひとりでは非常に無力で集団であってコミュニティであることが必須。

かなりアバウトな予定を組んでも最終的にはかなり帳尻が合う。これぞ集団力なり。

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2006年9月 7日 (木)

カチャン・メラ

Photo_4_aうちで常備している豆は“カチャン・メラ”。レッドビーンズです。ちょっとしたきっかけで買い始めて以来もうこればっかり。

前に、UBUDのネカ美術館のまん前にある「ヌリス・ワルン」(いつもXXLサイズのウエスタンの人たちがいっぱいの)で食べたチリコンカルネにハマったのがきっかけでした。トマトの実とレッドビーンズと玉ねぎがいっぱい入ったざっくり田舎風で、シンプルにすごくおいしかった。ここの一押しは店先で網焼きしているリブとかチョップだから、それも一応試してみたけれど、わたしもともとアブラがちょっと駄目で。しかしチリはXXLな大きなどんぶりをまるごと一杯いけてしまった。自分でもつくれそう、と思ってつくってみたのが病みつきになって。何が、というと、豆なのです。豆に目覚めてしまった。

バリではかなりいろいろな種類の豆が手に入るけれど、カチャン・メラのいいところは和風、洋風、エスニックでも使えること。乾燥豆は虫がつきやすいというデメリットはあるものの、買い物をしそびれた日にゃ大活躍。日本では使ったこともなかったけれど、バリでは以来ずいぶんお世話になっています。

カチャン・メラというと地元ではルンダンと呼ばれる料理に使われます。正式なるルンダンをまだ知らないけれど、牛すね肉とレッドビーンズをココナッツミルクとハーブで煮込んだものと認識しています。そうですね、パダン料理屋でよくお目にかかります。簡易食堂風のパダン屋ではあまり煮込んでいない堅いものが多く物足りないように思うけれど、丁寧に煮込んであるとかなり高級感のあるお料理。なのに、辛さの方も半端じゃないのがきっと本格派。ちょっと気取ってしかし汗かきながら食べるわけですね(そう来なくちゃ!)。

うちではチリやルンダンのほか、ひじき炒め、ジャコとの甘辛炒め物など和風が多い。でもこの前ひとつ新顔が増えました。たまたま肉がなくて豆だけでつくってみたドライカレーです。ほっこり煮たレッドビーンズは水気を切っておいて、玉ねぎ、にんにく、ベイリーフをバターで炒め、ワインを少しとマンゴチャツネ、カレー粉、はちみつ、塩で味付け。そのソースの中に豆を加えて混ぜる、というものです。少し炒って豆が少し締まった感じに仕上げるとおつまみ風。水を加えてさらに煮込むとおかず風に。おすすめは断然おつまみ風の方。味見の段階で大分減りましたし、とまらない系です。おっと、ごはんの時間の前に無くなりそうな勢い。豆といえば、そうそう、そう来なくちゃ。

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2006年9月 4日 (月)

ハイキングに少しハマる

Photo_1先週の日曜のこと。

ずっと座りっぱなしの仕事が続いたせいか、おもむろにたくさん歩きたいキブンになったので「ハイキング」を決行。朝ごはんの後、アトラスをコピーして水持って、いつもの軽装でひとり家を出ました。(ちなみにこの翌日ずっと実家に泊り込んでいた子供が急に帰ってきた。また当分ひとりの時間は持てません……。)忙しいときは敷地から1週間も出ないということがしばしば。しかし考えてみれば、うちは田舎の真ん中にある。キブン次第でいつでも家から直接ハイキングに出向くことができるのです。電車の時間も帰りの時間も気にせずに。……ということを思い出した。

Photo_2 今わたしたちが住んでいるUBUD界隈の地域はどこも、丘陵と谷川とが地形を成しています。深いところを川が流れ、川と川の間の小高いところに道と集落がある。UBUDのような街なかでは橋がたくさんかかっているからあまり気づかないけれど、周辺地図を見るとよく分かります。山は北に集中している。それで、南北にたくさんの川と、尾根というか道があって東西にはあまり直線がない(カクカク折れ曲がる道はあるけれど)。ちょうどあみだくじのような感じでしょうか。それで、サイクリングやハイキングには「ひたすら上ってひたすら降りる」みたいなことになる。先日のハイキングの際、その中に山方向へ上がっていく幹線道路に沿って裏道があるのを見つけました。幹線道路には観光客を乗せた車はもちろん、地元の人たちが乗り合いバスみたいに使っているベモが始終行き来している。その裏道を歩いて(ひたすら上りだけど)、疲れたらベモに乗って戻ればいい、という考え。

これ、思いのほか予想どおり。

幹線道路沿いは騒音だけじゃなく車からの排ガスもあってまったくお散歩向きではないけれど、ときどき切れたり谷間に至って険しかったりする裏道にはバリの原風景が。日本の幹線道路と旧道の関係みたいに。裏道はまことにのんびり歩きやすい。集落とたんぼ、たんぼと集落を結ぶ静かな道。そういう気持ちのいいところにはお決まりのヴィラやリゾートが点在するのだけれど、それが建っていることで自分もミーハーに観光客キブンになれたりする(たいていバリ風を意識しすぎたコテコテなデザインなのは確かに残念だけど)。たいていの外国人はそういう“開発”を見て「こんなところにまで」って嘆く。でもわたしはなぜか品定めしてしまう。これはまったくの思い込みでできたに違いない、とか、売れる物件になる、とか。……嘆くよりもっと悪いですね? 

Photo_3_aもう少し書きます。

バンジャール(集落)の様子です。

道の両側に点在している集落は、似通ってはいるもののやはり少しずつ違う。通りで出くわす子供たちがはにかみ屋だったり、犬が獰猛だったり。洗濯物の干し方が違ったり。それでもまぁ、そうか、よく分かったことがわたしはやっぱり訪問者で地元ではないのだということ。それで、その日はいったい何人にあいさつし、どこから来てどこまで行くつもりだとかとか説明したことか。だから、ハイキングと称して日本でのそれとは同じではない。だって、全然前にすすまないのです。それでも12キロ、何とかハイキング並みに歩きました。

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