庭についてひとりごと
この頃悩んでいるのは庭です。庭というのは一体どういうふうにつくったらいいのか。
昨年から取りかかって2月にできた建物(1F:スタジオ、2F:住居)に、引っ越してきました。前の居場所が契約更新できなかったので、まだ窓がついていなかったけれど(!)水と電気が使えるようになってすぐに。だから移転後はキッチンのユニット取り付け工事やら、窓の取り付けやら、始終すごい音と埃のなかの生活。そうしたものが終わってしまうと「ふぅ~っ」と気も抜けて。セメントの塀に囲まれぺろっと土がむき出しの空き地というのにもだんだん見慣れてきてしまって。傾斜地を整地してつくった土地なので、段差があり補強のための塀で囲ってあるのです。
急がないにしてもまずは大きいもの(木)を入れたほうがいい、と人に言われ、「それじゃぁ」と、ヌサドゥアのホテル御用達のちょっと素敵なボタニカルショップへ。こういうところで“大きいもの”を選ぶなんて一生に一度でしょう、と、ニースかモナコにもありそうな外来種のシュロと、フェニックスを6本。バリにしてはずいぶん高い買い物だったけれど、それがトラック3台で運ばれてきたときは楽しかった。それを植えてかれこれ4、5ヶ月。すっかり根付きました。しかし。後、再びその大きい木だけがある景観に見慣れてしまうと「庭」についてまたぞや気持ちが遠のく。もしかして、私は庭オンチ? 庭いじりは好きなんだけどなぁ。……思うのですが、庭ってそういうものではないかしら。見慣れていつぞや伸び茂り手入れをしてさっぱりして。そしてまたちょっと新しいものを加えたりして。まっさらなところにいちどに全部の植木を入れるなんて、片手間ではなかなかできませんもの。だから庭いじり的にちびちびとしか進まない。
ランドスケープデザイナーと称する人に図面を描いてもらったこともありました。でも四角い更地にデンと建っている白いシンプルな建物を囲むのとして、ごちゃついてまるでイメージの外だったので、そのままになってしまいました。シンプルな建物にはやはりシンプルな庭の方がすっきりまとまりそうだ、ということだけ分かりました。
おととい、せめて刑務所みたいな塀を覆うものとしてヘリコニアの一種でバリではポピュラーなヘリコニアボゴールの苗を入れました。犬が塀越しの通行人に吠えて迷惑をかけるし、という理由もあって。次はきっとこれがぐんぐん伸び茂った頃にまた何か考えよう。……と思ったら、「あなた、いくらなんでも芝生くらいは入れなさい」って苗を配達に来たおじさんから言われました。
はい、そうします。
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